乳鬼女(ちちきじょ) byMORIGUMA 「今日はここにするかあ」 可愛らしい鼻をひくつかせ、 その女戦士は、酒場の看板を見上げた。 「ドワーフの酒蔵亭」 どんな評判よりも、彼女の鼻は間違わない。 彼女の方を見た人間は、一様にぎょっとした顔をする。 ドドン! まず目に付くのは、HあるいはJカップすら超えようかという巨乳。 身長175の長身とはいえ、これほどでかいとその乳の存在感は、 圧倒的な迫力を持つ。 このサイズになると、十分な乳当てはもはや存在しないらしく、 柔らかそうな肉があて物の両脇からはみ出し、 乳をかろうじて支えているとしか見えない。 しかも、燃えるような赤い髪に、南方系の日焼けした肌。 肌を隠すことを好まぬ開放的な風俗習慣が、 セクシー極まりない肉体を、誇示するかのように露出している。 特にその巨大な乳は、非常に艶めいていて、 柔らかそうな感覚に、思わず本能を刺激されそうになる。 そして、その背後に担いだ巨大な鉈。 彼女の身長に匹敵しそうな、長大で恐ろしい厚みと刃幅を持つ。 ぞくりとするような輝きを持ったそれは、 異様な形状とあいまって、それを知る者に気づかせる。 『悪鬼の大鉈』 そう呼ばれる巨大な兵器は、 異様な外見と、凶悪極まりない破壊力で、 近隣に鳴り響いていた、その持ち主の名前以上に。 女の名は、ヴァイオラと言った。 当年27歳になるが、 その凶悪極まりない、武器と肉体に似合わず、 精悍さはあっても整った顔は、どこか少年のようなあどけなさを宿していた。 「ぺぺさん、少しやせたか?」 なじみの客が、カウンターから不安げにたずねた。 「ああ・・まあな・・・」 酒場の主でハーフドワーフの、ペペフォジチノ・ビナヴェスニチィアン・グラッチェルニズ。 通称『ぺぺ』(あるいは『ペズ』)は、 どこか悟りか諦念を宿したようなヒゲ顔が、 少しだけやつれて、目の下にはクマを作っている。 「オレも50年酒場をやってるが、 女の酔っ払いの大群ほど始末に悪いものがあるとは、しらなんだぞ。」 「くらえ、半獣人ミサイル!」 「いい加減、タンを投げるのはやめて欲しい。」 可愛らしい半獣人の少女が、矢のように飛ぶ。 王国の危機のために、女性の冒険者を募ったことで、 世に名だたる女性の豪傑たちが集まった王都は、 いろいろな意味で、彼女たちのエネルギーに振り回されっぱなしだ。 ドワーフの酒蔵亭も、すでに二回、半壊に近い状態に見舞われている。 王国から、手厚い補助と支援があるから良いものの、 そうでなければ、いかに人生経験の長いぺぺと言えど、 とっくに田舎に逃げ出していただろう。 また、その女性たちを見たい男たち、 一攫千金を狙う、冒険者として同行したい連中、 名だたる女性たちと、お近づきになりたいスケベエども、 探りを入れる近隣諸国に、敵対するハイウェイマンギルド、etcetc・・・。 ドワーフの酒蔵亭も、すさまじい混雑だった。 「おっとあぶねえぜ。」 飛んできた、半獣人の小さめで柔らかい身体を、 片手と巨大な乳の谷間にふわりと受け止めると、 目を丸くしているタンを、そっと下ろし、カウンターに座った。 「亭主、このいいにおいをさせてるシチューと、火酒をジョッキで頼む。」 のしっ、と目の前に現れた小麦色の肌の壁に、 一瞬、ぺぺは何を見ているか分からなかった。 「おいおい、そうしげしげ見るなよ、恥ずかしいだろが。」 巨大な乳の肉の上から、赤毛の精悍な美女が、ほほを少し染めて、 唇を尖らせていた。 「こ、こりゃ失礼。すぐ用意させていただく。」 「悪鬼の大鉈ですね、それは。」 ヴァイオラの左側で、羽毛でくすぐるような声がした。 緑の帽子に、小型のリュート。 酒場によくいるような吟遊詩人が、大鉈をしげしげと見ていた。 「ああ、こいつの名前ばかり知れてるがね。」 