クルルミクでの事件が収束してから数ヶ月。
 ハイウェイマンズ・ギルドは少数の残党を残し、壊滅した。その残党に至っても、しょせんはギルドボの喚び出した劣化分身に過ぎず、もはや驚異ではないと思われた。
 このときは。
 
「ひぎぃ……いやぁ……いやぁ……」
 地下室に弱々しい悲鳴が籠もる。
 ここはクルルミク国内の修道院の一つ。
 いや、正確には、『旧修道院』といったほうがいいだろう。
「お、犯さないで……休ませて下さい……お願……ひぎぃ!!」
 まだあどけなさが残る紫色の法衣を着た娘の懇願は、すべて言い終わる前に彼女を駅弁の体勢で挟み込んだ前の男によって遮られた。彼が身体を揺らすだけで、ここ数日、ぶっ通しで陵辱され続け、開発され尽くされた身体は反応して彼女を絶頂に導く。
「はぐぁ……イク……イク……また真っ白になる……いやなのに……いや……いやぁぁぁぁ!!! イクぅぅぅぅっぅぅぅ!!!」
 パン! パン! グチョグチョ!
「らめえーーーーーー!!!」
 イッた。同時に子宮に精液が叩き込まる。すでに限界に達していた幼膣から精液が溢れ、上気した若い肌から背徳の汗が噴き出る。
「い、イッちゃた。イッちゃいました……か、神よ、おゆるしををっ!!?
 だ、だめ、いま……いま、イッたばかりなのにっ!?」
 が、ならず者たちは容赦しなかった。彼らにとって、己の快楽を満たすことが第一で、それによって挽きつぶされる少女のことなど、思考の枠外であった。再び前と後ろの二つの穴に入った男根を無茶苦茶に動かす。狭い薄壁一枚を挟んで暴れ回る二本の凶器に、まだ若い美少女は、絶叫とも喘ぎともつかぬ声を上げながら、今日何十度目かの快楽の頂に強制的に昇り詰めさせられる。
「ああ……院長様……」
 そのすぐ横で、やはり同じようにならず者たちに上下に挟み込まれて犯されていた、さっきの娘と同じく紫の法衣を着ている娘が嘆く。色こそ同じだが、最初の娘に比べて装飾・材質等がいささか劣っているところに、ふたりの身分差が見て取れた。
 彼女も院長と呼ばれた少女ほどではないが、散々に陵辱されていた。元はきれいな紫だった服は白濁液でまだらに変色し、引き裂かれて露わになった下着には、くっきりと破瓜の痕が残る。彼女はさっきまで気絶していたのだが、院長の絶叫により目が覚めたのだ。不幸なことに。
「お、こっちも気づいたみたいだぜ?」
「じゃ、再開するか」
 途端、下から突き上げられ、上から突き伏せられる。一瞬覚醒した意識は、また蹂躙されていく。否、蹂躙したがために、二人のならず者は気絶している間、手を休めていたのだ。
「いやです……壊れる……壊れちゃうの……壊さないでぇーーーー!!」
「イクのぉ!! イッてもイッてもイクのぉ!!! たふけてぇーーー!!!」
 二人の悲鳴が交錯する『元・院長室』(現・特別調教室)での宴は続いていた……。
 
 この修道院は、王都から少し離れた湖と山の間に建っていた。最近新しく就任してきたまだ幼い院長は代々神官を輩出してきた上級貴族の娘で、完全に家柄でこの地位に就いたのだが、その分け隔て無く優しい性格は好意を持って受けいられ、自給自足の質素ながらもそれなりに楽しい日々を送っていた。
 あの日までは。
 
「おやおや、もう力尽きてしまったのですか? 駄目ですよ。まだ主様たちはちっとも気持ちよくなってないじゃないですか」
 度重なる陵辱で息も絶え絶えになり、精液だまりに突っ伏した二人に、新たに部屋に入ってきた女性が声を掛ける。
「ほら、早く目を覚ましなさい! まだたった一週間ですよ? そちらの娘に至ってはまだ2,3日……そんなことで穴ぼことしての役目が務まりますか!?」
 その銀髪の女性は、言うなり二人を蹴飛ばす。一見無造作だが、身体を痛めつけないように意識だけ蘇らせる絶妙な力加減だ。唯一の休息を中断された二人は、また「あふぅ」「くぁあ」と弱々しい呻きを上げる。
「それはシャーリー、お前だって同じなんじゃないか?」
 幼院長を後ろから犯していた男が、からかうように女に声を掛ける。主の一人からなじられたシャーリーは、それだけで軽くイッてしまった。
「ああ……お許し下さい……でも、でも、主様たちがいけないんですよ? 新鮮な穴ぼこがいっぱいあるからって、全然かまってくれないんですから……」
 秘所からだらだらと愛液を垂れ流しながらシャーリーが媚びる。下着、中当てをびっちょり湿らせて、純白の鎧からぽたぽた滴らせるその光景はたまらなく隠微だった。
「あ、あなたがた……狂っています……」
 体勢を変えられ、抱え上げられてがつがつと後ろから犯されながら幼院長が呻く。数日にわたる徹底的な蹂躙でもまだ正気を保っているその精神力はたいしたものだが、現状ではならず者たちを喜ばせる役にしか立っていなかった。
「狂ってなどいませんよ。元々、女性は男に蹂躙され、陵辱され、快楽と嗜虐心を満たすためだけに存在する穴ぼこなんです。
 あなたが学んできた慎みや純潔、道徳なども、すべて主様たちに踏み躙られて喜ばせるためだけにこの世に用意されているんです。そうでなければ、なぜそんな面倒なことを学必要があるんです?」
 真剣。
 この、自分と同じ年頃の娘は、本気で自分の言動を信じているのだ。
 女は、抵抗して、蹂躙され、無惨に散らされて、男性の征服感を満たすために清純を守るように躾けられるのだと……。
