人名・用語辞典

 オリジナルの各企画や同人誌などに登場するキャラや地名などの辞典です。
 参加企画などの参加者キャラ、及び「ポンドサック・バンギャング」のキャラに関しては原則として載せていません。各企画のキャラ紹介ページのプロフィール情報などを参考のこと。
 (特に「ワイズナー」の登場人物に関しては、企画村の方の「ワイズナー大辞典」も参照)

 五十音順に並んでますが、「−(伸ばし棒)」は直前の文字の母音が続いている扱い、吃音はその文字として索引順序を固定しています。
(例:「アマール」は「アマアル」、「ヒューベル」は「ヒュウベル」、「アッシュ」は「アツシュ」として扱う)


           

 

アーゲン・ボルデ(人名)
 
グラッセン帝国の将軍の一人。
 ノード戦役にて全権を任された。また、シルヴィアが白銀将軍となったおりにもまだ現役の将軍で居た模様。

アイギースの魔女(人名)
 本名不詳。マギの師匠の老魔女。
 蔵書が豊富で、少なくとも知名度は高い模様。

アイリス・リッチェ(人名)
 女神官。レティシアの冒険者時代の仲間。まだ幼ないと言っていい年齢の少女だが、僧侶としての実力は確か。
 はぐれ地竜との戦いで死亡。

アイリッシュ・ヴァイザー(人名)
 アッシュ・ヴァイザーが「アッシュ卿」の身体を捨て、新たな転生のための依り代として使用した人造生命(クローン)体。
 マーベラスメイガスの優勝者アイリスの細胞をベースに作成されたため本来ならばかなりの実力者であるが、その世間一般における評価はきわめて低い。
 澱みの塔崩壊時からしばらくはこの姿で過していた模様。

アグネス(人名)
 グラッセン首都の市街地にある孤児院のシスター。
 帝国領内連続婦女暴行事件の被害者の一人。

アズマ神道(用語)
 ソンロンなど、東方のごく一地区でのみ信仰されている地方宗教。主神はヤワト神。
 ヒミカなどが信仰。

アッシュ・ヴァイザー(人名)
 暗黒大陸ミレニアに住む、不老不死の噂もある貴族。通称「アッシュ卿」。
 女魔道士たちの実力を競わせ、敗者に凌辱を与える催し「マーベラス・メイガス」を開催していた。
 実は《評議会》の一員であり、気が遠くなるほどの長い年月を生き続けている人物。

アマール・セルティックアーツ(人名)
 女魔術師。
 サプリームソーサレスで前人未到の三連覇を達成した。
 だがその翌年の大会では敗れ、さらに翌年の大会では完全に自我を失った人形の様な状態でサプリームソーサレス開催委員会の手駒としてイシュタルと共に登場。更に翌年の最後のサプリームソーサレスにて巨大な魔道兵器「アルティメット・アマール」としてマギの前に立ちはだかる。
 実はサプリームソーサレス委員会による洗脳と人工的な魔力注入の結果造られた人造魔術師である。元は単なる農家の娘で、借金の方に売られる形で委員会に引き取られた。
 マギによってサプリームソーサレスが大会ごと抹消した後は実家で多くの弟たちと苦労しながらも幸せに暮らしている。レナードという恋人が居る模様。

アルデダイン・ゴールドバーグ(人名)
 グラッセン帝国の将軍の一人。実直な武人。

アレクサンドル・マーキス・フォン・フォイエルバッハ(人名)
 エレノアの兄。通称「アレックス兄様」。
 フォイエルバッハ家の嫡男で、表向きは「騎士になりたい」というエレノアの夢をただ一人応援する妹思いの優しい兄であったが、心の中では己以上の騎士としての才を持つ妹の存在を苦々しく思っていた。
 やがて他の四人の弟らと共謀し、湯浴み中のエレノアを襲い性的な弱みを握ることで服従させようと企むが、襲いかかったところで侍女に見つかり未遂に終わり、他の兄弟ら共々家を勘当される。これによりエレノアは家督を継くこととなった。

イシュタル・フィリア・ハザル(人名)
 「黒の魔女」の本名。イモータルの両親から生まれたため、生まれも育ちも高次元の存在。やる事なす事全てイレギュラー。時間軸的に見ればバグのような存在。
 全ての属性を制御する魔力を持つ。
 終了時から数えて七大会前のサプリームソーサレスに乱入する形で出現し、気に入った相手を犯し、そうでない相手を惨殺し大会を中止に追い込んだ。三年後、再び同大会に出現した際は三対一の変則勝負に敗北し凌辱の憂き目を見た後、大会委員会によって鹵獲され、実験奴隷として扱われる。
 翌年の大会にて、委員会に操られた魔道兵器としてアマールと共に決勝戦でディー家の双子と相対するも破れ、その後エルに付き従いその伴侶となり、一抹の幸福を得る。
 しかし、最後のサプリーム・ソーサレスにてマギとグリニウスが大会の存在そのものを抹消したことでエルとの出会いという事実も同時に抹消されてしまったことから、グリニウスを恨み倒す為に付け狙う。

インゴ(人名)
 ノード戦役の折にノード王国を荒らしまわっていた山賊団の頭目。

ヴァニシュメンツ(組織名)
 
世界を「消滅」させようと企んでいる組織。少数精鋭であり、さほど大きな勢力では無い。
 構成メンバー全員が何らかの理由で世界を消滅させたいと願う歪んだ心根の持ち主たちで、リーダーはレスタト・レス。

ヴァニラ・カンザス(人名)
 グラッセン革命共和軍所属の女兵士。負傷捕虜として帝国軍の捕虜収監用の前線天幕に収容されていた。
 連続婦女暴行事件の被害者の一人。

ヴァリシアン族(種族名)
 エーベルの地に住む有角族。体格・寿命は人間族と大差ないが、浅黒い肌と明るい髪を持ち、男女ともに非常に身体能力に優れ戦闘力が高い。
 額には頭蓋骨が変化した1〜3本の角を生やしており、長さは1〜5インチ程度。統計的に角の数が多い個体ほど戦闘能力が高いと言われており、生まれ持った角の数によってある程度の身分差も決定される。伝説には五本角のヴァリシアンが存在したと伝えられており、英雄として祀られている。ヴァリシアンの角自体に特殊や魔力などは無いが、希少価値があり宝石以上の高値で取引される。
 主に農耕と狩猟で生計を立てており、文明的な生活はあまり好まない。亜人間種の中ではエルフ以上に排他的な性質を持っており、異種族との接触を極端に嫌う。

ヴィッター・シャッセン(人名)
 大陸中を荒らしまわった「ヴィッター盗賊団」の頭。若い頃はノード王国のインゴ山賊団にて副頭目を努めていた。
 邪悪だがならず者離れした技量と力量の持ち主で、犯した女をわざと殺さず見逃し、復讐に訪れたところを返り討ちにして再び犯すことを無常の喜びとしている。
 かつて幼少期のキリコもその毒牙にかけ、キリコの仇となったが、グリューネワルト騎士団創設直後のグリューネ一人に盗賊団ごと成敗される。

ヴィルフリート傭兵団(組織名)
 大陸に名を馳せた最強の傭兵団。
 最強傭兵がかつて所属していた傭兵団としても有名。
 バリアンツとの決戦で構成員の大半を失い、瓦解する。

ウズ(用語)
 獣人らの棲むマルト島で、原住民の獣人らが信仰している森の精霊神の名。
 ミオなどが信仰している。

エーベル(地名)
 ユニカン南東に浮かぶ島で、有角の戦闘民族ヴァリシアン族が在住している地。厳密には国家ではない。
 ヴァリシアンは異種族との交流を極端に嫌うため、半鎖国状態。

エス・エーディー(人名)
 
ディー家の長男。
 本名はエスターク・アレクシャール・フォン・ディー。
 当主となるべく育てられた重圧と、己よりも才のある双子の弟と比較されることに耐え切れず、家を捨て出奔した。
 その後、魔道暗殺者サティス・スコルピオの元に弟子入りし、その卒業試験として「女装してサプリーム・ソーサレスに参加し、優勝して表彰の式典にて運営委員らを殺害する」ように言いつけられる。決勝まで勝ち進むもその決勝で弟エルと再会し、有耶無耶のうちにアマール&イシュタルを相手に戦うこととなる。
 戦いの後は、兄弟の再会は無かったことだけが確認されている。一説にはその後、何者かの呪いにより本当の女になってしまい、それを解くための旅を続けていたという。
 卓見力で相手の行動を見抜くのが特技だが、その割にはエルの気持ちには気付けず、一方的に嫉妬していた。