苦笑いするヴァイオラに、ミュー・ラ・フォンと名乗った吟遊詩人は、 「いえいえ、ヴァイオラさんのグラッセンでの戦いぶりは、 何度も耳に入っています、ただ、この間の傭兵部隊の苦戦は残念でしたが。」 ヴァイオラが『ほお』という顔をした。 本隊から見捨てられ、グラッセンに壊滅的な打撃を受けて、 ヴァイオラのいた傭兵部隊は崩壊した。 その様子を知ってくれている者がいるというだけでも、 戦った者は、救われる思いだった。 亭主のぺぺが、でかいシチュー皿と、強烈な火の酒を持ってきた。 「う〜ん、うまそうだ。」 「これは私からです。」 ミューは、もう一杯、火の酒を差し出す。 ご機嫌になったヴァイオラは、ミューに問われるままに、 悪鬼の大鉈を手に入れた『いきさつ』を話し出した。 「あたしの生まれた所は、ここからずーっと南、 この国の、誰も知らないような島の村だったよ。」 そこは大きな島で、数十の村落があり、おおよそ4年に一度、大きな祭りが行われる。 島では女性はとても大事にされたが、 同時に、ある過酷な運命も待ち構えていた。 ヴァイオラの8つ上の姉が、祭りの使者に選ばれた。 必死に涙をこらえる家族、 寂しげに優しくヴァイオラに微笑みかける姉、 そして、祭りの夜。 台に担がれ、きらびやかに着飾った姉は、 洞窟の奥へ、恐ろしいたたりを成す神に捧げられて、二度と帰ってこなかった。 「あたいは、強くなろうと思った。」 2杯目の、火の出るような酒を、ぐいーっとあけ、 ヴァイオラは、暗い目をして言った。 どんなにつらい訓練でも、 獣と血まみれになって戦っても、 姉の寂しげな微笑を思い出すだけで、 胸の中に溶鉱炉のようなうねりが、激しく沸き立った。 いつしか、彼女は島一番の狩人になっていた。 皮肉なことに、そのころから彼女の顔や身体が変わり始める。 ひどくやせて筋肉質だった身体は、 胸が大きく膨らみ出し、女の脂をまとって、 男をひきつけるような色香を帯びてきた。 ぎらついた獣のようだった顔つきも、 姉譲りの美貌が開花し、精悍で美しい輝きを持つようになった。 島一番の狩人は、島一番の美人にもなっていた。 ヴァイオラの家へ、いくつもの縁組が、同時に持ち込まれたその日、 家の屋根にふたたび、 祭りの使者を告げる赤い矢が突き立った。 娘を差し出せという、たたりを成す神のお告げだ。 ヴァイオラ以外の娘はみな結婚していた。 ヴァイオラは獰猛に微笑んだ。 島に貿易に来る商人がいた。 ブレウスという、恰幅のいい海の男だ。 多少こすっからい所はあるが、ヴァイオラが持ち込む獲物は、 貴重な薬や金より高い香辛料となる物が多かった。 当然、ブレウスはヴァイオラに親切だった。 「よう、今日の獲物はなんだ?」 笑いかけたブレウスは、ヴァイオラの真剣な目つきに気づいた。 彼女が置いた獲物は、ザーン獣の角とキモ。 ブレウスですら目を剥く貴重品だ。 「あんた、前に言ってたよね。どんな怪物も一撃で倒せる武器ってやつ。」 確かに強力きわまりない、その武器はある。 だが、いかにザーン獣の角とキモでも、その武器とは折り合いがつかない。 「そうか・・・」 彼女の血の出るほど握り締めたこぶしに、ブレウスが気づいた。 「何があったんだ、話してみろよ。」 祭りの使者のことを聞き、ブレウスは青ざめた。 島に何度も出入りするうちに、その生け贄の話をしっていた。 「・・・よっし、分かった。手付けを払え。残りは後払いにしてやる。」 「手付け・・・?」 首をひねるヴァイオラに、ブレウスは少し照れたようにニッと笑った。 「どこの馬の骨ともわからん神にくれてやるには、お前の身体はあまりにもったいないだろ!。」 今度はヴァイオラが真っ赤になった。 そして、少し嬉しげに笑っていた。 ブレウスは、別にヴァイオラに惚れているわけではない。 ただ、島一番の狩人であり、美人になった彼女が、 高々生贄では、あまりにもったいないし、しゃくに触った。 