『if〜4月7日もう一つの結末〜』  


アリスちゃんに出会った時、最初は正直言ってちょっと戸惑った。
面食らっている間に、話がどんどん進んで、気が付いた時にはパーティを組む事になっていたから。

――すごい娘だね……。

と、仲が良かったフィアナちゃんと顔を見合わせたものだった。



戸惑いが興味に変わったのは、自己紹介の時だった。
神降ろしの巫女として不老不死を得ていた私はどこへ行っても奇異な目で見られ、怖がられたり、珍しがられる事はあっても、いきなりデコピンを喰らった事なんてなかったから。

――どうだ! 神様なんかよりアタシの方が強い。

そんな風に言われるなんて思わなかった。
向日葵のような笑顔が今も脳裏に焼きついている。



――何か落ち着かないのよねーっ、そのちゃん付け!
――え、え、そうかな?
――とーにーかーくー。アタシの事は呼び捨てで!



――じゃあ、これからこういうのはあんたに任せるわ。お宝と罠と、要するに探索役ね。
――うん、分かっ……って、今さらっと罠って言ったよね!?
――大丈夫大丈夫。アタシが大丈夫って言うんだから大丈夫だって。ほらあそこ、早速頼むわよ!



――何ていうか、あんた素直よねー。
――そうかな?
――うん。顔に出てるわよ。
――ええーっ!?
――あっははは。嘘。



気が付いたら、アリスちゃんの横顔を目で追うようになっていた。
引っ込み思案ですぐ物怖じする私と違って、いつも前向きで、自信に満ち溢れていて、私に無いものを何でも持っていたから。
颯爽とした佇まいは、私にとって理想そのもので、憧れだった。



そんなアリスちゃんが今、目の前で、無防備な姿を晒している。
黒い手袋とブーツだけを残した裸で、数人のならず者に手足を抑えられて。
初めて見たアリスちゃんの裸体に、私の胸はドキドキと高鳴っていた。

「ねっ、ねえ……ホントに、私が好きにしちゃっていいの?」
「ああ、お前の好きにしていいんだぜ」

ヴァルガーという大柄で筋肉質の男の言葉に、私は、ごくり、と唾を飲み込んだ。
だって、アリスちゃんの裸体は本当に素敵だったから。
男の言葉に、私を縛ってた理性の箍はスルスルと解けていった。
それは、さっき打たれた薬の影響か、それとも私自身が心の内に抱いていた邪な感情か。
ドギマギしながら、私はならず者の手で広げられた股間に顔を近づけていく――

「ウィルカぁ、見ないでよぉ……」

アリスちゃんが信じられないほど、気弱な声を漏らした。
こんな声、聞いた事がない。
アリスちゃんでも、気弱な声を上げるんだなあ。そう思うと、何だか不思議な気持ちになった。

間近で見るアリスちゃんのアソコは魅惑的だった。
髪の色と同じ金の陰毛で彩られた花園はならず者に嬲られてガバガバで、中から白濁液が零れていたけれど、そんな事では色褪せない天性の輝きがあった。
私なんかとは、全然違う……。
輝いている娘はアソコも輝いてるんだなあ。と、息を呑んで、感動した。

「あぁ……。お願い、目を逸らしてよぉ……」

視姦されたアリスちゃんの肉壺がヒクヒクと震え、中から透明な液体が流れてきた。
きっと愛液ってやつだ。
ならず者に陵辱された程度で、性体験はないに等しい私だけど、村で暮らしていた頃、神殿勤めの神官から話を聞いたから、知識だけは色々持っている。

これって、確か……感じてる時に出すものだよね。
そう思いながら、私はクンクンと鼻を鳴らして臭いを嗅いでみた。

甘ったるい臭いが鼻腔をくすぐった。
アリスちゃんが「嗅がないでえ、ウィルカぁ……」と、泣きそうな声を上げているが、えもいわれぬ誘惑感に突き動かされた私の鼻の動きは止まらない。
また、ごぷっと、アリスちゃんの中から透明の液体が流れてきた。

アリスちゃん、感じてるんだ……。
でも、何に感じてるんだろ? 
もしかして、私の視線、に、かな……?

まさか、と思いながら、知らず知らず舌を出していた私は、秘密の入り口から流れてくる愛液をチロっと一筋、掬ってみた。

「ひゃぁ……ん!」

すると、アリスちゃんが切なそうな声を上げて、太腿を震わせた。
……でも、それだけだ。
太腿の間に潜って股間を覗き込んでいるというのに、アリスちゃんは私を押し退けようとしない。
ううん、ならず者に抑えられて、押し退ける事も出来ないんだ。
こんな大切な場所を見つめられているのに、何も出来ないなんて……。

だんだん、私は、込み上げてくる背徳感を止められなくなってきた。

――だって、仕方ないよね。
とても手が届かないと思っていた女の子が、こんな目の前で、何も出来ないまま、無防備な姿を晒してるんだもん。
気持ちを抑える方が無理だよ……。

心の中で言い訳しながら、私はおずおずと人差し指をアリスちゃんの秘所に伸ばした。
肉の入り口が大きく深呼吸するように、開いたり閉じたりしてる。
そしてまた、ぶるっと震え、中から愛液が出てきた。