「ち、違います。人と獣を別つのは理性……貞淑はその社会秩序を守るために……」
「マ○コから汁をこぼしながら言っても説得力ありませんね」
 途切れがちな意識を必死でかき集めて行った最後の抗弁は、鼻で笑われた。
「でも、まだそんな口が叩けるなんて……なんとも嬲り甲斐がある司祭様ですね。そんなに主様たちを喜ばせたいのですか?」
「それが、こいつら、そろそろ締まりが悪くなってきて楽しめなくなってきたんだ」
 幼院長ほど精神が強くなく、なすがままにされている侍祭に、さっきまで尻に突っ込んでいた肉棒を口で清めさせていたならず者が返事をする。
「そう思いまして、この娘を用意しました」
 シャーリーは、いままで自分の背後で狂った会話に口のきけずに震えていた娘を前に突き飛ばす。この修道院の基調である紫の、もっと簡易な修道着を着た彼女は一般修道女のようだ。
「さあ、さっさとやってください」
 泣きはらした娘に命令するシャーリー。もちろん、この修道女もすでに陵辱の洗礼を受けていて、その痕跡が痛々しい。
「さあ、早く。主様たちのお役に立てるのですよ! それとも『礼拝堂』に行きたいのですか?」
 最後の言葉にびくりと身体を震わせる修道女。背中を押されるようにおどおどと前に進んで幼院長の身体に手を添える。
 すると、彼女の手が光を発し、さっきまで朦朧としていた幼院長の目に生気が戻る。
「いやぁーーーー!! 回復しちゃいやーーーー!! 殺して! ねえ! 殺して! もう痛いのはいやなのぉーーーー!!」
 シャーリーの意図を読んだ幼院長が悲鳴を上げる。回復魔法で復活した彼女の身体はみるみる元の締まりを取り戻し、胎内に入ったならず者の肉棒を締め上げていった。
「おお、こりゃ気持ちいいや。これでまたしばらくは遊べるな」
「ついでに精神も直しておきましょう。また壊れそうになったら言ってください。あ、そのうちこの院長に外の修道女を治させるのもいいですね。きっと心も折れましょう」
「はっはっは。そりゃいい。だが、そいつは最後のお楽しみだな」
「ああ、ごめんなさい、ごめんなさい。でも、『礼拝所』は嫌なんです。嫌、あそこは嫌……」
 悲鳴と狂笑はいつまでも院長室に響いていた……。
 
 そもそもこの修道院は近くに川と湖があり、山の幸にも恵まれ、交通の便が悪いことを除けば、自給自足の生活にはうってつけだった。だからほぼ完全に自己完結できる修道院が造られ、そこに良家の娘が院長として派遣されたのも同じ理由だった。
 しかし、それが最悪の形で災いした。当然、ならず者たちがそう仕向けたのだが。 夜半過ぎに強襲をかけられた修道院はなすすべもなく陥落させられた。もちろん、自衛のための女僧兵たちはいたのだが、シャーリーにことごとく沈黙させられた。竜の迷宮では経験ばかりが先に立ち、あまり良いところがなかった彼女だったが、暗い迷宮に慣れた目は野戦では無敗だった。それでも数で押せば勝てたはずだったが、半数以上の女僧兵たちは実力の半分も出せなかった。そのときになって初めて、彼女たちは食事係を含めて既に数人の修道女たちがすでに性奴隷に変えられていることに気づいた。安全だと過信して水汲みや薪拾いを別行動で行い、さらに人数確認の点呼もおざなりになっていたツケとしては、あまりにも大きすぎるものだった。
 かくして、迷宮に挑んだ冒険者の中ではそれほどの実力者でもないシャーリーと、本来ならば吹けば飛ぶようなならず者たちによって修道院は占拠された。逃げようと街道に殺到した修道女たちも、迷宮から流用された罠に引っかかり全滅した。それが街道をわざわざあけておいた理由だったのだ。
 それでも平時ならば、立て篭もりながら王都と連絡を取れば、こんな一方的な蹂躙にはならなかっただろう。しかし、王都も密やかに政変が行われた関係で混乱しており、救助を求めた伝書鳩も、取り上げられたのは最後の砦だった院長室の扉が破られた遥か後だった。「あの通信は間違いだった」とならず者たちに脅かされて無理矢理署名させられたサイン入りの手紙が到着してから、そんな連絡が入っていたことに気づいたほどだった。その経緯の不自然さも、一連の事件の後始末に忙殺されて発覚していない。結果的に、この修道院は忘れられた形になった。その場所で、ハイウェイマンズ・ギルドの残党たちは、『神=自分たち』『女=性奴隷』という理想社会を創造する最後の仕上げに入っていた。もはや、邪魔する者はいなかった。ただ、彼らの思うままに捕らえた女たちを蹂躙していくだけだった。
 
 修道院の地下、かつて不埒者を捕らえておくために造られた牢獄は、地獄への第一歩となっていた。本来、修道院を守るための存在である女僧兵たちが閉じこめられ、目の前で繰り広げられる『処刑』に屈辱の涙を飲んでいた。
「やめろぉ! オネット! オネェッッットォォォォ!」
 女僧兵団を率いていたルースは鉄格子を握りしめて憎悪の叫びを上げていた。彼女の妹、ちょうど襲撃のあった日に修道院に来たばかりのオネットが、これからまさに『処刑』されようとしていたのだ。
「はっはっは。これからこいつがお嬢ちゃんを貫くんだぜ? よぉく見ておくんだな」
 小さな肩をふるわせて、返事もできないオネットの前に、ならず者たちが逸物をぶら下げる。それはあまりに絶望的な光景だった。