「その・・・いいのか?。私の、こんな身体で。」 少し震えながら、身にまとった薄い服を、ハラリと落とす。 始終狩りばかりして、荒れた肌や、傷の多い身体に、 胸ばかり膨らんで、すでにFサイズを超えそうになっている。 「こんな身体じゃねえ、ヴァイオラのい〜い身体だ。」 内側からはちきれそうな、ぷりぷりと肉の詰まった裸体。 引き締まった中に、女の脂がしっとりと覆い、 輝く肌は、すべすべと光を放つかのようだった。 「ん、あんっ!」 豊満に膨らんだ胸は、おびえたように手で隠されていたが、 ブレウスの手が、掴み、その肌触りを感じると、 同時に、敏感な肌が震え、喘ぐ。 「おめえの胸、すげえふかふかだ、手が、吸い付きそうだぜ・・・」 立ち昇る甘い強烈な体臭が、ブレウスの男をそそり立たせる。 抱き寄せた肉体は、震え、上気していた。 18でありながら、むっちりした肉の詰まった肉体は、 すでに女として熟れており、男の肉体に触れて、さらに女の部分を開花させていく。 指先が唇をとらえ、その間に滑り込む。 舌が甘えるようにからみ、唇がその節をくわえこむ。 濡れた指先が、薄赤い唇を上下し、雫が滴った。 胸の切先をつまみ、愛撫すると、 ヴァイオラの身体に電気が走る。 「はふうっ!」 のけぞる腰が、ブレウスを弾き返そうとする。 むっちりした尻肉に、指が食い込み、やわやわと揉み、なぞり、愛撫する。 次第に、硬さの取れてきた女体は、目をうるませ、頬を上気させ、 おびえながらも、男の導きに身体を開いていった。 野性的な香りが、白い内股の間から噴き上げ、 目がくらむような興奮が、陰茎をそそり立たせた。 赤い茂みから、すでに雫が滴り始め、 おびえながらも、奥の花をゆっくりと開き始める。 なぞり上げる動き、スリットを探る指先、 「ひっ、あっ、は・・・あ・・・あふぅ!」 身も世もなく悶えながら、ヴァイオラの小麦色の肉体は悶え、 豊満な乳房が大きく振れた。 クチュリ、クチュッ、 やがて、女の滴りが、音を立てるほどにあふれ、 指先を根本までトロトロに濡らす。 ヴァイオラの意識は、指に犯され、唇に蕩かされ、 男の前に無力に広げられた。 「いくぜ。」 かすかにうなずいたヴァイオラに、火の柱のような轟きが、 肉体を割った。 ミチッ 「はふうっ!」 ミチッ、ミチッ、ミチッ、 「あ・・・く・・・」 「力を抜きな、出ないとかえって痛いぞ。」 喘ぎながら、息を整えるのを待って、 ブレウスは動きを再開した。 ギリッ、ミチッ、ミチイッ、 引き裂かれながら、刻まれながら、 ヴァイオラは、女になる悦びに、満たされていく。 名も知れぬ憎悪の神ではなく、 当たり前の、一人の男の捧げられた処女が、嬉しかった。 「は・・・う・・・んっ・・・」 ぎっちりと、それが身体を貫いている。 かすかな動き、脈動が、ズンズンと痛みと違和感を広げる。 だが、同時に、充実した存在の確かさが、 その痛みにすら、全てをゆだねたくなる。 手が、脚が、ブレウスをしっかりとからめとった。 ギシッ、ギシッ、ギシッ、 ベッドがきしみ、赤い雫が、幾度も散った。 喘ぐ肉体は、熱く蕩け、 咆哮する陰茎の動きに、痺れ、貫かれ、何度も突き落とされた。 赤い髪が打ち振られ、 絶叫が唇を貫いた。 「ひああああぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・!」 ドビュグッ、ドビュグッ、ドビュグッ、ドビュグッ、 鈍く、熱い音が、胎内一杯に広がる。 絡めあった長い脚が、さらに強く腰を締め、 奥へ、もっと奥へ、届く限り中にそれを受け止めて、 のけぞり、打ち震えた。 引き裂かれ、喘ぐヴァイオラに、ブレウスが優しく後始末をしてやる。 ヴァイオラは気丈に起き上がると、 「ありがとう、今度は、私がする。」 