アリスちゃんも早く触って欲しいって言ってるんだ。
都合のいい解釈をして、私は肉の隙間に指を差し入れた。

「ぁ……」

アリスちゃんが小さな声を上げる。
触れた感触は熱くて、ぷにぷにと弾力性があった。
愛液で濡れているので、指先はずぶずぶと奥に入っていく。
その度に、アリスちゃんの声は大きくなっていった。
中に入れた人差し指を折り曲げ、ここかな、と、なんとなく思った場所を、ちょっと強めに突いてみた。すると――

「ふあああぁあんッ!!!?」

アリスちゃんは鼻のかかった嬌声を上げた。
私の指で感じてるんだ。あの、アリスちゃんが――
私は興奮が抑えられなくなって、何度も何度も指先で膣の内側を突いてみた。
するとアリスちゃんはその度に何度も嬌声を上げていく。

「ああっ、あぁあん!! そこぉ、突かないでええ!! ダメえー!!」

調子に乗って、三本も指を入れて掻き回したら、蜜壺の中はグチュグチュと淫靡な粘着音を上げるようになった。
明らかに、私の指先で感じている。
私は嬉しくなって、舌も伸ばしてみた。
肉壺の上で充血してピンと尖った小さな肉の芽を、舌先で舐めて責め立てる。
勿論、指先で蜜壺をかき乱しながら。すると、

「ふあああぁん! らめッ、ウィルッあぁん! そんなッ、されたあぁああああああッ!!!!?」

絶叫と共に、アソコから透明な液体が鉄砲水のように飛び出して、私の顔面を直撃した。

「きゃっ!?」

ビックリした私は、思わず飛び退いた。
顔を上げた視界の片隅に、絶え絶えに息を吐くアリスちゃんの口元が映った。
さっきまでの嬌声が嘘のように激しく、胸が膨らんだり縮んだりして、あろうことか唇の端から涎まで垂らしている。

私が、イカせたんだ――

罪悪感?
ううん、もっと違う黒い感情が蟠っていく。

アリスちゃんが、私の指と舌で、イった……?

そう、間違いなくイっていた。
言い訳しようがないくらい完全に。完璧に。
私の手で。

アリスちゃんの心は……今、私が支配してるんだ――

突然、在りし日の光景がフラッシュバックした。

――へえ、その子がアンタの彼氏なんだ?
――アハハハ、そんなわけないでしょー。アイツとは、ただの気が合う同僚だって。

いつだったか、アリスちゃんが騎士団で仲のいい少年の話をしてくれた事がある。
アリスちゃんはトモダチだって笑い飛ばしてたけど、私にはとてもそうは思えなかった。
まるで、心の中で繋がってるような――言葉では表現できないけれど、きっと両想いなんだろうって。
多分、その人には敵わないだろうって、漠然と思って、胸がチクリと痛んだけれど……。
でも――

今、アリスちゃんを支配してるのは、私なんだ。
アリスちゃんは、私だけ見て、私だけ考えている――!!

そう思うと、嫉妬心と結びついた黒い感情を、もう止められなくなった。

だって、私も、アリスちゃんを好きだもん――
誰にも渡したくない!
たとえ、アリスちゃんが大好きな人にも――私だけのアリスちゃんでいて欲しい!

「ぁあッ! ウィルカぁッ!?」

指先を媚肉の隙間に突き立てると、アリスちゃんは切なそうな声で、私の名前を呼ぶ。
そう――私の名前を。
私の事を見てくれている!

左手で肉壺をかき乱しながら、熱に浮かされたようにアリスちゃんのスマートな裸体を這い上がり、おへそを舐め、下腹部のラインをなぞりながら、大振りで形がいい乳房まで辿り着いた。
この胸も、私にとっては憧れだ。
背は私よりちょっと高いくらいなのに、胸は私よりずっとずっと大きい。
口には出さないけど、アリスちゃんが密かに自慢にしている事を私は知っている。
自慢の胸は、前に見た時より一回り大きくなっていた。

「いいなあ、アリスちゃんの胸……。大きくて、柔らかくて、お肌もスベスベだし、どうやったらこんな風になるんだろう?」
「ウィ、ウィルカぁ、なに馬鹿なこと言ってるのよお! もうヤメッああぁあんッ!!?」

肉壺に突っ込んだままの左手の指先が内側の一点を突くと、アリスちゃんはまたまた大きな嬌声を上げた。
ここがアリスちゃんの弱点みたいだね。
ここを突かれると、アリスちゃんは反論さえ出来なくなるんだ。
不思議だなあ。私がアリスちゃんをこんな風にさせてるなんて……。
夢にも思わなかったよ。
アドバンテージを握っている事を確信すると共に、誰も知らない秘密を手にして、私は優越感に浸っていた。

「うああぁあッ!! うああぁあんッ!! あッ、ああーッ!! ああんッ!! うあぁーッ!!!!」

媚肉の内側をシェイクしながら、弾力性がある乳房を掴み、ピンと尖った乳首の蕾を舌先で刺激すると、アリスちゃんは狂ったように首を振りたくる。
ならず者に手足を押さえ付けられていて、本気でどうすることも出来ないようだ。