「やめてくれ! オネットは修道院に来たばかりの、まだ本当に子どもなんだ! そんなものが入るわけがないんだ! 犯るなら、犯るなら、あたしでいいから! 服従でもなんでも誓うから! だから妹は、妹は許してくれぇ!」
 喉が張り裂けんばかりのルースの絶叫に、しかし、ならず者たちはにやにや笑いを返しただけだった。
「いまお前が代わりになったところで、どうせこの修道院の連中は全員俺たちの精液処理道具になるんだ。諦めな」
「そーそー。早いか遅いかの違いなんだから」
 一斉に大爆笑する。
「さあ、ご開帳だ」
 修道着をまくり上げて下着の股の部分だけ破る。それだけで初心なオネットは気絶せんばかりだった。
 外気に晒されたその部分は、恥毛の一本も生えておらず、つるつるで、筋が一本入っているようにしか見えない。姉が申告したように、年相応の、いや、それ以下のまったくの子どもだった。
「やめろぉ……無理だ……無理……」
 改めて妹の隠された部分を見せつけられると、自分の予想以上に未成熟だったことを思い知らされる。その部分に、彼らの太い剛直が入るなど、とてもあり得ないことだった。「だが断る」
 一人のならず者が、まったく濡れていないその部分を一気に剛直で貫く。破瓜の血が飛び散り、あまりに突然だったので心の準備さえできていなかったオネットが目を白黒させる。
「あーあ、もったいない。
 もっと脅して硬くしてからこじ開けるのが楽しいのに」
「ばーか。こうやってのたうち回るのを押さえつけるのが一番楽しいんだよ」
 言葉どおり、貫いたならず者は、痛みと衝撃で出鱈目に暴れるオネットを床に押しつけて前後に挿入を始める。一突きされるたびに、オネットは陸に上がった魚のように跳ね回った。
「ひぐぅ……死んじゃう……死んじゃうよぉ! 助けて、お姉ちゃんっ!」
 数週間ぶりに聞いた妹の声は、ルースに己の力の無さを思い知らせる悲鳴だった。
「ああ……オネット、許して……お姉ちゃんが無力なばっかりに」
「それだけじゃないぜ。お前たちが穴ぼこのくせに反抗したりするから、妹がこんな目に遭うんだ」
 たっぷりルースに見せつけるように、オネットを抱きかかえて結合部を鉄格子ごしに目の前に晒すならず者。未発達なオネットの秘所は、まったくならず者の男根を受け入れる準備はできておらず、ぎちぎちと裂けんばかりに逸物を締め付けていた。
「って、お前、先っぽしか入ってないじゃん」
「いやいや、もう駄目、子宮口まで届いちゃってんだもん。でも感触はすごいぜ? キツキツだ。ガキマ○コ、サイコー!」
「そうそう、ガキマ○コ、サイコー!」
「そんなにすげぇのか? 俺にも試させろよ」
「待て待て、一回出させろ」
「ああ、もう許して……許してあげて……」
 恥も外聞も捨てて泣き崩れるルースをせせら嗤いながら、オネットを犯していたならず者が全身をふるわせる。
「おら、チビガキ、イケよ、射精したら一緒にイケよっ!?」
「いやぁ、何か来るっっ! 来ちゃうのっ! 助けて、お姉ちゃぁんっ!」
「お姉ちゃんはお前のマ○コ見ながらオナニーに大忙しだとさ。さあ、イクときはイクって言うんだぞ!?」
「いやぁ、変、変なのっ! 熱いの来ちゃう! これがイクっ!? 」
「ほらイケ、やれイケ、それイケ!」
「やぁぁぁぁぁぁっ! イキます、イクぅ、イクぅ!!」
 どびゅ! どびゅ! どびゅ!
「あああああああああっ! 奥! 奥に熱いのが……いっぱいっ!」
 結合部を見上げていたルースの顔に、破瓜の血と精液と愛液と小水をぶちまけて、オネットは派手にイッた。性合の混合液で窒息しかかったルースの顔に絶望が広がっていく。
「ほら、休んでいる場合じゃないぞ。お前は今日から穴ぼこなんだからな」
「ふへ? あなぼこ……? オネットは温かくて、どぴゅぅでしゃーなの」
「穴ぼこだ。一分一秒たりとも休ませねえからな」
 言いながら、次の順番を待っていたならず者と交替する。相変わらず短い幼膣だったが、べとべとの混交液と弛緩しきったオネットの身体のおかげでするりと入った。
「ずりいな。今度は俺が子どもマ○コ試そうと思ってたのに」
「後ろの処女で我慢しな。それに、こんくらいの奴なら、見習い修道女閉じこめてる離れにいくらでもいるだろ」
「そうだな。処女ガキマ○コ、処女ガキマ○コ♪」
「これはガキマ○コブーム到来だぜ!」
 何人かが口々に勝手なことを言いながら出て行く。虚ろな心でそれを聴きながら、ルースは自分が守れなかったすべての者に謝っていた。しかし、それは分で自分を追いつめる行為に他ならなかった……。
 
 とうとうルースの『処刑』の日がやってきた。
 立会人はシャーリー。同じ少女の身でありながら、ならず者に荷担し、この修道院を淫虐に染め上げた張本人だ。
「畏れることはない。これから君は生まれ変わるのだ。そうすれば、いかに自分が穴ぼこで、男根に磨り潰されるまで使われることこそが喜びだと知るだろう」
 完全にいかれてるとしか思えない彼女の言動にも、ルースは黙って睨み付けるだけだった。
「おいおい、ひでぇ勇者様だな! 元はどこかの国を救ったんだろ?」
「ああっ、言わないでください! あの頃の自分は愚かでした。勇者、勇者と言われて舞い上がって、自分の仕えるべき相手を見失っていたのです!