すでに結婚している姉から、一番優しい後始末の方法を聞いていた。 ブレウスの股間に、自分の血と愛液と精液にまみれたそれを、 そっと唇に含んだ。 「うおっ、お、おいっ、それはっ」 「いいの、させて。そして、出来るなら何回でも・・・」 夜が開けるまで、ヴァイオラは何度も切ない声を上げて悶えた。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ゴロ、ゴロ、ゴロ、 洞窟の石壁が閉じられた。 暗闇にゆっくりと目がなれ、 同時に、穴の奥から、生臭い息が吹き付けてきた。 祭りの夜、ヴァイオラは輿に乗せられ、洞窟の深部へ置かれてじっとしていた。 「ぐふっ、ぐふっ、ぐふっ、」 不気味な、笑い声とも、獣の呼吸ともつかぬ音が近づく。 そして、赤い燐光を放つ巨大な目が、ぽかりと浮き上がった。 『今っ!』 鍛えに鍛え上げた、狩人の本能が、 相手の油断した瞬間をとらえた。 輿のかくしから、強力な仕掛け弓を取り出すや、 瞬時に狙い定めた。 弩弓(どきゅう)とも呼ばれるこの弓は、 巻き上げ機などを使わないと、矢をすえることもできないが、 引ききった状態から瞬時に打ち出される威力は、 近距離なら、鉄兜でも貫通するほどのものだ。 ビュゴンッ 「ウッギャアアアアアアアアアアアッ」 風切り音の直後に、洞窟を揺るがすような絶叫が響いた。 『もう一発!』 かくしからもう一つの仕掛け弓を取り出し、狙いをつけようとした。 グオッ 闇の中、うなりを上げて何かが襲いかかり、 ヴァイオラは危ういところで飛びのいた。 頑丈な仕掛け弓がバラバラに砕けた。 「きっ、きさまっ、よくもオレさまの目をおおっ!」 黒い何かが、うなりを上げて襲いかかり、転がりよけるヴァイオラの横で、 腿ほどもある輿の丸太が、粉砕された。 それは長大なしっぽだった。 かすかな明かりの中に現れたそれは、 黒いウロコに覆われた身体に、人の醜い頭と上半身、 そして大蛇の下半身を何メートルも伸ばした、悪夢のような姿。 「ヴァーゼブルア?!」 島々にある伝承に出てくる半人半蛇の魔獣で、 かつては地の神の眷属だったが、 悪さをしすぎて、魔獣に落とされ、地の底に封じられたといわれている。 普通の人間なら、恐怖ですくみあがったかもしれない。 だが、ヴァイオラは、このバケモノのにささげられた、 寂しげな微笑を浮かび上がらせた。 胸がずきりと痛み、怒りが沸騰するように湧き上がる。 輿のもう一方の丸太に飛びつき、そこから剣を引き抜いた。 「かえせぇぇぇっ!、姉さまを、かえせええええっ!」 鍛え上げた、剛剣が、蛇の胴体を両断しようとした、 バチィンッ 火花が散り、わずかにウロコがはじけ飛んだ。 「くおっ、お、オレさまのウロコおっ!」 ヴァーゼブルアが、黒い右手で空を掴む。  ズオッ 何かを引き抜くような音がし、鈍色の恐ろしい刃が現れた。 人の背丈すらも越えそうな、巨大な鉈。 一撃で、剣が鈍い音を立てて火花を散らし、手が痺れた。  バキイッ 二撃目で受けた剣が無残にへし折れ、ヴァイオラは吹っ飛ばされた。 「ぐはっ、げほっ、げほっ、」 アバラが数本折れ、左肩も脱臼したらしかった。 うちふした彼女を、ヴァーゼブルアは両手を掴み、つるし上げる。 「ぐう・・・っ」 「このアバズレがぁ、ようもようもオレさまの目を潰して、ここまで暴れてくれたものよのう。」 身体は人間より少し大きいだけだが、大蛇の身体が異常に長く、 恐ろしい迫力だった。 生臭い息を吐きかけながら、全身の痛みで喘ぐヴァイオラを嘗め回すように見た。 豊穣の肉付きと、はじけそうな若さの詰まった肉体が、あえぎ、くねる。 「ゲッゲッゲッ、嬲って食うだけでは腹の虫がおさまらんわ。」 醜く厚い唇がニタリと黄色い歯をむき出した。 それが針のように鋭くなる。 ゾブリ ヴァイオラの首筋に、無数の歯が食い込み、 血がタラタラと流れた。 