「はあぁあんッ!!?」
「あ、アリスちゃんの弱い所、また発見ー♪」

声のトーンの微妙な変化で、アリスちゃんの弱い所は手に取るようにわかるよ。
だって、アリスちゃんのこと、一番良く分かってるのは私だもん。

「えへへ、アリスちゃんが弱いのはここだよねー?」
「あぁッ!? らめ、そこ、はあぁんッ!!?」

乳首を思いっきり強く吸いながら、新発見のスウィートスポットを責め立てると、アリスちゃんは嬌声を上げて悶えた。
膣内のスウィートスポットも同時に責めると、ピューっと勢いよく潮を吹いて、あっさり陥落してしまった。

「はっ、はっ、はっ……」

左手はしっかり膣内を制圧したまま、肩で息をするアリスちゃんの身体の上を更によじ登った。
精液がこびり付いた金髪が私の頬を叩き、アリスちゃんの顔が間近に迫る。
こんなすぐ近くで見つめるのは、初めてかもしれない。

目を合わせた途端、私の心臓は早鐘を叩いた。
涙と涎と白濁液に塗れていても、アリスちゃんの顔はとても綺麗だったから。
勝気な瞳はすっかり潤んで垂れ下がってしまっているけど、そんなアリスちゃんも可愛くていい。

「ウィルカぁ、ヤメてよぉ……もうお願いだからぁ……」

熱い息を吐きながら弱々しく哀願するアリスちゃんの声を耳元で聞くと、更に黒い感情が芽生えてきた。

股間に突っ込んだ指先でスウィートスポットを軽くなぞったら、アリスちゃんは眉毛をへの字に曲げた。
それだけでアリスちゃんはもう、私の言いたい事が分かったらしい。
察しがいいよね。

顔を近づけたら、視線を逸らしかけたから、今度は軽く爪を立ててみた。
うずっと鼻を鳴らしながら、視線を元に戻すアリスちゃん。

やっぱり私の言いたい事分かってるんだね。以心伝心って、このことかなっ。
そんなことを考えながら、右手でアリスちゃんの頭を抑え、唇をアリスちゃんの唇に押し付けた。

ピチャ、ピチャ。
淫靡な音が頭の中にこだまする。
アリスちゃんとのキスで奏でられるハーモニーだと思うと、それだけで、全身を充足感が包んだ。
だって、こんなこと、夢でも絶対有り得ないと思ってたから。

舌だけは入れさせまいと、頑強に抵抗していたが、股間に入れた指先に力を入れると、観念してアリスちゃんは歯茎の門を開いた。
降伏した正門から舌を差し込むと、私は悠々、アリスちゃんの舌を絡め取っていく。
アソコを抑えておけば、なんだってアリスちゃんに出来ちゃうよね、えへへ。
軽い支配感を覚えながら、歯茎の裏側まで、舌先でアリスちゃんの口内を隅々まで制圧していく。

ついでに、自分の口の中に湧いてきた涎を、アリスちゃんの口の中に流し込んでみた。
私とアリスちゃんの舌が、涎の海をバシャバシャとかき乱していく。

徐々に、一センチもない眼前の瞳がうっとり蕩けてくる。
私のキスに、アリスちゃん、感じてくれてるんだ。
そう思うと、ますます嬉しくなってきた。

唇の味を満喫し、顔を離すと、紅潮したアリスちゃんをまじまじと眺めた。
もうアリスちゃんは完全に私のものだよね。

次はどこ責めちゃおうかなー。
悪戯心丸出しで顔から胸、おへそ、下ろしていった視線は、指を差し込んだままの股間で止まった。
正確には、股間の陰に隠れたその裏側に。

こんなとこまで責めちゃっていいのかなー?
一瞬だけ頭をよぎったけれど、理性はすぐ狂乱の波にかき消された。

「そういえば、ここはまだだったよね」
「うえっ、まッ!?」

あ、やっぱりここは弱いんだ。
明らかに動揺の声を上げるアリスちゃん。
私の勘って、すごいよねー、えへへ……。

黒い感情の虜になった私は、媚肉の隙間に差し込んだ三本指の一本――薬指を抜き取り、お尻の穴に押し当てた。
あ、もうお尻の穴、ひくついている。

「あは、よっぽど入れて欲しかったんだあ? だったら早く言ってくれれば良かったのにー」
「ちッ、違うわよぉ……そんなんじゃっ!」
「ダメダーメ、嘘ついたって、私にはすぐ分かるんだから。ホントはアリスちゃんがここ、とーっても好きだってことも……」

もう自分の方が立場が上だと、ハッキリ自覚した私は、お尻の穴に薬指を突き立てた。

「かはッ、あぁあッ!!?」
「わっ、すごーい……」

第一関節を入れただけのに、もう、声上げちゃってるよ。
先っぽだけでこの調子なら、奥まで入れるとどうなっちゃうんだろ?
わくわくしながら、私は奥へ、奥へ、と薬指をねじ込ませていった。
ついでに、肉壺に入れたままの人差し指と中指で、内壁を弄繰り回す事も忘れない。