 いまはこんなに主様に囲まれて、とても幸せです! 穴ぼこになれて幸せです!」
 周りじゅうを取り囲むならず者たちの屹立した股間を見ながら頬を染める。そんなところだけまだ少女らしかった。
「嬉しいこと言ってくれるねえ。でも、お前は穴ぼことしてはまだまだだな。胸なんてあいつより薄いんじゃないか?」
 指さした先には、あの日からずっと犯され続けるオネットの姿。他の女僧兵たちが次々と数日間にわたる『処刑』を受け、『礼拝堂』に連れて行かれた後も、彼女だけはこの場所で犯され続けていた。身体が限界を超えたり精神がおかしくなるたびに回復させられ、昼夜休み無く陵辱され続けている。
 だが、それもそろそろ終いに来ていた。
「あひゃぁ、オネットのガキマ○コ、気持ちいいのっ! 気持ちいいのっ! もっと、もっとかき混ぜてっ!」
「おら、おら、おら! ほんっとーにお前のマ○コは貪欲オマ○コだなっ!」
「ひぃ……ひもひ、ひひの! ひっても、ひっても、まっひろなのぅ!」
「何言ってるかわかんえーよ! っと」
 その一突きで幼い少女は絶頂に駆け上がる。未成熟そのものの身体がわななき、わななきながら両手で掴んだ男根をさすりながら、目の前の男根には口で奉仕した。
「……早く犯せ。もう失うモノはない……」
 昇天しながらも快楽を貪る妹から目をそらし、うつむいて呟くルース。
「果たしてそうかな?」
 シャーリーはそれだけ言うと、ルースの首と両手に木枠をはめ四つんばいにさせた。
「では、『処刑』を開始する」
 唇を噛みしめるルース。せめて絶叫してならず者たちを楽しませることがないよう、彼女の最後の抵抗だった。
 ずしん! と下腹部に激しい痛みが走り、身体の中に忌まわしい異物が突っ込まれたのがわかる、足を伝って流れているのは破瓜の証だろうか? 思わず叫びそうになって、さらにきつく唇を噛みしめる。
「なんだ、こりゃあ。人形とやってるみたいだな」
 何度突き上げてもうんともすんとも言わないルースに、後ろから突いていたならず者が不満の声を上げる。
「せっかく大事にとっておいたのによう」
(ざまあみろ)
 ルースは内心で思ったが、
「仕方ねえなあ。じゃ、先生、よろしく」
(えっ……?)
 ルースが疑問に思う暇を与えず、生温かく生臭いものが鼻先に押しつけられた。
「な、なにこれっ! くさ……」
「あー、お姉ちゃん、酷いんだぁ。姉ちゃんのせいでオネットのオマ○コは濡れ濡れのぐちゃぐちゃになっちゃったのに」
「えっ?」
 驚いて見上げると、彼女の鼻先に押しつけられたのは妹の秘所だった。度重なる陵辱で回復が間に合わず、痛々しい痕跡を描いている。
「あたしがあーんなに泣き叫んだのに、お姉ちゃん、助けてくれないだもん。どうせ、あたしが犯されるところ見て、オマ○コ濡らしてたんでしょ?」
「ち、ちがっ……」
「口答えするな!」
 逆上したオネットが自分の股で姉を挟み込む。同時に後ろのならず者も突きあげ、ルースはエビのように身体をくの字に曲げた。
「だからね、お姉ちゃんはオネットがたぁっぷりいじめてあげるね?
 あれ? お姉ちゃんなんておかしいね。あんたはただの牝犬なんだから」
「ん〜、ん〜、ん〜!」
 不自然な体勢に加えて口が塞がれて苦しげなルースに向かって、オネットは侮蔑の笑みを漏らす。
「牝犬には牝犬の調教が必要だね。シャーリーさん、手伝って」
 呼ばれたシャーリーは「ああ」と応じると、後ろから突いていたならず者のさらに後ろに回り、ルースの両足を持ち上げた。
「主様がた、どなたか私も後ろから突いて下さいませ」
 いつでも秘部をさらせるように改造された鎧でならず者たちを誘う。一人が応じて、ルースの顔の前にオネット、後ろにはならず者、さらにシャーリー、別のならず者といった、後背位手押し車ムカデ競争のように連なった。
「では、行きますよ。各々がた、準備はよろしいか?」
 シャーリーのかけ声と同時に、悪夢が始まった。
「ふがっ! ふごっ! あぐぅ!」
 かけ声と同時に後ろのならず者がめちゃくちゃに突きまくる。精力だけに物を言わせた乱暴な突きだ。思わず木枠を引きずって前に出るルースにはオネットが立ち塞がった。
「さあ、牝犬! あたしの精液をたぁんとお飲みなさい?」
 言葉どおり、精液袋にされていたオネットの幼膣から流れ出た精液がルースの口に流れ込んでくる。そこから逃れようとして後退したら、後ろのならず者に腰を密着させることになった。子宮口を突かれて今までにない衝撃が身体を包む。さらに、シャーリーはルースの足を持って横にシェイクする。当然、それにつられて腰も動き、普通の性交ではあり得ない形で膣に刺激が走る。
「ーーーーーーーーっ!!!!」
 あまりの激しさに意識を失うこともできないルースが悶える。それに引っ張られて足をがっちり掴んだシャーリーの身体も揺すられ、胎内に入った肉棒が彼女を責め立てる。その恍惚感を極めるため、さらにシャーリーの横振りが激しくなった。ルースがあえぐ。さらに精液が流れ込む。まさに逃れようとすればするほど自分を殺す構図だ。
(ダメ! ダメ! ダメ! イッちゃう! もうイッちゃう!)