「ぐっ、ぐあっ、あっ、あぐうっ!」 びくびくびくっ、 強烈な痛みの中から、何か熱いものが体内に注ぎ込まれる。 それが身体の中を荒れ狂った。 ゴキッ はずれていた肩が勝手に治った。 折れていたアバラが、瞬時につながっていく。 身体が急激に力を増した。 驚きながらも、必死にヴァーゼブルアの手を振り解こうとしたが、 鉄のような腕はぴくりともしない。 「ゲッゲッゲッ、オレさまの血はよ〜く効くだろうが。 すぐは死なせてはやらんぞ、嬲って、嬲って、嬲りぬいて、しゃぶりつくしてくれる。」 ヴァイオラの背筋に、寒気が走った。 恐るべき血の効果で、すぐには死ねない身体にした上で、 獲物をいたぶりつくすつもりなのだ。 「何しろ、これまでの女は、嬲るとすぐ死んでしまいおったからなあ。 お前は簡単には死ねんぞぉ、ゲッゲッゲッ」 ヴァーゼブルアの身体のあちこちから、無数の黒い蛇がボタボタとわきだした。 シュルルル 「ひっ、ひいっ!」 無数の黒い蛇は、次々とヴァイオラに飛びつき、からみつき、 暴れる足をギリギリとしめつけだす。 ぱっとヴァーゼブルアが腕を解いた。 落ちたヴァイオラに、さらに蛇たちが群がる。 必死に解こうとするが、一匹一匹がヴァイオラの腕力に匹敵した。 それが数十匹からみつかれては、彼女も解きようが無い。 蛇だらけにまきつかれ、乳房を絞り上げるように締められ、 痛みにのた打ち回る。 「ひいいいいっ!」 膨らんだ乳首が、がぶりと噛まれ、痛みに絶叫する。 注がれた毒が、身体をしびれさせ、意識が遠のきそうになるが、 乳首から黒い血がふきだし、解毒が瞬時に行われる。 「いやっ、やあっ!」 下の薄い布地に、何匹もの蛇が頭を突っ込み、 さらに奥へ突き進む。 「ひいいいっ、やぁあ、やめてえっ、入らないでえええっ!」 ミシッ、ミシッ、ギリッ、 必死にすり合わせる股にもぐりこまれ、 のたうつ尻に、こじ開けるように入り込まれ、 身体が、粘膜が、悲鳴を上げる。 ヴァギナをこじ開け、アヌスをほじり、 のたうつ身体を強姦していく。 絶叫する口も、黒い蛇が強靭なゴムのような身体を無理矢理に押し込む。 歯を閉じようとすれば、歯が砕けかねない力で押し込んでくる。 「うぐうっ、うううっ、んふううううっ!、んーーーーーーっ!」 ザワッ 蛇がウロコを立てて、蠢いた。 「んううううっ!」 蛇は動く時、腹のウロコを動かして進む。 それが、胎内でザワッと動き、必死にくねっていた脚が、突っ張った。 胎内をこねくり回され、腸をえぐり、こじ開け、 子宮へめり込んだそれに、白目を剥いてのけぞった。 常人ならとっくに破壊され、血まみれになっている粘膜が、 ものすごいスピードで再生し、壊れる事すら許されない。 ジュック、ジュック、ジュック、 ズブルッ、ズブルッ、ズブブッ、 グリュッ、グブッ、ブリュルッ 乳首に何度も毒牙が刺さり、 赤黒く張れた乳首から、何度も毒汁がふきだす。 地獄の苦痛の中で、肉感的な腿を黒い蛇が締め上げ、縄のように痕をつける。 豊満なふくらみが、縛られ、締められ、かみつかれた。 そして膣も子宮もぐしゃぐしゃに犯され、アナルも腸も中までこね回され、 くぐもった絶叫を続けるヴァイオラを徹底的に蹂躙した。 「グッフフフ、もういい加減ほぐれただろ。」 ガクガクと痙攣する身体から、 黒い蛇たちが引き退き、ヴァーゼブルアの身体にもどった。 「でないと、裂けてすぐ使いものにならなくなるからなあ。」 下半身のウロコの隙間から、赤くぬめるようなそれが、 ミリミリと突き上げてきた。 男の腕ほどもあるようなそれが、ぬめぬめと光りながら、 無数のコブやイボ、血管を膨らませて、 そそり立った。 「ひ、ひいっ!」 まだ気丈にも意識を保っていたヴァイオラは、 はいずるように逃げようとした。 彼女の足首をとらえ、ヒザを捕まえ、グイと強力で押し広げる。 