「うああぁんッ! もっと手加減してよぉ、ウィルカぁッ!!!」

あ、もう陥落した。よっぽどここ責められるのは弱いんだ。
でも手加減してって言われると、もっと責めたくなっちゃうのはなんでかなあ?
心に巣食う黒い感情は、やっちゃえやっちゃえと後押しする。

容赦なく根元まで差し込むと、ここだと思ったポイントを徹底的に抉りまくった。

「ふああぁーん!! ふあああぁあッ!!!」

嬌声を上げるアリスちゃんの口を、覆い被さるように塞いた。

「んんーッ!! んふーッ!!」

熱い息が、私の口の中に吐き出される。

「ぷはっ! ウィ、ウィルカぁ、もうヤメてえぇ!!」
「ウィルカ"様"でしょ! 自分の立場、間違えないでよね、アリスちゃん!!」

発作的に、黒い衝動に突き動かされた私は、叫んで二穴を同時に責め立てていた。
何故そんな事をしてしまったのか。
唐突すぎる変貌に、自分で自分が分からなくなってしまった。でも、

「ウィルカ、様ぁ! もう少しッ、優しくして下さい!! あたしぃッ!?」

卑屈なアリスちゃんの喘ぎ声を聞いていると、もっとアリスちゃんを苛めたい――頭の中は淫らな願望で一杯になってしまった。


ぼーっとして、頭の中はもう真っ白だ。
立場とか、矜持とか、そんな事を考えている余裕は全くなかった。

「ウィルカ"様"でしょ! 自分の立場、間違えないでよね、アリスちゃん!!」
「ウィルカ、様ぁ! もう少しッ、優しくして下さい!! あたしぃッ!?」

ハッキリと立場が逆転した事を示すその言葉に、考える間もなく、アタシは屈服の言葉を口にしていた。
ウィルカの責めはそれほど強烈だった。
ならず者のペニスのような太さもなければ力強さもない、ほっそりとした指先なのに、アタシが一番感じる場所を、見透かしたように責め立ててくる。
ここ以外有り得ないというほど的確に、ピンポイントで、スウィートスポットの頂点を突いてくるのだ。

スウィートスポットの頂点に対する執拗な責めに、アタシは完全に心を陥落させられていた。
こんな責めになど、耐えられるわけがない。
ここまで狂わされたのは、ヴァルガーのペニス以来だ。
いや、急所を的確に捉えてくる点では、ヴァルガーのそれをも上回っていた。

「へへっ、あの糞生意気なメスガキがこのチビの前には形無しだな」
「どうやったらここまで堕とせるか、教えてもらいてぇもんだ」

下卑た笑みを浮かべながら、ならず者がアタシの胸に無骨な手を伸ばしてきた。
すると、ウィルカは豹変して、

「アリスちゃんは私のだから、勝手に触らないでよね!」

ならず者の手を払いのけて、怒りの形相でならず者を睨みつける。

「このチビッ、性奴隷のクセに、ふざけた真似を……!!」
「まあいいじゃねえか。どうやってアリスを陥落させるか、見物じゃねえかよ!」

いきり立ったならず者を、だが、ヴァルガーはニヤニヤ笑いながら制止した。
全てはこの卑劣な男の差し金だと分かっても、変わり果ててしまったウィルカを止める事はもう出来ない。

「えへへ、アリスちゃんのおっぱい、大きくて美味しいよねえ」

無邪気な声で、小悪魔のような笑みを浮かべながら、腋の間から顔を突き出したウィルカは、尖りきった乳首をチュウチュウ吸い上げる。
片手で二つの穴を責め立てられているアタシは、嬌声を上げることしかできない。
淫靡な水音がずっと肉壺を叩いていた。
弱点を見破られたアタシは成すがまま。潮を吹いて、絶頂の声を上げるだけだ。
これでもう、6回目か、7回目か。

絶え絶えに息を吐くアタシの目の前に、ウィルカのお尻が突き出された。
アタシの上に逆向きで覆い被さり、顔を股間に、お尻を顔に突き付ける格好だ。
トロトロに流れるウィルカの秘所の臭いが鼻先に充満する。

「今まで散々気持ちよくしてもらったんだから、今度はアリスちゃんが私を気持ちよくする番だよね」

嬉々とした声でウィルカはお尻を揺すり、愛液の源を鼻先に押し付けてくる。
アタシが、責めろって言うの……?