 急速に快楽中枢を開拓されたルースが、一気に引き返せない階段を上り詰めようとしたとき、
 全員の動きが止まった。
(へ?)
 突然絶頂を奪い去られた身体が、あっという間に冷えていくのがわかる。代わりに、頭の中では、快楽の残り火がちりちりと脳を焦がす。
「ふふ、それがお姉……牝犬ルースの本能よ。どう足掻いても消せない、どんどん大きくなっていくそれが、私達が穴ぼこである証拠なの」
 シャーリーが優秀な生徒に満足したようにうんうんと頷く。もっとも、ルースからは見えなかったが。
「納得してないみたいね。じゃあ、もう一度」
 オネットの指示で、再び陵辱が始まる。被虐と快楽の残り火があるルールの身体は、また簡単に絶頂寸前に達した。
(ヒ、ヒグぅ……今度こそ、イグぅ……)
 待ち焦がれた高見に脳が煮えるような期待が膨らむ。しかし、また最後の一線を越える瞬間に、オネットたちは停止した。
(な、なんで……)
「あら、ルース姉様、苦しそうね? 自分が牝犬って自覚が沸いたのかしら?」
 意地悪く訊くオネットに、思わず首を縦に振ってしまいそうになり、慌てて横に振る。
「……どこまでも生意気な穴ぼこね。いいわ、地獄を見せてあげる。
 シャーリーさん、本気でやって」
「了解」
 途端、ルースはさっきまでのシャーリーの動きが手抜きもいいところだと知った。上下左右、右回り左回り、そして前後。ルースの牝穴と突っ込まれたならず者の男根を中心に、縦横無尽に胎内をかき乱す様は、まさしく地獄の快楽だった。
(あへぇ……あへぇ……おかしく……本当におかしく……ひぃあぁ!)
 突如、オネットがさらに腰を突きだしてくる。愛液と精液のむせる薫りで嗅覚がおかしくなり、息が詰まって朦朧とする。まるで、脳を直接男根と精液で犯されている気分だ。
(も、もうダメ……だめでふ……)
 ひっきりなしに打ち寄せる快楽の波に、理性のすべてを捧げて身を委ねようとしたそのとき。
 また静止した。
(いやぁ……)
 ぼろぼろと涙を零しながらオネットを見上げると、愛しい妹は邪悪な笑みを浮かべていた。
「まあ、勇敢なお姉ちゃんが、この程度のことで降参するわけないよね」
 そして、戦慄の最後通告を言い渡す。
「さあ、ここからが本番だよ?」
「〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」
 昇り詰める前にクールダウンさせる、下がりきらないところでまた陵辱する。
(なんで!? ここはさっきイキそうだったところなのに!? なんで今度はイケないのっ!?)
 シャーリーの絶妙な技で、一度も達することができないまま頂点だけは高くなっていく。もう、気が狂いそうだった。
(だめ……狂う……次でほんとに狂う……)
 そのとき、足を持っているシャーリーの手がびくんと痙攣し、かぁっと熱くなるのがわかった。
(ああ……この人、イッるんだ……あたしはイカせないくせに、自分だけイッてるんだ……)
 ルースの推測どおり、シャーリーの後ろについたならず者は腰の振りを中断させることなく、射精したいがままに彼女の中に白濁液を吐き出し、次々に立ち替わっていた。
 それでも腰砕けにならずルースから手を離さないシャーリーの陵辱慣れこそ驚嘆すべきことだが、
(ずるい! ずるい! あたしもイキたいのに、自分だけイッて!)
 ルースの頭にあるのはそのことばかりだった。
 すると、やっとオネットが手を休めた。ルースの顔をグッと覗き込む。
「どう? お姉ちゃん? 降参?」
 すでに精神が破綻しかかっていたルースは、その瞳に宿る残酷な影に気付かなかった。
「こ、降参でふ! 降参します! だから最後まで犯してください!」
 だから、素直に差し出された餌に飛びついてしまう。
「あらあら、人間の言葉をしゃべるなんて。まだまだ犬としての自覚がないみたいね」
(……え?)
「さあ、最終ステージよ!」
 シャーリーが無言で木枠をひっつかんで、ぐるりと回転させる。当然、ルースの身体も回転して仰向けになった。一瞬、足からシャーリーの手が放れ、男根が入ったままの膣にほとんどの体重がかかったかのような錯覚を覚える。
(ひぐぅぅぅぅぅ!!)