「や、やめてええっ、しぬっ、しんじゃううっ!」 恐怖を覚えるほどのそれが、彼女の目の前に伸び上がった。 「一本だけだなどと思うなよ。」 ミリミリミリッ、 さらにその下から、もう一本わずかに細身のペニスが伸び上がった。 「ひっ、いっ、いやあっやあああああああっ!」 のしかかる黒い巨体が、ヴァイオラの身体を突き刺した。 ギシイッ ギリイッ 同時に二穴を刺し貫かれる、 「ひぎいいいいいっ!」 嬲りぬかれ、広げられていたとはいえ、 あまりにそれは非常識なしろものだった。 ガクガクガクガクッ 『壊れるっ!、壊れるううっ!』 白い泡を吹きながら、ヴァイオラは声すら出せずに絶叫した。 引き裂かれるようなそれが、肉をえぐるように入る。 入り、引き、さらに突き入れる。 容赦のカケラも無い律動が、 ヴァイオラの肉体を、強引にレイプしていく。 ズゴッズコッズコッズコッ ズドムッズドムッズドムッズドムッ 「げはっ、かっ、がはっ、あっ、がふっ、」 粘膜も肉も裂け、筋が切れる、 だが、容赦ない回復が、それを瞬時に修復し続ける。 腹部にボコリと陰茎の形が浮き、 尻肉がけいれんを繰り返す。 膣を突きぬけ、子宮が破れんばかりに犯され、 情け容赦ない蹂躙が刻み込まれる。 アナルが引き裂かれ、腸が血まみれになりながら、 灼熱する衝撃が、意識をとぎらせてくれない。 しかも、注ぎ込まれた狂乱の血は、さらに恐ろしい効果を生んだ。 「ひっ、ひっ、ひううっ、ああ、だっ、だめえっ、ひいいっ!」 汗が、肌を彩り、 体液がボタボタと滴り落ちる。 叩きつける苦痛の中に、 おぞましい何かが、蛇のように絡みついてくる。 イボイボがこすれる、 暴力的な亀頭が突き上げる、 数箇所の突起したコブが、ゴリゴリと内壁を犯す。 「うああっ!、あひいっ!、なにっ、なんあのこれええっ!」 「ゲッゲッゲッ、効いてきおったか。」 痛みが、突如反転し、 びりびりと痺れるような快感になった。 血が強力な媚薬の効果を産み、 赤い目の瞳孔が、針先のように細く収縮する。 乳首が痛いほど勃起し、 乳房が激しく喘ぐ。 叩きつける剛圧が、意識を、理性を、粉々にしていく。 アナルが痺れて、自ら締め付けていた。 「うあぁあぁぁぁぁぁぁ!」 エクスタシーの雷鳴が、脳天まで突きぬけた。 この世の物とも思えぬ獣魔の快楽が、身体中を走りぬけた。 だが、 「あひあっ、アひいっ、だめえっ、らめええぇっ!」 初めての、暴風のようなエクスタシーの直後、 無防備な脱力をさらに暴行し、強姦し、突きまくる。 脚がほとんど真一文字になり、 しぶきがはじけ、飛び散り、 のたうつ身体を、前後から同時に律動が責め抜き、 ヴァイオラは、何度も意識が反転した。 「ひぐうっ、いぐううううううううっ!」 数度目のエクスタシーが、気が狂うばかりの強度で突き抜け、 それでも律動が終わらない。 白目を剥き、失神し、律動がさらにのけぞらせ、たたき起こし、 拷問にも似た快感の連続が、ヴァイオラの身体を嬲り尽くす。 だが、何かが、ぼくりと膨らむ、 膨張する、 深く、奥まで、壊れる、絶叫する。 「ひぎいいいいいいいいいぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」 のけぞった身体の最奥、 何かが爆発した。 ドビュルルルウルルルルウッルウルルルルルル ビュグウウウウウウウウゥゥゥゥゥゥゥゥゥ 文字通り煮えたぎった精液が、 魔獣の黒いザーメンが、ヴァイオラの胎内全て、腸の深部まで、 犯し、蹂躙し、汚辱しつくす。 ドクンッ、ドクンッ、ドクンッ、ドクンッ、 際限のない脈動が、何度も、何度も、 硬直しきったヴァイオラの中にぶちまけられ、逆流し、 腿を、尻を、黒々と伝い落ちる。 絶息しかけた彼女が、必死に酸素を求め、喘ぎ、 汗と体液にまみれた肉体が、黒い精液を、逆流させて噴き出す。 