エスプレッソ・フォン・ディー(人名)
 ディー家出身の女魔術師。
 軽い気持ちでマーベラスメイガスに出場し、一度はチャンピオンメイガスの座に就くも、二度目の防衛にて引き摺り下ろされ凌辱を受けた。
 その存在感の無さは特筆に値する。

エドヴィン(人名)
 時空神グリニウスに仕える、グリニウスの分身「ヒペリオン」の一体。首輪をつけた少年の姿として描かれる。
 「現在」を司り、「過去や未来に関する干渉を現在に反映させる」能力を持つ。
 他の二人のヒペリオンの能力を現在に反映させることだけが能力であるため、人間として生まれ変わった際にはヒペリオンとしての記憶と知識があること以外は完全に通常の人間として生まれた。
 ヒューベルの項も参照。

エミリア(人名)
 グラッセン首都の市街地にある雑貨屋カンザスの看板娘。
 帝国領内連続婦女暴行事件の被害者の一人。

エヌヴォア十二神(用語)
 今では古代神として扱われている十二柱の神々。オライオン十六神教の神々と違い、かつて実在した。
 創造神エヌヴォアを主体とし、その分身である十二の神々が様々なものを司る。
 時空神グリニウスの策謀に掛かり封印されるが、この際にグリニウスも一時的にヒペリオン三体と分離する事態となり、ヒペリオンらはそれぞれ別々の時代に人間として転生した。
 ルクレティウス、セラウニウス、アルフォヌスス、マウロリクス、フラカリトリウス、アルバテグニウス、デューテロニス、アリスタルコス、ラングレヌス、アルヘニウス、ポリュグノトス、アスクレウスの十二柱。

エリス・アバタール(人名)
 
女魔術師。サプリームソーサレスの優勝経験もある、強力な魔術師である。
 師匠であるメリールゥとシルヴィアが旧友であり、修行時代に何度も顔を合わせた。その縁でシルヴィアにスカウトされ、第二次グラッセン戦役にて、皇女軍の前衛一角を勤めた。
 その知名度によって集まった二千人の魔道士部隊を率いて共和軍を翻弄したが、罪人軍師の知略に敗れ去り、まるでサプリームソーサレスで負かした女らの怨念を一身に浴びるかのごとく男たちに犯された。

エル・エスディー(人名)
 
ディー家の次男。
 本名はエルサイス・サリオン・フォン・ディー。
 失踪した双子の兄に代わり、ディー家を継いだ。その才能は兄以上。
 表彰の場で主催者を襲おうとする暗殺者たちを未然に打ち倒すためと言う(ただしエル自身は家に反発して真逆のことをしようと画策していた)名目で、女装してサプリーム・ソーサレスに出場し、決勝で兄エスと対峙するも、有耶無耶のうちにアマール・イシュタルのコンビと戦うことになってしまう。
 戦いの後は奇縁によりイシュタルと結ばれるが、マギとグリニウスがサプリーム・ソーサレスを存在ごと消滅させてからはその事実も無くなった。
 相手の心を読むテレパスを得意とするが、兄に対して使っていたのかどうかは不明。どう考えてもブラコン。

エレギン(地名/国名)
 グラッセンの東に位置する王国。通称「炎の紋章の国」。大陸有数の戦力を誇る「炎騎士団」が有名。
 大陸最古の歴史を持つ由緒正しき国家であり、国民性は非常に誇り高く、良く言えば伝統を重んじ、悪く言えば頭が固く古臭い。特に女性が戦場に出ることに関しては激しい忌避的価値観を持つ傾向があり、女性の騎士などは存在も許されず、もちろん国家最高戦力である炎騎士団にも女性の団員は一人も居ない。
 女帝ブリュンヒルデ即位時の国王はプロージェ。

エレノア・マーキス・フォン・フォイエルバッハ(人名)
 
グリューネワルト騎士団の一人で、守備隊長を務める。『戦場の重戦車』の異名を持つ、鉄壁の防御力が自慢の大柄な女騎士。
 グリューネのヒュペリオン家と同格である侯爵家の出身であり、グリューネを除けばグリューネワルト騎士団の中で最も『騎士らしい騎士』であると言える。グリューネの副官的存在を自負しており、実際それに近い立場に居ると言って良い。
 不祥事を起こし追放された五人の兄に変わり侯爵家を継くが、その際に信頼していた実兄らに裏切られ湯浴み中に襲われたことがトラウマになり、身体のラインを見せない無骨な鎧を手放せなくなる。そのコンプレックスを払拭してくれたグリューネに対して深い恩義を感じており、ほぼ崇拝や恋慕と言って良い感情を抱いている。ただし上司の破天荒な言動に関しては部下として嗜めなければならぬと考えてもおり、半ば無駄と知りつつも頻繁に意見や反論も試みる。
 第一次グラッセン戦役で最強傭兵に破れた二人目の隊長格となり、捕虜として凌辱の憂き目を見る。辱められた騎士団員の中では早々に心身ともに陥落し、共和政権幹部の命令に自ら積極的に従う、文字通りの雌奴隷となっていた。
 九年後の第二次グラッセン戦役でもヨブトリの命令を妄信して最強傭兵を倒そうとするが、テルミットに叩きのめされ正気に戻る。元々テルミットとは団において最も反りの合わない犬猿の仲であったが、この件をきっかけに深く親交するようになった。
 その後は、多くの元騎士団員らが帝国を離れていった中、帝国将軍の一人として就任し、人材不足が深刻であった初期ブリュンヒルデ政権を支えた。

オイゲン・フォン・アダルベルト(人名)
 グラッセン帝国の将軍の一人。かつては猛将として名を馳せたが、今はほぼ隠居に等しい老将。

黄金騎士団(組織名)
 《大公国》所属の騎士団。
 大陸四大騎士団のひとつで、兵数は世界最大数の規模を誇るが、個々の技量は他の三騎士団よりは数段劣る。
 構成員全員が黄金の鎧を身に纏っている。

オライオン十六神教(用語)
 この世界に広く流布している宗教の一つ。オライオン神を主神とし、その他、様々な存在を司る十五柱の神々による多神教。開祖はカティナ・マシュー・フォレイン。
 古代神であるエヌヴォア十二神が封印された際、当面必要な宗教としてカティナが創作し流布したもので、これらの神々は実在しない。

オルフェナ・ローウィー(人名)
 女神官。第二次グラッセン戦役において、皇女軍の一軍団長を務めた。
 実はオライオン系メルカバ派教会から皇女軍に送り込まれた間者であり、ブリュンヒルデ皇女の能力やカリスマ性が教会の邪魔になるようならば殺せと命じられていた。しかしオルフェナはブリュンヒルデの持つ不思議な魅力に個人的心酔し、教会には常に嘘の報告を送り続け、皇女軍躍進の一因を担った。
 軍の指揮官としてはトリッキーな用兵を好み、共和軍を大いに撹乱させたものの、罪人軍師の知略には通用せず敗れた。捕虜として敵兵士に凌辱されながらも、共和軍が土壇場で強力な軍師を味方につけたこと、このままでは皇女軍は敗北を喫するであろうことに誰よりも早く気付いたが、凌辱され続ける身ではそのことを皇女に伝える術も無く皇女軍は壊滅することとなる。

 

 

 

革命共和軍(組織名)
 第一次グラッセン戦役において帝国に反旗を翻した反乱軍。
 数で勝り、当時質に於いても低下の著しかった帝国軍をゲリラ戦法などの多用で苦しめた。最終的には「最強傭兵」を雇い、グリューネワルト騎士団を倒したことが決定打となり、戦に勝利し、革命を為した。
 幹部たちはそのままグラッセン共和国の幹部を務め、九年後の第二次グラッセン戦役で皇女軍に敗れるまで共同で執政を行った。
 設定的には帝国の圧制に苦しめられていた気の毒な国民たちのはずなのだが、そのヒャッハーな言動及び価値観は、どう見てもハイウェイマンズギルドのならず者たちと同質のそれである。

カテリーナ(人名)
 グラッセンに出没する女盗賊。戦場泥棒を生業とし、収穫は全て貧しい民に分け与えている義賊。
 帝国領内連続婦女暴行事件の被害者の一人。

カニザ・フォン・マデスクス(人名)
 グラッセン帝国の将軍の一人。貴族号を持ち、巨漢で高慢。
 猛将と言って良い実力者ではあるが、グリューネワルト騎士団の隊長格らと比べると数段劣る。