 体勢が代わったことで、四つん這いの時とは別の場所、別の角度で男根が当たる。さっきまであれほど犯されていたのに、まだ感じられる女の身体に恐怖した。
「さあ、どこまでもつかしら?」
 オネットは楽しそうに笑った。
 
「……さあ、鳴きなさい、牝犬」
「わん! わわん! くぅーん!」
 妹のマ○コから滴る愛液を顔いっぱいで受け止めながら、ルースが嬉しそうに笑う。人間の尊厳をすべて打ち砕かれた、壊れた笑いだ。
「ああ、お姉様、きれいだわ。それこそ私の愛犬お姉様よ」
 オネットもつられてすがすがしい笑いを見せる。ルースが堕ちたのを見届けて、オネットにもならず者がついた。結合部をルースの上で見せつけながら、激しい交合を開始する。
「んはあぁ! ひふぅ! はぁあぁぁん! いいわ! 私も牝豚にしてぇーーー!」
 2人の女と大量のならず者たちによる、最後の女僧兵の『処刑』は、いつまでも続いた……。
 
「さあ、いよいよお連れしましょう。この修道院が生まれ変わる瞬間へ」
 あまり豊かではない胸に精液のダマを作り、床に放置されていた幼院長は、その声で目を醒ました。いや、さっきから意識はあったのだが、あまりに過酷な陵辱体験から精神を守るために、思考停止にしていたのだ。
「いよいよあなたも行く番ですよ……『礼拝堂』に」
 だから、その言葉の裏に込められた邪悪な意図にも気づかなかった。もっとも、気づいたところで何もできなかったのだから、むしろ幸せだったが。
「ちゃんと着替えて身を清めてください。そうしないと、服を破って犯す楽しみが半減します」
 怖ろしいことを平然と言うシャーリーだったが、幼院長にはもはや逆らう気力は残っていなかった。のろのろと言われたとおりにする。
 一時間もして、幼院長が準備を整えると、シャーリーは満足げに頷いた。
「では、我らが主様が支配する世界へ」
 質素だが荘厳巨大であると評判だった礼拝堂。その重い扉に刻まれた『神への献身』と書かれたレリーフは大きく×の字で消されており、代わりに汚い字で『精液便所』と殴り書きされていた。ある程度予想していたこととはいえ、幼院長は目の前が真っ暗になる思いだった。
「さあ、どうぞ、祈りの場へ」
 その扉を開けながら、シャーリーが恭しくお辞儀する。ゆっくり開放されるその扉の向こうに幼院長が見たものは……サバトだった。
 むわっと人間のあらゆる体臭がまぜこぜになった匂いが押し寄せる。悲鳴、嘆き、諦め、そして、喜悦。
 彼女が負の感情、はしたない感情として子どもの頃から軽蔑し、同時に怖れていた感情の波に飲まれる。
 どうやら、結局、修道院中の娘たちがここに集められたらしい。それにならず者たちを加えても余るほどのこの大施設は、いま、娘たちの絶望と絶頂の悲鳴で埋め尽くされていた。
「はぅう……だめ……だめ……そんなに突いたらぁ!」
「いい、いいよ! 子宮気持ちいい! もっと突いて! 子宮、もっと突いて!」
「後ろがいいのぉ! 前もいいのぉ! 両方! お願い両方!」
「み、みんな、正気に戻って! 正気に、正ひぁぁ!」
「ふぁ……ふぁぁっぁぁっぁっぁ! らめぇぇぇぇ!」
「イキたくないのに! イキたくないのにぃぃぃぃぃ!!」
 二人のならず者に代わりばんこに女陰を突かれ泣き叫ぶ娘、一列に椅子に縛り付けられ、抵抗できないままに並んだならず者たちに秘孔を順番に次々に犯されていく娘たち、数対一で自ら腰を使って出入りする太い男根で気持ちよくなろうとする娘、とにかく射精しているならず者の足元に這い寄ってこぼれた精液を舐め取る娘、六本まとめて口にほおばりさらに騎乗位で犯されながら後ろから柔胸を揉みしだかれている娘、お互いの膣孔から精液を掻き出し次の戦いに赴く娘、抱きかかえ上げられて揺すられるたびに絶頂に至っている娘、抽送される男根に敗北して唯々許しを請う娘……。
 様々な犯されかたの中で、唯一共通しているのは、彼女たちがみんな身体中の孔という孔から精液を垂れ流しながら、ならず者たちの欲望の捌け口になっているということだ。
 その中には、かつて彼女を回復し、それと交換に『礼拝堂』行きを拒否した娘も混じっていた。男嫌いの潔癖症だった彼女は、まんぐり返しのまま玩ばれながらも、まだ必死で抵抗している数少ない一人だ。よって、おもしろがって群がるならず者の数も増えていき、たちまち見えなくなる。
 さらには、修道院で見たことがない少女たちも発見して、ますます幼院長は暗澹たる気持ちになる。この修道院が蹂躙されたあとに訪れて巻き込まれた少女たちだろう。ますます絶望が身を苛む。しかし、その絶望でさえ、まだ上げ底だった。
「あれ? 院長先生だ。やっと来たの?」
 場違いに陽気な声をかけられて、そっちを振り向いた幼院長は絶句する。オネットが、紐を持って立っていた。その先には、首輪をつけられて四つん這いになり、後ろの穴に尻尾に飾りをねじ込まれた女僧兵隊長ルース。
「オネット……! あなた、お姉さんになんてことを……!」
 歯科医が歪むほどの驚愕のあまり、あとが続けられずに口をぱくぱくさせる幼院長に、さらに未成熟なはずのオネットは、不思議そうに首を傾げる。
「お姉ちゃん……違うよ、ここにいるのは精液便所のオネット以下の牝犬だよ? 名前はルースって言うの」
「わん!」
 ルースが嬉しそうに尻尾を振る。まるで本物のようだ。
「ほら、ルース。お手! お座り! オマ○コ!」
 完全に犬相手のオネットの命令に、ルースは嬉々として従った。
「ね、かわいいでしょ? 躾るのに苦労したんだよ?」
「くぅぅーん」
 オマ○コポーズのまま、嬉しそうに頭をすり寄せるルースを撫でてやる。