躊躇していると、ウィルカはまた指先を肉壺に突き立ててきた。焦れったいと言わんばかりに、乱暴に。

「うあうっ、わ、分かったわよぉ!」

抑えていたならず者の手は既に放されていた。
アタシは黒手袋に包まれた手の平でウィルカのお尻を掴み取ると、顔を押し付けて、パックリと開いた媚肉の割れ目に舌先を走らせた。

「あっ、あ、いいよー、アリスちゃん!」

ウィルカは快楽の声を上げながら、アタシの蜜壺を小刻みにかき乱している。
スウィートスポットを狙った責めじゃないが、艶かしい指の動きはアタシの瞳を潤ませるのに充分な刺激を与えてくる。
舌の動きを止めたら、即座にスウィートスポットを狙った本気の責めに切り替えられてしまうだろう。
観念して、アタシはウィルカに愛撫を加えた。
ピチャピチャと、アタシの舌が淫靡な音を立てていく。

「見ろよ、あのじゃじゃ馬がレズってやがるぜ」
「あんなチビにすっかり手玉に取られて、いい様だな」

降り掛かってくるならず者の言葉に、今自分がどんな恥ずかしい体勢でいるか思い出して、顔が熱くなった。
躊躇った途端、ウィルカは容赦なくスウィートスポットの頂点を責め立ててきた。

「なに、舌休めてるの? アリスちゃん」

甘えるような響きだが、その声は冷ややかだ。
反論は許さないと言わんばかりだ。

「ふぁ、ふぁい……ウィルカぁ……」
「"様"でしょ?」
「ふぁい、ウィルカ様ぁ……」

激しい蜜壺のシェイクの前に、アタシはどうすることも出来ず、大人しくウィルカの蜜壺を舐め続けた。
舌先が愛液に濡れたウィルカの媚肉を叩き、淫らなハーモニーを奏でていく。
股間でもウィルカの指先が淫らなハーモニーを奏でているが、顔の前と股間では距離があるというのに、股間が奏でるハーモニーの方が音量が大きいことに気付いて、ますます顔が熱くなった。

「アリスちゃん、もっと強くやってよね。……言っておくけど、私より先にイったら承知しないからね」

ウィルカは無情に言い放った。
ウィルカの責めはこんなに苛烈なのに、もし先にイってしまったら何をされるんだろう。
淫熱に浮かされた思考に悪寒が走り、ウィルカの尻肉を掴んだアタシは、一心不乱にウィルカの肉壺に奉仕した。

「おーおー、必死だぜ。アリスの奴」
「あのウィルカって女とのレズプレイがよっぽどいいらしい」
「妬けるよなあ、ったく!」

周囲のギャラリーは好き勝手に囃し立てるが、アタシは構わず、ウィルカを満足させることだけ考えて、舌先を走らせる。
さっきより淫靡な水音は激しくなってきた。
ウィルカが感じてる証拠だ。

このまま、なんとかウィルカをイカせて……。
アタシは焦燥に駆られながら、必死に舌先でウィルカを責め立てた。

なにしろ、ウィルカはまだ全然本気じゃないんだ。
ウィルカが本気でアタシを責め立て出したら、先に陥落するのは確実にアタシだ。
焦らしちゃいけない。
焦らしたら、ウィルカは絶対、本気で責めてくる。
戯れに浸っている間に一気に責め立てて、なんとかイカせてしまわないと……ッ!!

ほんの前戯だというのに、ウィルカの責めは恐ろしく激しい。
歯を食い縛っていないと理性が吹っ飛びそうだし、腰は勝手にもぞもぞ動いてしまって、意識を集中していないと、奉仕する事を忘れて快楽の享受にひた走ってしまいそうだ。

「ウィルカ様ぁ、お願いだから、もう少しだけ手加減してください……」

アタシはすすり泣きながら、ウィルカに哀願した。
手を抜いてもらわないと、とてもじゃないけど、これ以上ウィルカを責め立てられない。
アタシと違って、ウィルカがまだ全然余裕なのは、顔に押し付けてくるお尻の動きを見れば明らかだ。

だが、ウィルカは怒ったように、肉壺の上にある肉の芽に歯を立ててきた。
力任せに膣を弄り、さっきよりも激しい責めを始めてしまう。

「ふわッ、はああぁあんッ!!?」

全身を電流が貫き、ウィルカのお尻から顔を離してのけぞった。
音を立てて責め立てる熱い刺激が、脳を灼き尽くし、身体と理性を分断する。
責めないとって分かってるのに、手の平は尻肉を掴むだけで、顔に近づけられない。
逆に、玄室に鳴り響くような喘ぎを上げて、腰を左右上下に振ってしまう始末だ。

そして、ピューっと勢いよく潮を噴き出して、イッてしまった。

「アリスちゃん、第一ラウンド完敗ー!」
「見たかよ今の、すげー潮吹きやがったぜアイツ!」
「ピューって、ウィルカの頭上まで飛ばなかったか」
「よく、あそこまで吹けたもんだ。変態丸出しだな!」
「俺らの調教の成果だろ。なあ、アリスちゃーん?」

痙攣するアタシの頭上で、ならず者がけたけた笑いながら、品評会を繰り広げている。
自覚していたけれど、恥ずかしさ超弩級の絶頂シーンだったらしい。
情けないアヘ顔を晒しているのも自覚してるけれど、息を整えるのがやっとで、緩んだ顔の筋肉を引き締める余力もない。

「アリスちゃーん?」
「ご、ゴメンなさい……。アタシ、先に、イって……」

詰問するようなウィルカの猫なで声に、アタシは恐怖を感じながら謝った。
先にイったら承知しないと言われていたにも拘らず、先にイってしまった事は弁明の余地がなかった。