カルコ(人名)
 時空神グリニウスに仕える、グリニウスの分身「ヒペリオン」の一体。足枷を付けた幼児の姿として描かれる。
 「過去」を司り、「あらゆる過去に発生した事象を観測することが出来る」能力を持つ。
 人間として生まれ変わった際には少年奴隷としてバルチェス卿に仕え、サプリームソーサレスにおける賭けの失敗で卿が破滅し開放されるまで、その側にて過去の観測を提供した。
 人間としての肉体が朽ちた後は、再び主であるグリニウスの元に還った。

ギ・ド・バルチェス(人名)
 プダラダの貴族バルチェス家の嫡男。つかめないタイプの優男。
 借金にまみれた父と家に見切りをつけ、カルコと共謀してサプリーム・ソーサレスを利用し父であるギヨを破産・発狂させると共に独立資金を稼ぎ、自身の商会を立ち上げる。

ギヨ・ド・バルチェス(人名)
 プダラダの貴族バルチェス家の当主。
 投資の失敗で多額の借金を出し傾いた家をサプリームソーサレスの賭博で立て直そうと目論むが、ギとカルコの策謀によって破産し、発狂する。
 かつてカルコを囲っていた。ショタホモ親父。ただし、敗北後の選手凌辱に参加していたことから別に女はいけないというわけでも無かった模様。

キリコ(人名)
 グリューネワルト騎士団の一人。グリューネの用心棒を務める東洋剣士。
 その実力はグリューネと引き分けたとされるほどで、操る刀は斬れぬ物は無いとすら言われる剣の達人。
 幼少期、己の通っていた剣術道場をヴィッター盗賊団に襲われ、師匠と門下生を皆殺しにされた挙句自身も激しい凌辱の憂き目に遭い、必ずその仇を取ると心に誓うも盗賊団はグリューネによって先に壊滅させられてしまった。怒りのぶつけどころを失ったキリコはグリューネに一騎打ちを挑むも、グリューネに言葉巧みに言い包められ騎士団に編入する。
 第一次グラッセン戦役においては最強傭兵に敗北し、以降九年間共和軍兵士らの性奴隷として過ごす。

ギルドボ(人名)
 ハイウェイマンズギルドの頭領。通称「ボス・ギルドボ」。
 元はそこそこ名の知れた魔法戦士だったらしく、ワイズマン(本物)の残した魔道実験の結果を独自に解析し、人造のならず者を量産した。セニティ王女の裏切りを見越して逆に出し抜き罠に嵌めて捕らえるも、結局は女冒険者によって討伐され、逃げ出したところをラシャに始末される。
 ギルド内にて貼り出されていた日刊ギルドニュースは彼のお手製であるともっぱらの評判であった。

クァーロ(人名)
 闇の吟遊詩人。
 ワイズマン事件の折にはハイウェイマンズギルド専属の詩人として、女冒険者らが凌辱された記憶をまざまざと歌い上げた。
 彼の歌はまるで見てきたように仔細かつ正確に凌辱の様子を描写し、聴く者の脳裏にその映像をまざまざと映し出したと言う。
 当時クルルミクに滞在していた吟遊詩人ロワークとの関連は不明。

グラッセン(地名/国名)
 大陸中央に位置する国家。戦乱が多いことでも有名。
 元は小王国だったが、武力侵攻によって周囲の国々を次々と併合し、大帝国を作り上げた。他国との戦争のみならず内乱も多く、常に治安も悪い戦乱の国。土地も多くが痩せた荒れ地であり、農業資源はほとんど無い。
 歴史上幾度と無く帝政と共和政が入れ替わったため、年表上では「グラッセン軍事領」と呼称されることが多い。…という設定だが、作中ではあまり呼ばれず「グラッセン帝国」「グラッセン共和国」と呼ばれることのほうが多い。
 帝国の軍事は皇帝直下の六人の将軍が担っており、誰かが隠居したり戦死したり称号剥奪されたりするとその枠を別の誰かが埋める仕組み。グリューネワルト騎士団顕在時では、「白金将軍」「白銀将軍」「黒金将軍」「赤銅将軍」「青銅将軍」「黒鉄将軍」の六枠の将軍職が存在しており、この六人の将軍の階級は横並びで上下関係は無い。

グラッセン戦役(事件名)
 グラッセン軍事領にて歴史上発生した政変に繋がる戦争のうち、特に規模の大きかった二つの戦。第一次、第二次がある。
 特に注釈が無い場合は第一次のことを指す。
 第二次グラッセン戦役に関しては「マジェスティックアサルト」の項も参照。

グリニウス(人名)
 時空神。時と空間を司る古代神。
 この世界に置いては最強の魔法の一種である、時と空間を操る「時空魔法」を操る。
 己の能力と肉体を分け与えた三体の僕「ヒペリオン」が存在する。
 一度はマギと組んでサプリームソーサレスを終わらせたが、この際にマギの怒りを買う。
 また自身を時空の放浪者とした元凶であるとして「黒の魔女」から付け狙われる。

グリューネ・フォン・ヒュペリオン(人名)
 グラッセン帝国に仕えた女騎士。帝国最強戦力であった「グリューネワルト騎士団」の団長として有名。
 基本的には軍務職だったが、遠征時以外は多忙の間を縫ってブリュンヒルデ皇女の教育係も務めていた。
 人間離れした身体・戦闘能力、知略と軍略、何事にも動じない胆力と精神力、カリスマ、そして美貌と豊満な女体までも兼ね備え、団員や国民の多くが心酔している。その存在感ゆえ敵も多いが、味方はそれ以上に多いという、解り易い完璧超人。
 第一次グラッセン戦役に於いて、「最強傭兵」との闘いに破れ、虜囚の身となる。他の団員らの助命嘆願と引き換えに七日間凌辱の限りを受けた後、皇帝共々処刑された。享年22。「凌辱対象のキャラは殺さない」のが基本のDPC企画の女キャラでは、珍しく明確に死んだキャラである。
 名の由来となった美しいエメラルドグリーン色の髪と、瞳と同じ色をした黄金の全身甲冑、国宝である「水晶の槍」がトレードマーク。
 既婚の未亡人であり、旧姓はプェルトナー。自身と同じ名を付けた娘(小グリューネ)を18歳にて出産しているが、夫(ヒュペリオン卿)は出産前に病死している。
 まだまだ明かしていない設定が多く謎の多い人物だが、どうやら額面通りの誇り高い女騎士と言うわけでも無かったらしいことは、最強傭兵と対峙した際の本人の弁より判明している。

グリューネワルト騎士団(組織名)
 グラッセン帝国がかつて誇った最強戦力。騎士団長グリューネ以下、女性のみで構成された騎士団であり、爵位を持たぬ、貴族階級に無い身分の者も多くが所属した。
 構成員数は総勢二千名足らずで規模は最も小さいものの、大陸四大騎士団の一つに名を連ねており、八名の隊長格の戦闘能力はエレギンの炎騎士団の四人の団長に匹敵すると評された。
 第一次グラッセン戦役にて、最強傭兵一人の手によって事実上壊滅する。その後生き残った団員らは隊長格も含め全員が捕虜となり、革命共和軍に与えた被害の多さも手伝い、全員が苛烈な凌辱を受けることとなった。

クルルミク(地名/国名)
 グラッセンの西に位置する王国。竜騎士団が有名。
 代々王ではなく第一王子が国主として国を治めるという、特殊な政治形態を持つ。

グレートガイア(地名)
 世界最大の大陸の名前。グラッセンやクルルミクなどはこの大陸にある。

黒の魔女(人名)
 年表上にてありとあらゆる時間・場所に時折出現する、正体不明の黒衣の少女。
 イレギュラーとも呼ばれる時の放浪者であり、フロイントリッヒにも彼女の関わる未来は計測できない。
 「イシュタル・フィリア・ハザル」の項も参照。

黒姫(人名)
 黒く艶やかな長髪に加えて常に黒い甲冑を身につけていた事による、カシス国のシリア王女の通称。
 「シリア・クロムウェル・フォン・カシス」の項参照。

古代神(用語)
 エヌヴォア十二神や時空神グリニウスなど、かつて世界に実在した古き神々。一般的には「古代神」と言えばこのエヌヴォア十二神のことを指す。
 特徴的なシステムは、己の力を分け与えた分身に等格となる擬似人格を与え、多くの能力を管理するというもの。
 実質的には、彼らはいわゆる定義上の「神」ではなく、人間より遥かに圧倒的に寿命と能力に秀でて居ただけの、高次元の知的生命体であったと考えられる。

