Bブロック第四試合

「魔法ってのは理論と計算が全てなの。悪いけど……あなたみたいな雑魚はお呼びじゃないわ」

engram<>

vs
「おてやわらかにね、お・ば・さ・ん!」
rucia<>

 


 

1turn エングラム 風風風風 魔法発動『暴風』 AP→10+4=14 DP→1+4=5
ルシア   火火火火 魔法発動『焼却』 AP→∞ DP→0
 rucia Win!!
2turn エングラム火火火火 魔法発動『焼却』 AP→∞ DP→0
ルシア   ---- 魔法未発動 (焼却による行動不能)
 engram Win!!
3turn エングラム ---- 魔法未発動 (焼却による行動不能)
ルシア    火火風風 魔法発動『熱風』AP→13+2=15 DP→3+2=5
 rucia Win!!

勝者 ルシア・ラングレート!

「へへっ、この調子なら楽勝だね!」

敗者 エングラム・メイフィールド!

 

「魔法ってのは理論と計算が全てなの。悪いけど……あなたみたいな雑魚はお呼びじゃないわ」
 そう言って鼻で笑うエングラムに、ルシアは屈託のない笑顔を浮かべてこう告げた。
「おてやわらかにね、お・ば・さ・ん!」
「お……おばさん、ね……」
 引きつった笑みを浮かべるエングラム。

 試合開始を告げる銅鑼が鳴り響き、ルシアは符を構えエングラムは印を切る。 
 エングラムは、自らの属性である風の術、『暴風』の構成を一瞬で編み上げる。
 発動までのタイムラグの間に、次に放つ予定の『焼却』の術を構成し、エングラムは笑う。
 牽制や様子見程度の術で来るであろう初手を『暴風』で吹き飛ばし、続け様に『焼却』で止めを刺す。
 並の相手ならば、ほぼ確実に勝利を収めることができただろう。
 だが――ルシアが編み上げた初手の術の構成を見るなり、エングラムの笑みが凍り付く。
「嘘っ……『焼却』っ!?」
 次の瞬間、エングラムの放った風の術が一瞬で蒸発し、凄まじい炎に飲み込まれる。
「このっ……小娘っ!!!」
 熱波に煽られたハッカパイプを吐き捨て、エングラムはルシアに向かって『焼却』を放つ。
 だが、『焼却』を放った後の消耗状態を、黙って見過ごすような馬鹿はいない。
 ルシアの放った『熱風』が容赦なく襲いかかり、エングラムは力尽き大地に倒れ伏した。

「勝者……ルシア・ラングレートぉっ!!!」

 勝利者ルシアの名が、高らかに告げられる。
 それは――敗者にとって、死の宣告にも等しい言葉。
「嘘……嘘よ……私が負けるなんて……ありえない……非論理的よ……」
 呆然と呟くエングラムの顔に、ふっと影がおりる。
 反射的に見上げるエングラム。
 何時の間にか客席から降りてきたのか。
 十数人の男達がエングラムを取り囲んでいた。
「嘘でしょ……ねえ、誰か嘘だって言って……私の理論が覆されるなんて……」
「黙れよ。俺達は、あんたのその理論を信じて賭けてたんだぜ?」
 男達から伸ばされた手が、ボタンを引きちぎる。
 節くれだった指が乳房を乱暴に揉みしだき、その先端を捻り上げる。
「ひぅっ……や……やだっ……」
 法衣の裾がはだけられ、あっという間にズボンが奪い去られる。
 力の入らない両足を無理矢理押し広げ、別の男の舌が下着に覆われた恥丘を蹂躙する。
「あぁっ、くっ……誰か……嘘って……私の……」
 エングラムは誰に言うでもなく、ただ空に向かって呟き続ける。
 自分を超える存在など、誰もいないと思っていた。
 自分が褒め称えられるのが当然だと思っていた。
 それが、思い上がりに過ぎないことを、今、嫌というほど思い知らされている。
「さて、後もつかえてることだし。まずは一発目だ」
「いっ……痛っ……やだっ、痛ぁぁぁぁぁっ!」
 幾人もの男の唾液と、否応なく漏れてくる愛液で汚れた下着が引き剥がされ、最初の男のものが膣壁を押し広げて捻り込まれてくる。
「痛っ、痛いぃ……やだ、やめてぇっ!」
「おいおい、二十歳過ぎてるのに処女かぁ? これだから学者さんってのはよぉ」
「男遊びの暇もないほど研究熱心だったって? それで負けてりゃ世話ないぜ」
 エングラムは、自分の中でなにかが壊れていくような気がした。
 自分の腹の中で暴れているものが、今まで信じてきたもの、築き上げてきたものを打ち砕いていくかのようだ。
「空いてるなら、手ぇ使わせてもらうぜ」
「口だって空いてるだろ?」
 やがて、待つのが嫌になった男達が、次々とエングラムの躰に群がってくる。
 くぐもった悲鳴を上げる口に、力など残っていない垂れ下がった手に、豊かとは言えない乳房に。
「ま、あんたみたいなガチガチの学者は、サプリーム・ソーサレスじゃあ生き残れるはずはないんだよ」
 エングラムの耳もとて意地悪そうに囁く男に、別の男が問い掛ける。
「だったら、なんでこの女に賭けたんだ?」
「勝てそうな奴に賭ける客が、この大会にどれぐらいいるってんだ……っ!」
 低い呻き声と共に、エングラムの膣内に吐き出される欲望の雫。
 まだ勢いを失わない男根が引き抜かれると、血と精液が混じって薄桃色になったものが、どろりと地面に零れ落ちる。
 待ちきれなくなった男達が三巡りはしているのか、口からは涎が混じった精液が綺麗な顎のラインを伝って垂れ、顔や髪、胸元は既にどろどろになっている。
 だが、エングラムを取り囲む男の数は、一向に減る気配を見せない。

 陵辱は。
 まだ。
 終わらない。

TEXT By たくたく