絶頂の余韻を鼻息で漏らすアタシを横目でチラと見て、ウィルカは冷ややかに言った。

「ま、他ならないアリスちゃんだから、一回だけ許してあげる。
 でも、次に私より先に果てたら、今度こそ承知しないから。そのつもりで、必死に奉仕してよね。
 ……渡さないんだから!」

ポツリと呟きながら、ウィルカはまた指先をアタシの蜜壺に突き立てた。
アタシも舌先を伸ばしながら、頭上に鎮座するウィルカのお尻を見上げた。

穴が二つ見える。
一つは、子宮に繋がる膣の入り口。
もう一つは、腸内の排泄物を吐き出す不浄の口。
不浄の口が責めれるもんなら責めてみなさいよ、と言わんばかりに、眼前に突き付けられていた。

……こんな汚い場所に突っ込むなんて、到底考えられない。
でも、ここを責めないと、到底舌先だけでウィルカを満足させる事なんてできない。

アタシは決意して、黒手袋に包まれた人差し指を、ウィルカの不浄の穴に差し込んだ。

「ひゃあぁん!?」

ウィルカが甘ったるい嬌声を上げた。
この場所は、やっぱりウィルカも感じるようだ。
弄り回すように、奥まで埋まった人差し指で腸の中をかき混ぜると、ウィルカは切なそうな声を上げてお尻を横に振りたくった。
同時に、親指の腹で膣の内壁を押し込み、濡れそぼった膣の中を舌先で責め、もう片方の手の指先で尖った肉の芽を摘むと、流石のウィルカも熱い吐息を漏らすようになった。

だが、ウィルカも負けじと指先を蜜壺と尻穴に突っ込んで、激しく掻き回してくる。
刺激するように、肉の芽を舌で突かれると、今度はアタシが嬌声を上げる番だった。

「はぁん! ふわっ、はあぁんッ!」

釘を刺された以上、先に果ててしまったら、今度こそウィルカにお仕置きされてしまうのは間違いない。
スウィートスポットを知り尽くしているウィルカの事だ。
本気でお仕置きされたら、気が狂ってしまうかもしれない。

指先と舌を駆使して、思いつく限りの愛撫を与えていくが、ウィルカは一向に果ててくれない。
感じてない筈はないんだが、アタシもウィルカに強烈な快感を与えられて、一進一退の膠着状態だ。
いや、ウィルカはまだ本気の責めを開始してないから、このままだとまたイカされてしまうのはアタシの方だ。

周囲ではならず者達がレズファイトの勝者を賭けているが、ウィルカが余力を残している事はならず者達も承知してるようで、ほとんど全員ウィルカの勝利を予想している。

段々、頭がボーっとしてきた。
フラッシュバックするように、まだ性奴隷に堕とされる前の、ウィルカや他の仲間達と迷宮を探索していた頃の1シーンが唐突に思い出された。

――でも、私、アリスちゃんはその人の事、好きなんだと思うな……。

黒騎士の同僚だった少年の話をした時、仲間に彼氏?と尋ねられて、まさかー、と笑い飛ばして話を切り上げた後、ウィルカがポツリと呟いていた言葉だ。
その頃は本当に、アタシは彼の事が好きだと気付いてなくて、陵辱の中で初めて知ったのだけど、ウィルカは最初からアタシの気持ちに気付いてたようだ。
ウィルカがアタシに対して信頼以上の感情を抱いてる事は知っている。

『……渡さないんだから!』
その言葉が、素直になれないアタシへの反発心から来てるんだとしたら、素直に自分の本心を告白すれば――

「ウィルカ……」
「"様"でしょ!」

突き放すように、無碍もなく言い返したウィルカは、肉壺と尻穴をグイグイ責め立ててくる。

「ウィルカ様……。アタシ、嘘付いてた。ううん、本当の気持ちに気付いてなかった。アナタが言ったように、アタシ、本当はフィルの事が好きで……」
「あっそ」

ウィルカの言葉は凍りついたように冷ややかだった。

「どうせ、そんな事だと思ったもん。アリスちゃんの心は私に向いてない、って分かってたから。
 ……でも、もういいよ。フィルさんの事は金輪際、忘れてもらうから!!
 忘れたくなかったら……私の事、本気で責めた方がいいよ?」

物怖じする気弱な少女とは思えないほど、刺々しい、挑戦的な言葉だった。
豹変したウィルカに怯みながらも、アタシはお尻の穴と媚肉の隙間に差し込んだ指先に力を入れ――

「ふわあああああああああああああああッ!!!!?」

アタシは舌を突き出して絶叫を上げた。
ウィルカが両穴のスウィートスポットの頂点を同時に責め立ててきたのだ。それも全力で。
迎撃しようと、アタシもウィルカの尻穴に突っ込んだ指先に力を入れたが、ウィルカは左手指でお尻の穴を、右手指で膣内を、分業して徹底的に責めてきた。
弱点を知り尽くしたウィルカが本気になって責め立ててきたら、アタシにはもうなす術はなかった。