コルネード(地名/国名)
 ラドラン南部に位置する王国。風の精霊の守護を受けているとされ、陸海問わず出現する巨大な竜巻によって幾度も他国の侵略を防いでいる。ただしその結果海は荒れ土地は貧しく、食料自給率が極めて低い。
 3つの王家による主権争いが頻発し、内乱も多い戦乱の国であり、「食い扶持に困った傭兵は取り敢えずコルネードに行けば食いっぱぐれることは無い」と揶揄される。常に戦時下のようなもので、治安はすこぶる悪い。

 

 

最強傭兵(人名)
 大陸の歴史上幾度か、この名で呼ばれる傭兵が出現した。
 最も有名なのは第一次グラッセン戦役でグリューネワルト騎士団を総なめにし、第二次グラッセン戦役では共和政権軍二万を相手にブリュンヒルデ皇女を救った人物である。

ザツライ正教(用語)
 この世界の宗教の一つ。教祖は聖ザツライ。
 実はさほど盛況な宗教ではない。フォウマッドがかつて信仰していた。

ザツライ分教(用語)
 この世界の宗教の一つ。かつてザツライ正教から分離した宗派で、教祖はザツライ法皇。
 レギンレイヴなどが信仰している。

サティス・スコルピオ(人名)
 高名な女魔道暗殺者。
 受けた依頼は必ず果たすが、依頼自体はかなり選り好みをすることで有名。
 サプリームソーサレスに出場するも準決勝でアマールに破れ、凌辱される。
 二年後、弟子のエスを女装させてサプリームソーサレスに出場させ、優勝して表彰の場で主催者を暗殺するという卒業試験を課す。

サプリーム・ソーサレス(用語)
 魔道国家ユニカンにて行われていた、「裏の」最強の女魔術士を決める魔道の闘技大会。
 予選を通過した16名の女魔術師により、一対一で戦うトーナメントで優勝者を決める方式。優勝者には富と栄光が与えられるが、本戦の敗者には、その勝利に賭けていた観客らによってその場で徹底的に凌辱されるというペナルティが課せられるが、このペナルティを知らずに参加する者も多かった。
 凌辱時にはあらゆる魔法のが封じられる力場が発生するため、どれほど実力のある魔法使いであってもこの凌辱から逃れることは出来ない。
 数百年の歴史があったが、マギとグリニウスの手により、大会自体の存在が抹消される。

サリィ(人名)
 グリューネに仕える侍女たちを束ねるメイド長。規律に厳しく、部下は愚か主であるグリューネに対しても容赦がない。
 武芸一般を修めており、「水晶の槍」も主人ほどの腕前では無いが扱えるほど。

三商会(用語)
 
グラッセンの経済を牛耳っている三大商会。ヤーユ商会、ワゴー商会、トルーザ商会の三つの商会を指す。三商会とも武器も取り扱う豪商の家系で、下手な王侯貴族よりも財力と権力を持つと言われる。
 ヤーユ商会以外が今後物語に登場する可能性は限りなく低い。

小グリューネ(人名)
 グリューネワルト騎士団長グリューネの娘。母と同じ名であるため、小グリューネと呼ばれる。
 母グリューネが十八歳の時に出産した子であり、グリューネ処刑時には五歳、第二次グラッセン戦役では若干十四歳にて一軍を預かり、母の武才の片鱗を見せたが、罪人軍師の知略の前に敗れ去り、捕虜として他の指揮官らと同様に兵士らによって凌辱される。
 児ポ法がフィクションでさえアウトになるような時代になったら少し設定年齢が上がる予定。

シリア・クロムウェル・フォン・カシス(人名)
 
通称「黒姫」。
 カシス王国の有能な王女。才色兼備、頭脳明晰、類稀なる英知と戦闘力・指導力・統治能力を有するが、少女時代に彼女を亡き者にせんとする悪辣な大臣の策略にはまって山賊に拉致され、嬲り物にされた過去がある。
 ちなみにそんな過去にもめげず王位に就き、その非凡な才能で王国を世界有数の実力国家へと発展させたが、
その過去の凌辱の後遺症で一生子供が出来ぬ身体となり、彼女の血筋を後世に残せなかったカシス王国は黒姫の没後数年で滅亡したという、栄枯必衰の典型みたいな話である。

シルヴィア・ファーレンハイド(人名)
 
グラッセン帝国の白銀将軍。
 かつてグリューネとの決闘で左目を失うも、その後は自他共に認める親友となり、良きライバルでもある。白兵戦闘の実力はグリューネに匹敵すると言われる。
 豪放で世渡りが下手な性格が災いし、第一次グラッセン戦役の折には皇帝の不興を買い、クルルミク国境付近の砦に飛ばされていた。その際にグリューネからは娘を預けられ、グリューネが夭折した後は母代わりとして育てた。
 第二次グラッセン戦役において小グリューネともども皇女軍の副将として参戦。無類の強さを見せたが、罪人軍師の知略の前に敗れ去り、親友から預かった娘ともども、兵士らに凌辱された。

シルバーガイア(地名)
 北の果てにある氷の大陸。公式には無人と言われている。
 「凍結城」と呼ばれる凍りついた城があり、どの種族がいつどのような目的で建築されたのかは調査不足のため不明。

シン・ジャヴァロック・プリズナー(人名)
 グラッセンに仕えた軍師で、通称「罪人軍師」。
 第一次グラッセン戦役に於いて、余りにも非道な策を提示し皇帝の不興を買ったため、無期禁錮の刑に処されていたが、共和政権下発生した第二次グラッセン戦役に於いて共和軍の切り札として出獄し、その悪魔的知略でもってブリュンヒルデ皇女軍を壊滅に追い込む。
 その正体は、時空神グリニウスの三体の分身のひとつ、「未来」を司りしフロイントリッヒ。
 フロイントリッヒの項も参照のこと。

水晶の槍(用語)
 
グラッセン帝国の所持する国宝。世界レベルのアーティファクトの一つ。
 槍全体が透き通るような水晶で出来ているが、頑丈さは折り紙付きで決して破損せず、通常の槍のようにしなる弾力性も持ち合わせている。子供が持つには重いが、槍としては相当に軽い逸品。
 皇帝から活躍の褒美としてグリューネに授与され、グリューネの死後は小グリューネに受け継がれた。
 主にグリューネ母子の凌辱時に両膝を固定する用途として使用されるアイテム。

世界三大軍師(用語)
 歴史上最も優れていたといわれる三人の軍師。
 ダーマ・ナラジン、ナグ・アース、罪人軍師(シン・ジャヴァロック・プリズナー)の三名を指す。時代がずれるためこの三名が同時期に存在したことは無いが、三名ともグラッセン軍事領の出身である。

セニティ・ルーデル・フォン・クルルミク(人名)
 「ワイズマン事件」時のハウリ王子の姉であり、クルルミクの第一王女。
 ワイズマン事件の黒幕であり、ワイズマンを利用して弟の国主継承を阻止し、クルルミクの古いしきたりを破って王女である自身が国主になろうと様々な画策していたが、失敗に終わる。最終的にはハイウェイマンズギルドのならず者たちに捕まって数日間凌辱され、女冒険者らによって救出されるも、ハウリ王子の国主就任後に発狂死したと言われる。
 余談ではあるが、ハウリ王子の息子ファーニッシュ王子の双子の姉も同じ名前であり、やがて王国に反旗を翻すこととなる。

セニティ・プレパレイス・フォン・クルルミク(人名)
 ファーニッシュ王子の双子の姉であるクルルミク第一王女。通称セニティ・セカンド。ハウリ王子の娘。
 非凡な智勇を兼ね備えた才女であったが、ファーニッシュ王子の国主継承を阻もうと画策していたことが発覚し、王子の手によって王家を追放される。

聖(セント)ザツライ(人名)
 ザツライ正教の教祖。襲名であり本名ではない。
 典型的なエセ聖職者であり、その強権を最大限に利用して自己の欲望を満たしていた。
 その正体に気付いたフォウマッドにより惨殺される。

ソンロン(地名/国名)
 「尊龍」とも記載される、中央大陸の東端付近にある国家。いわゆる「サムライ・ニンジャ発祥の地」と言える国で、特殊な文化圏を持つ。
 鎖国経験もなく島国ですらもない陸続きの小国が独自にこれほど他国と異なる文化を発展させたことは考えにくく、今ではもう沈んでしまったどこかの島か大陸から移住してきた人々がそのルーツでは無いかと言われている。