射精の脱力が、ヴァーゼブルアの手をゆるめ、 抱き込まれて貫き通されていた身体が、落ちて、引き抜かれた。 ズルッ、ズルッ、ズビュッ、 抜かれる強烈な刺激が、 かすかな意識の糸をつなげ、本能だけが逃亡を命じた。 腰が抜けて立たず、手ではいずり、出口の方をむいたのは、 驚嘆に値する生命力と精神だった。 何度も何度も噛まれ、弄ばれた乳房が、さらに巨大化して、 地にこすれ、傷ついたが、それでものろのろとはい、 動こうとした。 「・・・・まだ・・・動けるか・・・。驚くことばかりだな、この女。」 人間の女で満足した事など、これまで一度も無かったヴァーゼブルアは、 ひさしぶりの快感のほとばしりに、ちょっとだけ気分が変わった。 猫が、ネズミを食うことから、いたぶりぬく方へ変わった程度だが。 「どれ、腰が立たんか。なら、押してやろう。」 邪悪な笑みで、ヴァイオラの尻を掴み、爪を立てて引き上げた。 「ぐはあああぁぁぁぁっ!」  グギュルッ  ズブブブルッ アナルにさらに巨大な男根が、ヴァギナにはさらに長いものが、 身体を串刺しにされて、ヴァイオラは地をかきむしる。 両方を刺し貫かれたまま、蛇体がくねり、押した。 「ひいいいいっ!」 蛇は、腹のウロコを動かす事で、体を前に進める。 その動きが、くねりが、ヴァイオラを突き上げ、責め始める。 乳が血を流し、身体がのたうち、 後ろから突きまくられて、股間が張り裂けるような衝撃が続き、 気が遠くなる。意識がバラバラになる。 だが、それでも、手が必死に地をかき、 前に進もうとする。 ズビュルッ、ズビュルッ、グリュグッ ズブブッ、ズブッ、ズブルッ、 「おらおら、もうすぐ出口だ、お前の乗ってきた輿もそこだぞお、」 腰が壊れそうな、律動が、衝撃が、 尻を叩きつけ、子宮を突き抜くばかりにぶち当たる。 「壁にすがったまま犯してやる、 泣いて哀願するまで突き壊してやる、 絶望して狂うまで嬲り尽してやる。ゲハハハハハハハハハ!」 「ひぎいいいいいいいいっ!!!!」 ドビュウウウウウウウウウウウウウウウ ビュグルウウウウウウウウウウウウウウウウウッ 絶叫するヴァイオラの胎内が、また真っ黒に煮えたぎる。 焼けつくされる絶望が、体を、青白く震わせる。 だが、そのときに輿がそばに来ていた。 ヴァーゼブルアの射精直後の脱力、意識の虚脱、そして引き抜ける衝撃。 ヴァイオラの最後の理性が、輿の縁を殴りつけた。 バンッ 輿の四角い大板がふわりと浮き上がり、 ヴァーゼブルアの正面に立った。 「なんだ・・・?!」 尻尾がわけも無くそれを弾き飛ばし、ばらばらにしたが、 その間隙に、裸のヴァイオラが、飛びついた。 ヴァーゼブルアの胸板、心臓の真上に、黒い鉄の筒を突き当てた。 『吼えろサラマンダー、ほとばしれ地獄の業火よ!!』 彼女が商人ブレウスに頼み込んだ兵器、 それは、火の精霊サラマンダー三匹を封じ込めた鉄の筒で、 命令一つで精霊の力がほとばしり、 目の前の敵を粉砕し、焼き尽くす。 ただし、一撃しか使えないのと、あまりに高価なので、 危険の多い交易商人の最後の切り札だった。  ゴヴァアアアアアアアアアアアアアアアアアア あらゆる物を焼き尽くす地獄の業火が、 ヴァーゼブルアの心臓を焼き尽くし、突き抜けた。 いかに魔獣とはいえ、心臓を失ってはどうにもならない。 魔獣の巨体が、ゆっくりと倒れた。 よろよろと立ち上がったヴァイオラが、 ヴァーゼブルアが引き出した凶器、巨大な鉈を持ち上げる。 注ぎ込まれた血は、人間には使用不可能なそれを、軽々と持ち上げさせた。 ブルンと乳房が揺れ動く。 「ぐ・・・お・・・この・・・乳・鬼女め・・え・・・」  ドカッ 黒い首が、宙に舞った。 ザザザザ・・・・ 青い海を、ブレウスの持ち船『バオリア』が進んでいく。 『生きて戻れたら、船賃はサービスしてやる』 ブレウスは約束どおり、ヴァイオラを島から連れ出してくれた。 