「はあああんッ!! ふあああッ!! はああッ! ふわッ、はああああんッ!!!」

嬌声はトーンが高くなる一方で、自己の意思ではまったく止められない。
手指で尻穴と肉壺を弄り回して、最後の抵抗を繰り広げたが、どちらが勝者で、どちらが敗者かは、誰の目にも明らかだった。

「はあッ! ふあんッ! はんッ! ふああああああああああああああああああッ!!!!!!」

絶頂の雄たけびが玄室中にこだました。
と同時に、ピュッ、ピュッ、ピューッ、と股間から三連射で潮が吹き上がった。

「はっ、はっ、はぁっ……」
「……アリスちゃん。アレだけ言ったのに、また一人だけ先にイったね?」

頭の中が真っ白になって息を吐くアタシを、立ち上がったウィルカは蔑むような目で見下ろしていた。
冷たい炎を燃やした悪鬼のような形相を見上げた時、人懐っこくて大人しい、子犬のようなウィルカはもう戻ってこないのだと、アタシは悟っていた。





そして、アタシは最愛の人の顔を忘れた――






「ぢゅぱ……ぢゅぷ、ぢゅ……んぷ……」
「ぴちゃ……ちゅっ、ちゅっ……んぢゅ……」

二つの淫靡な音が淫らなハーモニーを奏でている。
巨大な肉塊をそそり立たせた巨躯の男の股間の前に四つん這いで跪き、並んで一つのモノをしゃぶる少女が二人。
アリスとウィルカだ。
二人は競い合うように、ヴァルガーの極太ペニスに奉仕していた。

二人は共に、背後からならず者のペニスに刺し貫かれている。
同じ快楽を享受しながら、一つの肉棒を協力して愛撫していた。

「アリスちゃん、私は、こっち側、舐めるから」
「ウィルカぁ、じゃあ、アタシこっちを」

蕩けきった瞳で横に並ぶ少女達を、ヴァルガーは愉悦を浮かべて見下ろしながら、少女達の頭をぶ厚い手の平で順に撫でていく。
少女達は身も心も完全に堕ちていた。
心を折られながらも、性の虜にはなり切らなかった黒騎士少女を堕とすには、横恋慕する賢者の少女が鍵になるだろうと踏んでいたが、正しく予想通りだった。
あの日、最後の責めで、黒騎士少女は遂に陥落した。

「くっくっく……ふははははッ、まったくいい気分だぜ、なあおい、アリス!?」
「ふぁ、ふぁい、ヴァルガー様ぁ……!」

アリスは腰を振りながら、上目遣いでヴァルガーを見上げた。
その顔はヴァルガーの極太の肉棒が欲しくて欲しくて堪らないといった淫蕩な表情を浮かべている。
主人であるならず者を見上げながらも、舌先は執拗にペニスをしゃぶっていた。

「あぁん、アリスちゃん、ずるいよおー! ヴァルガー様は私のでもあるんだからね!」

ペニスを引き寄せるさり気ないアリスの手の動きに、嫉妬したようにウィルカが引っ張り返した。
一本の肉棒を取り合う少女達の姿は微笑ましくも、退廃的だった。

「じゃあ、舐めっこ競争だよ。どっちの舌がヴァルガー様を果てさせるかぁ」
「負けないよぉ、アリスちゃん!」

二人はまた仲良く、一本の肉の塊をしゃぶり始める。

ウィルカは幸せだった。
絶対に手が届かないと思っていた人が、今、肩を並べて自分と同じ事をしているのだから。
同じペニスをしゃぶって、同じように背後からペニスを突き立てられて、同じように嬌声を上げて。
最愛の少女を与えてくれた目の前の男に、ウィルカは感謝していた。
そして今では、アリスの次に、この男の事が好きになっていた。

アリスがヴァルガー以外のならず者も相手している事だけは不満だったが、周りの男達に奉仕していれば、ヴァルガーはアリスと二人だけの時間を作ってくれる。
そこでは、大好きなアリスを思う存分、責め立てる事ができた。
ウィルカはアリスを責める事に、愛情を見出していた。
傍から見れば歪んだ愛情だったが、ウィルカ自身はそれが本当の愛情だと信じて疑わない。

ずっとこの夢の世界で暮らしていたい。
心の底から、そう願っていた。
アリスの一番傍にいられる事が、ウィルカにとっての幸せだから。

そしていつか、自分の中に息づく神降ろしの力をアリスに分け与えることが出来たら、永遠に二人だけの時間を過ごしていく事が出来る――
ウィルカの中に、また新たな"夢"が芽生えていた。


「ふわあああッ!!? ウィルカ様ぁッ!! ウィルカ様ぁッ!! もう限界、もう限界だよおおーッ!!」

薄汚れた玄室の中で、かつて黒騎士と呼ばれた少女の嬌声がこだまする。

二人だけのスウィートタイム――
双頭バイブを差したウィルカが、四つん這いでうずくまったアリスの秘所をバイブの先で責め立てていた。

「ダメダメ、アリスちゃん! もっとだよ。まだイったら承知しないからね。イく時は二人一緒なんだから!」
「そッ、そんなあーッ!?」

小悪魔のように笑うウィルカに、アリスは泣き言を言うが、これはポーズだと二人とも知っている。
哀願するアリスをウィルカが許さずに徹底的に責めるプレイはいつもの定番の一つだ。
勿論、ウィルカを「様」付けで呼ぶのも、ここでの決まりごとだった。