 

 

ダークガイア(地名)
 北に位置する暗黒大陸。確認される国家はミレニア一国のみ。

ダーマ・ナラジン(人名)
 「砦崩し」の異名を持つ、グラッセン軍事領の将校。世界三大軍師の一人。
 グラッセン戦役とは少々ずれる時代の人物。

《大公国》(地名/国名)
 「北の雄」とも呼ばれる、大陸の北半分を領土として有する最強国家。20を超える王国・公国の合併した国家であり、様々な気候、地形、種族、産業を有し、「世界の縮図」と呼ぶものも居る。
 全員が揃いの黄金甲冑に身を包んだ「黄金騎士団」は大陸四大騎士団の一つで、兵力的には最大を誇る。

大陸四大騎士団(用語)
 グラッセンの「グリューネワルト騎士団」、クルルミクの「竜騎士団」、エレギンの「炎騎士団」、《大公国》の「黄金騎士団」の四騎士団を指す。
 全て同時代に大陸に同時に存在した騎士団であり、それぞれ戦力的には互角の強さを持つと言われたが、直接対決の機会は殆ど無かった。

タッケンジー(人名)
 サプリームソーサレスの予想屋。特殊な進入ルートによって公開されていない大会予選会場に忍び込むことが出来る。
 対象となる人物の「名前」と「外見」と「能力」が判れば、その人物が「辿るかもしれない未来」を予想し、それを現実的なビジョンとして他人に見せることが出来ると言う、特殊な予知能力(?)を持つ。
 予想屋のくせして客に予想させると言う、本末転倒な人物。

チェアラム教(用語)
 この世界に存在する宗教の一つ。主に砂漠地帯で広く信仰されている。
 イーニィなどが信徒。

チット(人名)
 テルミットがまだ「壊し屋」をやっていた頃に相棒として組んでいた少年。元浮浪児で、テルミットいわく「ネズミみたいな顔をした貧相なガキ」。
 基本的には臆病で、テルミットの言うことには何でも従う子分的な立場であったが、テルミットがグリューネワルト騎士団に入団することにだけは頑なに反対し、これをきっかけとして袂を分かった。

ツィギア・アロウニィ(人名)
 グラッセン帝国に仕える女兵士。階級は小隊長。
 帝国領内連続婦女暴行事件の被害者の一人。

罪人軍師(人名)
 シン軍師の別名。世界三大軍師の一角。
 シン・ジャヴァロック・プリズナーの項も参照のこと。

デア・シリア(人名)
 グラッセン首都の地下牢にて囚人の世話をするメイド。通称「牢獄のメイド」。帝政、共和政、どちらにもまたがる形で仕えた。
 主に被凌辱対象である女捕虜たちの身体を常に(凌辱意欲が萎えない程度に)清潔に、また(抵抗力は削がれたままである程度に)健康な状態に保ち続ける役目を負っていた。
 標準以上の性能の回復魔法も嗜み、過度の虐待によって生じる捕虜の生命に関わるような怪我を治したり、意識を失うほど体力を消耗した捕虜の体力を回復させたりするのも役目。つまり、凌辱場としての地下牢を常に活性化させ続けることによって女捕虜たちをいつまでも凌辱対象にし続けた存在。そのおかげで九年間もの間、女捕虜たちが兵士に虐め殺されるような事態は一度も発生させなかった(ただし精神を壊しお役御免となった女捕虜はいくらか存在した)。
 顔に大きく醜い火傷跡があるらしく、常に包帯で隠している。豊満な身体つきをしており、彼女自身も欲情した兵士らの相手をさせられたこともしばしばある。
 慇懃な態度で、囚人たちに対してもまるで主人に対するかのように振舞い、話し相手も良く務めていた。
 第二次グラッセン戦役で地下牢が開放されることで「牢獄」という彼女の「世界」が崩壊し、この時同時に絶命するが、その肉体はこの時代における「黒の魔女」の依代として使用された。

ディー家(用語)
 ユニカンの魔法貴族の家系。実力・由緒ともに折り紙つきで、その当主は特に最も強力な術士が就く。
 エス、エルの兄弟がサプリーム・ソーサレス後に失踪してからは緩やかに廃れたらしいが、サプリーム・ソーサレスが存在しなくなった次元ではエルが普通に当主を継いだ模様。

ディストロ(用語)
 シルキーヤなどが信仰している破壊神教で主神とされる破壊神の名。実在は確認されていない。

テルミット(人名)
 
グリューネワルト騎士団の一人で、突撃隊長を務める。徒手空拳で岩石や岩盤を破壊するほどの格闘家。
 元は『壊し屋』の異名を持つグラッセンの高額賞金首であり、グリューネに倒された結果配下としてスカウトされた。騎士団らしくない人材が揃っていると言われるグリューネワルト騎士団の、まさに象徴的とも言えるメンバーの一人。
 幼少期はスラム街出身で、不良少年らを束ねたストリートチルドレンのチームを結成し抗争の日々を送っていた。その育ちから学は無いが、地頭は悪くなく、機転も効く。品性に欠けるためエレノアとの折り合いは悪いが、互いの人生経験の深さからかメリッサとは気が合う模様。レティシアとも性格が合うようで、良く面倒を見ている。
 第一次グラッセン戦役においては、レティシア、エレノアに続き、最強傭兵に三番目に破れる。捕虜となってからも相当に暴れたと思われ、九年後に救出された際には両手足の腱を切られていた。

ドラゴンテール(地名/国名)
 
ホーリーガイア大陸の東端に位置する王国。
 気候が良く、海洋貿易も盛んだが、何よりも世界最大規模の「竜の生産国」 として有名。当然クルルミクと親交が深く、三大竜騎士団の竜は全てドラゴンテール産の名品である。特にクルルミクにて新王子が誕生した際にその騎竜となる竜の幼生または卵を運ぶための儀式、「ドラゴンズ・オヴィダクト」は有名。ドラゴンズ・オヴィダクトを成し遂げた者には「ハイローダー」の称号が付く。

 

 

ナグ・アース(人名)
 
グラッセン軍事領出身の天才軍師。世界三大軍師の一人。
 第二次サド戦役での活躍が有名。

ニーンブル(人名)
 都会派の盗賊。レティシアの冒険者時代の仲間の一人。丸グラサンがトレードマーク。通称サル。
 はぐれ地竜との戦いで死亡。

ノード(地名/国名)
 
かつてグラッセンの北東に位置した小さな王国で、グラッセン戦役の時点ではグラッセン領。
 この王国を占領した戦役を最後に、グラッセン帝国はそれ以上国家単位での侵略を成功させることが出来なかった(強力な四国家に周囲を固められていたため)。
 グラッセンのノード侵攻の戦は「ノード戦役」とも呼ばれ、ちょうどクルルミクにてワイズマン事件が発生していた頃の出来事であり、グリューネやシルヴィアがまだ生まれたばかりな頃の戦である。ノード戦役の責任者はアーゲン・ボルデ将軍。

ノルキア砦(地名)
 エレギンとグラッセンの国境付近の砦。難攻不落の要塞であり、それぞれの首都からは遠く、攻めるためには遠征を必要とする。
 エレギン領土であった時には白炎騎士団長のレグレイ将軍が護っていたが、グリューネワルト騎士団によって攻め落とされる。

 

 

 

ハイウェイマンズギルド(組織名)
 クルルミク王国にて、ワイズマン事件発生時に龍神の迷宮に逃げ込んだ犯罪者集団。ボス・ギルドボがまとめあげたことで迷宮を根城とする巨大勢力と化した。
 ワイズマン打倒を目指し迷宮を探索する女冒険者を拉致して凌辱して性奴隷として売り払うのが主な収入源であり、多くの女たちがその毒牙に掛かった。
 セニティ王女救出後は一斉投入された竜騎士団により完全に掃討され、壊滅したが、一部残党が生き残り、後にクルルミクを脅かした山賊団「バリアンツ」の元となったと言われる。

ハウリ・ルーデル・フォン・クルルミク(人名)
 クルルミクの王子。ビルゴ王子の長男で、ファーニッシュ王子の父親。
 「ワイズマン事件」を経て龍神の迷宮にて国主継承の儀式を完遂させたことで有名。

ハグルメス・ネールストン(人名)
 博学系魔術師の青年。レティシアの冒険者時代の仲間で、通称ガリ…だったが、後に恋人に昇格。
 はぐれ地竜との戦いで死亡。

バリアンツ(組織名)
 ハウリ王子の治世代にクルルミク王国を脅かした山賊集団。
 山賊離れした軍事的戦力を有し、「ラドランの屈辱」事件など国家レベルの事件をいくつも引き起こした。
 のちにクルルミクに雇われたヴィルフリート傭兵団との間に激闘を巻き起こし、これに破れ壊滅する。