いかに生贄を求めるとはいえ、あがめていた神を殺せば、 何か災害や事故が起こるたびに、たたりや呪いと恨まれかねない。 「しかし、見事に育ったなあ・・・」 呆れ顔でブレウスは、ヴァイオラの強烈なボリュームに目をやる。 前から大きく膨らんでいた胸は、ヴァーゼブルアのいたぶりのせいか、 それともこれも呪いなのか?、と思いたくなるぐらい圧倒的に巨乳化していた。 「言わないでよお、困ってんだよこれでも。」 顔を赤くしながら、ヴァイオラはぼやいた。 傷の治りは次第に遅くなり、噛まれた直後のような超回復力は無くなっていたが、 それでも怪力は残り、ヴァーゼブルアが引き出した鉈も、剣同然に使えるほどだ。 「んまあ、それで色々、出来ることは増えたみたいだけどね。」 ブレウスの股間にすわり、そのペニスをボリュームの間に挟んだ。 「くおおっ、気持ち、ええっ!」 「船賃の分はサービスするから・・・ねっ。」 のけぞるそれが、とても可愛らしく、 ヴァイオラはむしろ喜んで、それの頭を咥えた。 ねっとりとしゃぶりつく口と、柔らかく挟み込み、刺激するそれに、 ブレウスは、船賃でもおつりが来る思いだった。 「まあ、そんなふうで、コイツに『悪鬼の大鉈』って名をつけて、 今日まで使ってるわけよ。」 吟遊詩人兼記録士のミューは、カリカリとペンを走らせ、全てを書き取った。 こういう面白い話は、好事家に高く売れるのだ。 ちなみに、横で聞いていたタンやミューイなどのお子ちゃま(精神的処女)は、 あまりに刺激的なお話にあてられ、額にタオルを当てられていた。 「ありがとね、あたしの話なんぞ聞いてくれて。」 「お礼を言うのはこちらですよヴァイオラさん。本当にありがとうございます。」 大きな胸に手をあて、フェザータッチの声に息を吸い込む。 さすがに吟遊詩人だけあって、声のよさは抜群である。 チビでブ男、小太りと三重苦だが、この礼儀正しさと声の良さは、 ヴァイオラには、ひどく心地よい。 「うふ、何だかあんたの声、もっと聞きたくなっちゃったな。」 「ああ、ご要望でしたら、どんな曲でも歌いますよ。」 にまあっとヴァイオラが笑った。 「ベッドの中でよ。」 ざあっと、ミューの顔が青ざめる。 後ろから、がしっと、細いが強い指が肩を掴んでいた。 「うふふふ、この人ねえ、意外にあっちは立派で元気よん。」 声の主は、ハデス・ヴェリコという白金の髪の女賢者である。 もっとも、抜群のスタイルにまとっているのは、 胸と腰をわずかに隠す、紫の極上の下着に、黒のガードルと紫のストッキング。 上着は前モロ開きの、短い赤皮のジャケットだけ。 裸とほとんど変わらない露出狂性癖の持ち主で、 あだ名は『史上最悪の賢者』。 この間、ミューはハデスの話を聞かせてもらったのだが、 その後、みょうに気に入られてしまい、 ベッドの中に引きずり込まれたのだった。 粉が出そうなぐらいまで、搾り取られたのは言うまでも無い。 「お、3Pか?。それもいいぞ。」 「あらん、話せるじゃない。じゃあ問題ないわね、いっきましょおお!。」 「あっ、あのっ、そのっ、えっとおっっ?!」 思わず『私の意志は?』と言いたくなるミューに、 ヴァイオラ&ハデス「何か、文句でもあんの?」 口調は穏やかだが、二人同時にハモると、迫力二乗倍、 北国最強ブリザードクラス、全員背筋が寒くなる。 フルフルと涙目で首を振る吟遊詩人は、 満面の笑みを浮かべる巨乳美女と、 悪魔的なサド笑いの露出狂美人に、 両腕を捕まれ、ほとんど連行状態で宿へ引きずられて行った。 ぺぺは、事のいきさつを眺めながら、 三人が出て行った後、酒場の客たちに聞いてみた。 「誰か、変わってやりたいやつ、いるか?」 ちょっとだけ、うらやましそうな顔をしていた荒くれ者たち全員、 大慌てで首を横に振っていた。 FIN