あの日、二人の立場は決定的に逆転した。
憧れの対象から、調教の対象へと。
ウィルカがアリスの事を慕っている事は今も変わりないが、その感情は憧憬というより恋慕心だ。
その表れが、このプレイである。

あの日、二度目も先に果ててしまったアリスに対する罰として何をしようか考えていた時に、ヴァルガーに手渡されたのがこの双頭バイブだった。
これを使えば、大好きなアリスちゃんを自分のものに出来るぜ、と言われて。
そのプレイが、決定的にアリスを性の虜とし、この環境へと導いた。
その意味では、ヴァルガーの言った言葉は正鵠を射ていた。

「ああッ、らめえッ、ウィルカ様! もっと手加減して、もっと手加減してよー!!」

金の髪を振りたくって絶叫するアリスの膣を、ウィルカが無機質なゴムの塊で思いっきり叩く。
パンパン、と二人の肉が叩き合って玄室内に大きな音が響いた。

「アリスちゃん! ああッ、アリスちゃんー!!」
「ウィルカ様ぁ! ああんッ、ウィルカ様ぁー!!」

恋人達の甘いハーモニーが閉ざされた狭い空間にこだまする。

その時、玄室の重い扉が開き、一人の男がやってきた。
ヴァルガーだ。

「よお、仲良くやってるなあ、お二人さんよお!」
「ああッ、ヴァルガー様ぁ!!」

二人がほとんど同時に顔を上げて、大柄のならず者の顔を見た。

「仲良くやってるとこ悪ぃんだが、たまには俺様も混ぜてくれねえかなあ?」
「うーん……。本当はアリスちゃんは私だけのものだけど、他ならないヴァルガー様だったらいいかなあ。ね、アリスちゃん?」
「うん、ウィルカがそう言うんだったら、アタシもいいけど」

責めと受けに立場が逆転した事もあってか、主導を握るのは常にウィルカになっていた。

「へへ、それじゃあ遠慮なく使わせてもらうぜ」

ウィルカは双頭バイブでアリスの前を責め、ヴァルガーは後ろを責める事になった。
尋常ではないヴァルガーの極太をお尻の穴に入れられたりすれば、常人なら裂けて使い物にならなくなるだろう。
だが、天性の才能と調教の成果で、お尻の穴でも、アリスはヴァルガーの肉棒を充分受け入れる事が出来るようになっていた。

「うあああッ!!?」

それでも両方の穴に同時に入れられると、流石に悲鳴を上げた。
いくら受け入れられるといっても、異様な太さである事に変わりないから、腸壁と膣壁を同時に押し込まれれば、圧迫感は想像を絶するものがある。
だが、苦痛だったのはほんの一瞬だけで、苦痛はすぐに歓喜の悲鳴に変わっていった。

「ああぁん! すごすぎるぅー!! ウィルカ様とヴァルガー様のモノがグイグイ当たってええッ!!
 こんなのッ、我慢できるわけないよぉーッ!!!!」

歓喜の悲鳴に彩られた少女は、目の前の少女の手の平に、自らの手の平を重ね合わせ、胸を胸に押し付けた。
身体を重ね合った少女達は、互いに互いの唇を貪り合っていく。

「どうだ、アリスぅ!? 俺様のチンポは効くだろぉッ!!」 
「はッ、はいぃッ!! ヴァルガー様のチンポは最高です!! どうしてあの時、拒絶したんだろー!?」
「ああん、アリスちゃんアリスちゃん!! 私の方が気持ちいいよね!?」

嫉妬したウィルカが甘えるような声で聞いてくる。

「うッ、うん!! ウィルカ様の責めは激しくてとっても気持ちいいよぉ!!」

二者二様の責め立てに、アリスは嬌声を連呼しながら、激しく腰を振りたくっていた。

昔、とても好きだった少年がいたような気がしたけれど、その人がどんな人だったか、もうその影すら思い出す事は出来なかった。
ただ、ひたすら、目の前の快楽に溺れていた。

「うおおおおおおおおッ!!!」
「アリスちゃん、アリスちゃん、私もうイクッ!!」
「アタシもよ!! ウィルカ様ッ、ヴァルガー様ぁッぁああああああんッ!!!!!」

三人の絶頂が、玄室内に響き渡った。







解説という名の後書き。

タイトル通り、4月7日に、順当(?)にウィルカさんが堕ちていたら……という、妄想的ifストーリーです。

きっとならず者達に乱交された後は、二人同じ場所に監禁されて、ずっとレズってるんでしょう(笑)
ウィルカさんがいつか、神降ろしの力をアリスちゃんに分け与えて……などと考えているので、
将来、本当に二人だけの永遠の時間をすごすようになるのかも。

……ある意味、ウィルカ、グッドエンド??