ハンミドル・メンメジャー(人名)
 ビルゴ王子の代からクルルミク王家に仕えている地竜騎士団の老将。
 ファーニッシュ王子の代では血気盛んな老人で、後の五龍将軍の一人。

ヒーグ・ティークン・フォン・カッター(人名)
 グラッセン帝国の将軍の一人。
 明晰な頭脳と家柄で若くして将軍職に上り詰めた人物。グリューネの功績と存在に危機感を抱き、排斥しようと企む。

ヒペリオン(用語)
 時空神グリニウスの僕であり、その力と身体を分け与えた三体の亜神。
 カルコ、エドヴィン、フロイントリッヒの三名がおり、それぞれが過去、現在、未来の力を司る。ヒペリオンの力が無い場合、グリニウスは空間を操る力しか行使できない。
 グリニウスは一度やむを得ずヒペリオンと自身を切り離す必要が生じ、その際には三体とも一時的に人間として地上に転生した。カルコ、エドヴィンは肉体が朽ちた後グリニウスの元へと戻ったが、フロイントリッヒは離反し、グリニウスは未来に干渉する能力を永遠に失うこととなる。

ヒューベリオンの丘(地名)
 グラッセン首都近郊の丘陵地帯。
 亜神的存在であるヒペリオンのエドヴィンが人間として転生した際に生れ落ちた場所。その縁でエドヴィンは自身の人間体にヒューベルと名付けた。
 第二次グラッセン戦役終了後、己のルーツとしてこの地を訪れたヒューベルは、フロイントリッヒと再会し共に旅立つ。

ヒューベル(人名)
 グリューネワルト騎士団の一人。最年少だが遊撃隊長を務める、双小剣の達人。
 その人間離れした敏捷性が繰り出す剣技は瞬く間に百の死体を作ると言われ、「黒の死神」の異名を持つ。クールで毒舌家な僕っ娘。
 名の由来は「ヒューベリオンの丘」にて生れ落ちたため。幼少期世話になった孤児院の院長を革命共和軍に殺されたという理由で、戦場にて革命共和軍兵士を狩って回っていたところをグリューネに拾われた。
 実はその正体は、時空神グリニウスの分身ヒペリオンの一人である、「現在」を司りしエドヴィン。グリューネに仕えることを決めた理由も、グリューネの名と姓が、己に縁深き存在であるものかも知れぬと直感したためである。
 第一次グラッセン戦役においては最強傭兵と引き分けて逃げ延びるも、グリューネ捕縛の報を聞いてやむなく投降し、騎士団員の中では最も最後に捕虜となる。
 他の騎士団員同様に兵士たちの性奴隷としての九年間を過ごす。第二次グラッセン戦役にて救出された後はフロイントリッヒとしての正体を明かしたシン軍師と結ばれ、子孫を残すも、やがて人間としての肉体が朽ちた後は、再び主であるグリニウスの下に還る道を選んだ。
 エドヴィンの項も参照のこと。

《評議会》(用語)
 この世界の文明レベルを一定以内に収めるため、ありとあらゆる干渉を秘密裏に行っている裏組織。
 構成メンバー全員が記憶を保ったまま転生することを繰り返している。目的は「世界を滅亡させないこと」であり、そのためには手段は選ばない。

ビルゴ・モルダウル・フォン・クルルミク(人名)
 クルルミクの王子。ハウリ王子の父親で、ファーニッシュ王子の祖父。
 「ワイズマン事件」の折に国主を努めており、事件解決のために女冒険者を集める布令を出した人物。

ファーニッシュ・プレパレイス・フォン・クルルミク(人名)
 クルルミク王家の第一王子にして最高指導者。ハウリ王子の長男。
 クルルミクの国営理念を具体化したような穏やかで優しい性格。才能にも溢れ、欠点らしい欠点が無いように見えるが、幼少期姉に裏切られたこと、そしてその姉を自分の意思で追放した事が、少々冷めた価値観を彼に植え付けた。
 のちに歴代最も早い年齢で次王子を儲けてしまった王としてクルルミクの平和に波紋を呼び起こす。

フィリス・クリスティ(人名)
 グラッセン帝国に仕える新米女騎士。クリスティ家の長女で、若干16歳にて騎士号を得た。
 帝国領内連続婦女暴行事件の被害者の一人。

フォウマッド・ディスアピーア(人名)
 ザツライ正教に所属する武闘派の牧師で、通称「最強牧師」。
 極端な「善」の信奉者であり、大小対となる十字架型鈍器を武器として愛用している。
 ある理由で教団を脱退してからは、ヴァニシュメンツの一員となる。

プダラダ(地名/国名)
 
ホーリーガイアに存在する中堅国家。バルチェス家などが在る。

ブリュンヒルデ・フォン・グラッセン(人名)
 グラッセン帝国の第一皇女。
 第一次グラッセン戦役の折にはまだ九歳で、政変時は最強傭兵に拉致される形で行方不明となったが、九年後の第二次グラッセン戦役においては残党貴族軍をまとめあげ、政権復古の大軍勢を率いる。
 この軍勢は罪人軍師の知略に破れる形で崩壊し、皇女自身も一度は捕縛の憂き目を見るが、遅れてきた一人の援軍により皇女軍は逆転勝利し、共和政権を打ち倒す。
 政権奪取後は女帝に即位し、グラッセンにおける最も長い帝政時代を作り出した統治者として名を馳せる。
 幼少期にはグリューネが教育係であった。
 最強傭兵の事実上の一番弟子であり、その剣技全てを受け継いだとされるほどの白兵戦の強さを誇る。
 長い旅の日々の間に最強傭兵に対する感情は愛憎相混じる複雑なものとなり、結果的にはブリュンヒルデは娼館に置き去りにされる形で最強傭兵と離別すると言う、双方にとって不幸な結果を生むこととなった。
 この時期のブリュンヒルデは、たまたま客として現れたルヴィート卿に発見されるまでの四年間を無気力な娼婦として生活しており、この「公然の秘密」が原因で女帝崩御後に皇家の血を継ぐと自称する者たちが幾人も現れ、グラッセンは皇位継承を争う内乱に発展してゆく。 

プルメージ・コンサーン・ロンクラウド(人名)
 
ファーニッシュ王子の乳姉弟にあたる女騎士。飛竜騎士団の一員。
 知的でプライドが高く、部下には優しいが同僚には冷たい。後の五龍将軍の一人。

フロイントリッヒ(人名)
 時空神グリニウスに仕える、グリニウスの分身「ヒペリオン」の一体。手枷を嵌めた青年の姿として描かれる。
 「未来」を司り、「あらゆる未来に発生する事象を物理的に計測することが出来る」能力を持つ。
 やがてグリニウスから離反し、グリニウスは未来に干渉する力を失った。
 離反後は人間として転生し、シン・ジャヴァロック・プリズナーとして帝国に仕える。
 同じく人間として転生していたヒペリオンの一人であるエドヴィンこと、グリューネワルト騎士団のヒューベルと結ばれ、子孫を残す。この子孫が、後に「サプリーム・ソーサレス」を終わらせることとなる女魔術師マギの血筋となる。
 「シン・ジャヴァロック・プリズナー」の項も参照のこと。

ヘレン・ガッシュ(人名)
 第一次グラッセン戦役で帝国軍に雇われた女傭兵。歴戦の猛者であり、敵の目を引き付けるために扇情的な装備で戦うことが可能なほどの凄腕。
 敵陣に深入りし過ぎた際、多勢に無勢で捕らえられ、その場で凌辱された。
 帝国領内連続婦女暴行事件の被害者の一人だが、結果的に革命共和軍の捕虜となったまま未帰還だったため、犠牲者としてはカウントされていない。

ホーリーガイア(地名)
 主に「西側」と呼ばれる大陸。プダラダ、ドラゴンテールなどの国家がある。
 グレートガイア大陸とは「台地の橋」と呼ばれる細い断崖絶壁によって繋がっている。
 かつてはグレートガイア諸国の植民地であったが、全ての国家が独立した。

炎騎士団(組織名)
 エレギン王国に所属する騎士団で、大陸四大騎士団の一角。
 紅、蒼、黒、白の四色の炎を冠した名の騎士団で成り立っており、各千名ほどずつ、総勢約四千名の規模である。それぞれの団の騎士団長はグリューネワルト騎士団の隊長格とも互角の実力を持つ。

ボルドネス(人名)
 巨漢の戦士。レティシアの冒険者時代の仲間の一人。通称ハゲ。
 はぐれ地竜との戦いで死亡。

 

 

マーベラス・メイガス(用語)
 
《評議会》の一人アッシュ・ヴァイザーがミレニアの澱みの塔で長年開催していた女魔導士達によるコロシアム。
 敗者は観客の目の前で凌辱されるシステムであり、サプリーム・ソーサレスの前身になったと言われる。

マギ・ジャヴァロック・プリズナー(人名)
 女魔術師。ヒペリオンであるエドヴィンとフロイントリッヒの血統を持つ。
 事実上最後の大会となったサプリーム・ソーサレスに参加し、その血統に目をつけたグリニウスに共闘を持ちかけられ、アルティメット・アマールに勝利し「サプリーム・ソーサレス」の存在自体を歴史から抹消した。
 その後は「黒の魔女」との協力関係に至ったようだが詳しい経緯は不明。

マジェスティック・アサルト(事件名)
 第二次グラッセン戦役の別名。

マスパー・ブレイブスタン(人名)
 ファーニッシュ王子政権下における、クルルミク地竜騎士団の将軍。
 元はドラゴンテールの騎士で、先代ハウリ王子が元服する際のハイローダーの共を勤めた男。気は短いが、義理堅く勇猛な豪傑。後の五龍将軍の一人。

マハール教(用語)
 この世界に存在する宗教の一つ。中央高原地帯にて古くから台頭が確認される異教で、主神はムニ神。
 チャカなどが信仰している。

ミランダ(人名)
 グラッセン帝国に仕える女兵士。平の兵卒だったがその実力は高く、グリューネワルト騎士団への入団も囁かれていたほど。
 帝国領内連続婦女暴行事件の被害者の一人。

ミリア(人名)
 第二次グラッセン戦役において皇女軍の柱の一人となった女傭兵。グリューネワルト騎士団のレティシアは実姉。
 戦士としても指揮官としても有能で、「下手な傭兵部隊を一部隊雇うならば隊長としてのミリア一人を雇ったほうが得だ」とまで言われたほど。
 捕虜として共和政権の慰み者にされている姉を救い出すため、自身の指揮する傭兵部隊ごと皇女軍にほぼ無償で協力した。先鋒の前衛部隊として共和軍を追い詰めるが、罪人軍師の知略の前に敗れ去り、捕縛されて姉と同じ運命をその身に受けることとなってしまった。

ミレニア(地名/国名)
 
暗黒大陸に存在する唯一の国家。全ての魔物や悪魔の発祥の地と言われている。人型種族は数えるほどしか居住していないが、他国とまったく交流がないわけではない。
 如何なる者も受け入れるのが国風であり、脛に傷を持ち故国に帰れなくなった犯罪者なども多くがこの国の住民となっているが、相応の実力が無い者は魔物のエサとなるだけの運命である。
 アッシュ卿の住む澱みの塔はこの国に在り、マーベラスメイガスが開催されていた。

メリールゥ・スローンス(人名)
 
エリスの師である女魔導師。シルヴィアの旧友。
 エリスが無断でサプリームソーサレスに参加したことを許さず、破門とした。
 グリューネの死後に共和制権下から「水晶の槍」を回収した人物でもある。その後水晶の槍はシルヴィアを介し、小グリューネに受け継がれた。

メリッサ(人名)
 
グリューネワルト騎士団の一人で、魔法戦士。
 本名はメリス・サマーテリア。子爵家に生まれた貴族令嬢で、グラッセンの魔法学院を主席で卒業するほどの秀才であったが、他生徒らのやっかみを原因とした性暴力を受けたことを起点に人生が狂い、家出した挙句娼婦にまで転落する。
 その環境から拾い上げてくれたグリューネに対する信奉と忠誠は決して揺るがず、エレノアのそれにも匹敵する。人生の酸いも甘いも知り尽くしたような、人を食った性格。性格も境遇も違うが、若くして女の辛酸を舐めた半生を送った者同士としてテルミットとは気が合い、よくつるむ。
 第一次グラッセン戦役で最強傭兵に破れた後は他騎士団員ら共々性奴隷として捕虜になるも、グリューネの処刑後には魔法の力で単独逃亡に成功し、再び娼婦としての生活を続けていた。九年後はシン軍師の協力者となり、積極的に捕虜(主に小グリューネ)救出のために動く。
 剣技が卓越しているだけでなく、様々な魔法も操るが、胸に下げたペンダントに己の魔力の大部分を貯蓄しており、これを破壊されると強力な魔法を扱うための魔力を維持できなくなる。

 

 

 

ヤーユ卿(人名)
 若くしてグラッセンを牛耳る三商会のひとつである「ヤーユ商会」を束ねる豪商。
 本名はマリーシア・ド・ヤーユ。家訓に従い付けられたこの女性名を嫌っており、基本的には他人に姓で自身を呼ばせる。
 ユナの幼馴染であり、幼い頃は淡い恋心を秘めつつ姉のように慕っていた。第一次グラッセン戦役でユナが革命共和政府の捕虜になってからはどうにかして彼女を救おうと、共和政権に様々に働きかける。最終的には強引に奴隷オークションに出品させたところを買い取る形でユナを手元に置き、「大切な性奴隷」として愛でる形で扱っていた模様。
 九年後に出現したメリッサに強引に引き取られる形でユナを再び失うこととなった。 

ユナ(人名)
 
グリューネワルト騎士団の一人で、神官戦士。
 元はオライオン教系列教会の女神官であり、幼少期から神職につくことが決められていた。本来は闘いに向かない心優しい性格だが、その繰り出す治癒魔法の強力な性能と効果範囲は世界的にも屈指のものであり、それを見込んだグリューネにスカウトされる形で騎士団に入団する。主な役目は後方支援であったが、あくまで神官ではなく神官戦士としての入団であり、その理由を当人は明かさなかった。
 戦闘技量に関しては他の隊長格らに比べ数段劣っていたこともあり、それが負い目となっていたが、グリューネには「我が騎士団の中で最も強いのはユナだ」と評され、心の折り合いをつけた。
 第一次グラッセン戦役にて最強傭兵に破れ捕縛された後、秘密裏に奴隷オークションに流され、そこでかつての幼馴染であったヤーユ卿に奴隷として買い取られる形で保護される。
 第二次グラッセン戦役では訪れたメリッサに説得され、ヤーユ卿の下を離れかつての仲間達の救出に赴く。

ユニカン(地名/国名)
 
大陸の北東に浮かぶ島国。数多くの魔術師、魔導師などを輩出した魔道国家。その名の通りユニコーンの姿を模したような形状をしており、その四本の脚と尾と角の位置に計六つの都市があり、国王は居ないがそれぞれの都市の代表者ら(魔法貴族階級と呼ばれる人々の中から選出され、「長老」と呼ばれる)が共同で自治をしている。「角の長老」が事実上の国家代表者となっているが、六都市の間に上下関係自体は無い。
 強力な魔導士を備えている家ほど貴族としての階級が高く、また魔法を使えない国民は不能者として蔑まれ、奴隷同然の扱いを受けるため、魔法使い以外には住みにくい環境である。魔法貴族階級としてはディー家などが有名。
 年に一度、世界一の魔法使いを決める大会を行っているが、それと別に「裏の」世界一の女魔法使いを決める大会、「サプリーム・ソーサレス」が開催されている。ただしサプリームソーサレスはある年を境に歴史から存在ごと抹消された。

ヨブトリ・グラステップ(人名)
 
第一次グラッセン戦役における、革命共和軍の実質的なリーダー。革命達成後はそのまま共和政権の重鎮となる。
 元は交易商人であり、開拓事業の失敗から政治家に転身した。
 第二次グラッセン戦役において最強傭兵に追い詰められた際、人質に取ったはずのブリュンヒルデ皇女に、逆に剣を奪われて斬殺された。

 

 

ラシャ(人名)
 クルルミク王家に仕える女騎士。セニティ王女の従騎士で、ワイズマン討伐時、セニティ王女共々唯一生き延びた部下。
 王女の計画に反対したため、《龍の灰》の秘術による呪いを浴びせられ、「その身の触れるものは人体を除き全て灰となる」状態で龍神の迷宮内部に放置される。その姿は「裸身のくのいち」と恐れられ、龍神の迷宮の噂の一つとなった。
 人の血肉以外は触れられず食せぬと言う壮絶な生活をしながらも、数年間を戦い抜き生き延びていたが、ギルドの罠にかかり捕らえられ凌辱される。これを救出してくれた冒険者らに、事態の顛末と王女の陰謀の全てを明かした。
 最終的にはハウリ王子の手によって呪いは解け、以降ハウリの忠実な部下として暗躍する。

ラドラン(地名/国名)
 クルルミクの南に位置する王国。代々女王が統治し、極端な女性優位・男性蔑視の国家体制を取っているアマゾネス国家。
 男性は、たとえ使者や旅行者であっても無碍に扱われるため、逆にラドラン出身の女性は他国で冷たい扱いを受けることが多い(よほどのことが無い限りラドランのアマゾネスは祖国外に出ることは無いが)。
 領土の大半を湿地帯と熱帯雨林が占めている。
 クルルミクのセニティ王女は幼いうちにこの国に数年間留学しており、これが王女が自国の政治体制に対し疑問を抱くに至った一因とされている。

ラドランの屈辱(事件名)
 ラドラン領の村にて略奪行為に及んだクルルミクの山賊団バリアンツに対し、激怒したラドラン女王が討伐隊を差し向けたところ、なんと逆に返り討ちにあって全滅。討伐隊の全員がバリアンツに捕獲され、散々嬲られたあとに売り飛ばされたとされる事件。
 ラドランは恥を隠すために、この相手はバリアンツではなく山賊に偽装したクルルミクの軍隊による国境侵犯だったと主張し、クルルミクに対し宣戦を布告。当時クルルミクはグラッセンとの小競り合いが続いていたが、その兵力を対ラドランに回さざるをえず、グラッセンと停戦条約を結ばざるを得なくなった。
 結果、兵力を集中させたクルルミクの防衛網に歯が立たずにラドラン軍は撤退することとなったが、元々の山賊討伐隊の派兵自体、山賊討伐の名目であわよくばクルルミクの領土を奪ってやろうと考えた当時のラドラン女王の浅薄な奸計であったとも言われる。

リーン族(種族名)
 まだ世界全体がひとつの大陸であった古代の時代に、世界を支配していたとされる有翼の人型種族。その翼で自在に大空を飛行したと言われる。
 高い知能と魔力、高度な魔法文明を持っていたが、自ら文明を暴走させ絶滅したとされる。世界各地に、リーンが跋扈していた時代の痕跡となる遺跡などを見ることが出来る。

竜騎士団(組織名)
 クルルミクに所属する騎士団で、大陸四大騎士団に名を連ねる。
 飛竜騎士団、地竜騎士団、海竜騎士団の三つの騎士団が存在し、それぞれが空・陸・海における戦いを担当する。各団の構成員数は千名ずつほど。

リリィ・マクレーン(人名)
 グリューネに仕えるメイドの一人。グリューネが幼い頃からの縁者であるらしい。大人しい性格で、他のメイドたちと違い特殊な性能を持ち合わせては居ないが、グリューネは度々彼女との素朴な会話に癒しを感じていた模様。
 帝国領内連続婦女暴行事件の被害者の一人。

ルヴィート卿(人名)
 第二次グラッセン戦役において皇女軍の柱となった残党貴族軍のリーダー格、ルヴィート家の当主。ルカの父。
 第一次戦役後、共和政府の貴族狩りを避け逃亡生活を続ける中、客としてたまたま訪れた娼館にてブリュンヒルデ皇女を発見・保護し、帝政復古の反乱軍の旗頭として担ぎ上げる。
 立場上皇女軍のナンバー2の位置に就任してはいたが、自身の用兵・戦闘能力は高くは無く、直属部隊の指揮もルカに取らせていた。
 貴族家の格としては低いが、由緒は古い。 

ルカ・ルヴィート(人名)
 第二次グラッセン戦役にて皇女軍の柱となった残党貴族軍のリーダー格であるルヴィート卿の娘。
 女だてらに何冊も兵法書を読み込んでおり、プライドと戦術知識は高いが、実戦的な指揮能力はまだ未熟だった模様。
 騎士部隊を率いる将として皇女軍に参戦し共和軍を苦しめたものの、罪人軍師の策略の前にあっさりと敗れ去り、捕虜として貴族の誇りも何もかも踏みにじられる凌辱をその身に受けた。

レギンレイヴ(人名)
 ザツライ分教の筆頭聖騎士。フォウマッドのかつての同僚で、実は仄かに恋心も抱いていた。
 いつかフォウマッドが目覚めることを願っていたが、結局は二人は戦うこととなり、敗北した彼女は捕らえられ聖ザツライの毒牙にかかることとなった。

レグレイ・ノーマー(人名)
 エレギンの炎騎士団の団長の一人。白炎騎士団長である白炎将軍の称号を預かる豪傑。
 文武を極めた武人であり国王や部下の信頼も厚いが、ノルキア砦陥落時にてグリューネと一対一の勝負に敗れた後、行方知れずとなる。少なくとも第二次グラッセン戦役の頃には国王側近として健在な姿が確認されているため、いずれエレギンに帰還できた模様。

レスタト・レス(人名)
 アッシュ・ヴァイザー同様《評議会》の一員。「ヴァニシュメンツ」のリーダーでもある。

レティシア(人名)
 グリューネワルト騎士団の一人で、グリューネワルト騎士団の中では一番の新人だが、特攻隊長を努める。人間離れした膂力を有し、『必殺三連撃』を得意とする、豪快な女戦士。
 元は一攫千金を夢見て田舎を飛び出した女冒険者で、己のミスで仲間を全滅させてしまい呆然としていたところでグリューネに拾われる形で入団した。冒険者時代にハグルメスという恋人が居たが、前述の理由で喪っている。
 騎士団の中では、テルミットとはざっくばらんな性格同士気が合い、逆にヒューベルとは相性の悪さもあって折り合いが悪い。なお、隊内ではグリューネに次いで巨乳。
 第一次グラッセン戦役においては、グリューネワルト騎士団の中で最初に「最強傭兵」と戦って破れ、そのまま捕縛・凌辱の憂き目を見ることとなった。この戦いはグリューネワルト騎士団の初黒星でもあり、帝国軍は大いに動揺した。
 マジェスティックアサルトにて皇女軍に参加した女傭兵ミリアは妹。己を助けに来た妹が逆に捕まったことを聞かされ、それが長年の性奴隷生活に染まりきった心を正気に戻すきっかけとなり、逆に捕らえられたミリアを救い出した。その後は姉妹二人で故郷の村に帰った。

ロッセン(人名)
 エレギン所属の軽装兵士。ノルキア砦攻防戦にてエレノアに挑み、忍者の様な素早い動きで翻弄しようとしたがあっさり見切られ、一撃で屠られる。

ロワーク(人名)
 吟遊詩人。
 ワイズマン事件の折にはクルルミクに滞在し、ドワーフの酒場亭にて龍神の迷宮に挑む冒険者たちの活躍を歌として聴かせていた。
 彼の歌う歌はまるでその場で見てきたように仔細かつ正確な描写であると評判で、聞いている者たちにもその様子が映像としてまざまざと脳裏に映し出されたと言う。

 

 

ワイズマン(人名)
 いわゆる「ワイズマン事件」を引き起こした、クルルミク転覆を企んだ邪悪な魔道士。
 討伐に出向いたセニティ王女によって倒され、以降セニティにその名を騙られることとなった。

ワイズマン事件(事件名)
 クルルミクにて「ワイズマン」と名乗る邪悪な魔術師が、国主継承儀式の場である神聖なる「龍神の迷宮」を占拠した事件。いわゆる「ワイズナー」企画における一連のエピソードのこと。
 表向きは迷宮最下層に「雄性種絶命の呪い」の力場を張って立てこもり、討伐に来たセニティ王女を返り討ちにして成り代わっていたワイズマンを、次期国主であったハウリ王子が看破し、側近の女騎士が打ち倒したという事件。
 実際には、討伐時にラシャを除く配下騎士を失いつつもワイズマンを打倒したセニティ王女が、弟ハウリ王子に国主を継がさせないために「雄性主絶命の呪い」と「最下層のワイズマン」という二つの嘘をでっちあげ、国主試練の期限まで龍神の迷宮を占拠し続けることを目的として仕組んもうとしたものだった。
 いずれにせよ、事件終盤においてハイウェイマンズギルドのならず者らに数日間嬲り者にされたセニティ王女は隠居し、王子の国主継承後に発狂死したと伝えられる。