「さあ、ルース、行くよ。あっちでならず者さんたちがずこずこ犯してくれるんだって。楽しみだね。ルースも久しぶりに人間相手で嬉しいでしょ?」
「わん、わん!」
 オネットとルースは行ってしまった。四つん這いで走るルースの姿は、もはや犬以外の何者でもなかった。
「懐かしいでしょう。旧交は温められましたか?」
 待っている間、あぶれたならず者たちに蹂躙してもらっていたシャーリーが声をかける。
「もういいでしょ……」
「はい?」
「もういいでしょって言ってるの! 早く殺しなさいよ! これで最後なんでしょ!」
 丁寧な言葉遣いも忘れて叫ぶ幼院長に、きょとんとした顔をしていたシャーリーは、やがて笑い出す。
「はははは。あなたは何か勘違いしておられる。私は『生まれ変わる』と言ったのですよ?」
 その言葉に不吉なものを覚える幼院長。
「まあ、その時が来るまで、今は楽しみましょう」
 とたんに、左右からひっつかまれて床に引き倒される。この空間の中で唯一、まだ陵辱されていない彼女に眼をつけていたならず者たちが一斉に襲いかかってきたのだ。
 すぐに最上級の修道服は引き裂かれ、露わになった素肌に熱い肉棒が押し当てられる。度重なる陵辱でもまだ嫌悪感が消えていない幼院長にとっては、最悪の宴の幕開けだった。早速、前後の穴に先を競って極太の男幹が侵入してくる。口にもねじ込まれ、喉の奥にまで達した。開発された身体はそれだけで感じてしまうが、ならず者たちは倒れた幼院長を道具のように扱い、快楽を得ようとしていた。相手のことなど微塵も考えない、まさに『精液便所』を使った自慰行為だ。
「ん……んんっ……ぷはぁ……んぁぁ……ふ、深いぃ……」
 エクスタシーにぎりぎり踏みとどまっている理性が流されそうになるのを必死で堪えながらシャーリーのほうを見ると、後側位で犯されていた彼女は、うっとりと指さした。
「ほら、そろそろ始まりますよ」
「え?」
 指さした方向には、一段高いところに女神像。この修道院の守り神であり、『礼拝堂』の中央奥に安置されている。
(まさか……)
 なぜかその周辺には犯されている女も、犯しているならず者たちもいない。真っ先に狙われてもいいはずなのに。
 何か忌まわしいことが進んでいる。それが何かわからないが。
 だが、それはすぐに判明した。
 ぎり……ぎり……
 数人の少女たちが、巨根を持った醜い像を引っ張ってくる。まるで馬車引き奴隷だ。同時に、守り神である女神像が引き倒された。
「それでは、我らが神、ギルドボ様による、女神陵辱ショーのはじまりです!」
 しゃぶっていた亀頭から一時口を離し、シャーリーが宣言する。少女たちが引きずってきたギルドボ像が、女神像に覆い被さった。
「やめてぇーーーー!!! みんな、何してるの!!! やめて、やめさせてーーーー!!!」
 自分の信仰、どころか自分自身すら徹底的に否定された気がして、幼院長が叫ぶ。
「面白いでしょう? あの石像、彼女たちの手作りなんですよ」
 見ると、ギルドボ像を移送してきた少女たちは、他の少女たちに比べてはるかに憔悴し、涙を流していた。まだ正気をたもっている少女たちを選抜して集め、自分の信仰心の象徴である女神を汚す像を造らせ、あまつさえ実行犯にすら仕立て上げようとする……。
「いやぁ、もう、耐えられない! 院長様ぁ!」
 精神への負荷が限界に達した一人が、ロープから手を離し、幼院長の元に走り寄ってくる。ポニーテールを揺らしながら半乱狂で逃げ出した彼女は、しかし、ならず者たちに容易に阻まれ、陵禍の渦に自分から飛び込んだだけだった。
「さあ、やれ。これ以上の脱落は、もはや精液便所としても扱ってやらぬぞ」
 シャーリーが嚇す。もはや逆らう気力が残っている少女は誰もいなかった。心を自分の手で引き裂きながら、ギルドボ像に女神像を犯させる。もう幼院長も止めなかった。
「さあ、真の神の誕生だ!」
 シャーリー自身はそう思っているかもしれないが、ならず者たちはただこの光景が見たかっただけだ。修道女たちが己の手で自分の信仰を挽き潰すのを。彼らは神など信じないし、創造主でさえ何とも思っていないだろう。
 ギルドボ像の剛直が女神像に潜り込んでいく。どちらも石像だから、女神像のほうもあらかじめそう細工してあったのだろう。ばりっと膜の破れる音がし、どちらの像に仕込まれていたのかわからないが、大量の破瓜の血と精液と愛液が飛び散る。きっとたくさんの修道女から搾り取ったものだろう。自分のものもあるかもしれない。変なところで本物志向だ。絶え間なく続く輪姦の中で、幼院長はふとそんなことを思った。
「ほら、何惚けてんだ。お前の役目はこれだろ?」
 肉壺をごりごりと削るならず者の言葉に、麻痺していた感覚が戻ってくる。同時に、それはこれまで味わったなかでも最大の絶頂の波に攫われた瞬間だった。
「はぁぁぁぁぁ!!! んぁぁぁぁぁぁ!!! い、いや……行かないで……」
 失われる何かに向かって手を伸ばす。それが何かはわからず、その手もすぐにならず者の手こきの材料にされたが。
 結合して一つの像になったギルドボと女神が、ロープで吊り上げられて『礼拝堂』の中を周回する。幼院長にもシャーリーにもオネットにもルースにも、等しく精液の雨が降り注ぎ、修道女たちを洗礼していく。それを浴びながら、幼院長は自分の心が汚辱され、閉ざされていくのがわかった。
「あはぁ……ひぁはぁぁぁぁ……イクぅ……イキます……イカせてください……」
「やっと素直になったな。ほら、トドメだ!」
 ぞぶりっ! どぴゅ! ぶしゃあああああああああ!!!
「イッくぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅーーーーーーーーーーーーーーー!!!」
 イッた。
 前の穴でイッた。後ろの穴でもイッた。口でも髪の毛でも背中でもおへそでもイッた。身体中のあらゆる器官がイクためだけに存在しているようだった。
 際限なくイッた。
 どこまでもどこまでもイッた。
 イッた先にはさらに絶頂があり、それを越えてもさらに絶頂がある。まさにイキ地獄、いや、イキ天国だった。
「はぁ……はぁ……ぜぃぜぃ……」
「おら、まだ終わりじゃねえぞ」
 キモチイイ。
 乱暴に陵辱されればされるほど、人間として扱われなければ扱われないほど、キモチイイ。
 輪姦とその挙げ句の絶頂に、かなう幸福などない。
 ぐちょぐちょにレイプされ、生き物以下、道具以下の被虐を受けることこそ、女として産まれた者の使命。倫理や道徳を叩き込まれるのは、その瞬間を盛り上げ、ならず者たちにより喜んでもらうための手段に過ぎない。
 濁った頭の中で、これまでの人生で培ってきた精神がどろどろと崩れ去っていく……。
 肩で息をする幼院長に、痙攣する膣に白濁液を一滴残さず吐き出したならず者が声をかける。
「いいのぉ……おちん○ん、いいのぉ……ふぅぅぅぅんっ!!!」
 別の男根を迎え入れた悦びに幼膣がわななく。いまの幼院長は、それを素直に自分自身の悦びとして感じることができた。
「ほら、こっちもさっさときれいにしろ」
「ふぁい♪」
 口の端から精液を垂らしながら、その原因を作った肉棒を舌で掃除する。彼女自身は気づいていなかったが、いままで陵辱以外で指示に従ったり陵辱をやめるように懇願したことはあっても、陵辱の最中にならず者たちの命令に従ったのはこれが初めてだった。
 最後のひとかけの理性が断末魔の悲鳴を上げる。「これでいいのか、いいわけない」と。しかし、いま、恥孔に絶対者の男根を招き入れ、芋虫のように這いずって短い舌で別の男性器を舐め舐めしている幼院長にとって、その理性の絶叫は疎ましいものでしかなかった。
「ひぁ! そこっ! そこがいいのっ! こつんって!」
 かつての自分に見せつけるように痴態を晒す。苦しみ悶える最後の理性を蹂躙していくことがたまらなく愉快だった。
「あはぁ♪ 私、もっと頑張りますね、神様……」
 十数年の間、自分を支え続けた信念を踏みつぶしながら、幼院長は目の前の勃起に話しかけた……。
 
 それから数ヶ月。
 精神の根底まで白濁液漬けにされ、あらゆる人間としての尊厳を剥奪され、精液便所としての価値観に基づき再構築させられた『旧修道院』の新たな生活は、順調に軌道に乗っていた。
 まず、すべての部屋の鍵はならず者たちが管理することになり、修道女たちはいつでもならず者たちに犯してもらえるようになった。真夜中、寝静まった頃に突然始まる輪姦劇は、人間にとって必要不可欠な睡眠でさえならず者たちの気分次第で蹂躙されることを思い知らせてくれる、いい教材だった。
 早朝に、今日の当番は畑仕事や食事の支度、その他日常生活に必要な仕事に取りかかる。あの逞しい男根に貫かれるためだと思うと、そんな日常の諸事にも気合いが入った。もちろん、当番以外の大半の修道女は、朝のお勤めからそのまま陵辱タイムだ。
 当たり前のことだが、当番の人間も犯されるために存在する少女たちである以上、いつ何時暴行を受けるかわからない。『礼拝堂』での乱交に飽きたならず者たちが、水くみや畑仕事の最中の少女たちを襲い、穴ぼことして使用するのは日常風景だった。今日も茄子畑のなかで赤毛の修道女が、あちこちの穴から精液を垂れ流しながら倒れている。
 食事を摂ることを許された者から昼食になる。精液がけランチにもずいぶん慣れた。もはや、この生臭い匂いがなければ、何を食べても味気なく感じることだろう。
 午後からは鍛錬と勉学。これは修道院時代から変わらない。鍛錬を怠れば膣の締まりは悪くなり、勉学を怠れば「優秀な人間を陵辱したい」というならず者たちの要求を満たせなくなるからだ。もちろん、この時間中もならず者たちの気まぐれで、いつでも輪姦は起こりうる。
 夜は会議の時間。より気持ちよく、スムーズに陵辱を行ってもらえるよう考えるのも性奴隷の仕事だからだ。これで締まりが悪くなった少女は小屋送りにしたり、回復させたり、別の使用法を考えたりする。捕獲計画を建てるのもこの場だ。この会議の出席者は、そのあと必ず精液便所として徹底的に扱ってもらえるという特典があるので、会議が早くまとまるほど出席者の少女たちが夜犯してもらえる時間が長くなるのだが、ならず者たちのために誠心誠意尽くさなければいけないので議題を蔑ろにすることもできず、難しいところだ。
「はうぅ……! そ、それでは、新しい出産小屋の名称は『豚小屋』で」
「いいんじゃ……あん……ないでしょうかぁっ! 既存のは『馬小屋』ですし」
「えー、『馬小屋』って言ったら『牛小屋』だよっおおおぉ!」
 幼院長、侍祭、オネットの順で発言する。服は着ているが、彼女たちはそれぞれならず者の膝の上に座っており、意見を交わしながら犯されていた。
「オネットさん、それは自爆……ふううぅん……ですよ」
 幼院長が自分とオネット、そして発言せずに一心に陵辱されているシャーリーの胸に目をやりながら溜息をつく。
「ぶー。じゃあ、『豚小屋』でいいよ。ね、ルース?」
 足元に控えてならず者の靴にかかった精液を丁寧に舐め取っていた元姉・現犬に話しかける。
「くぅうーん」
 もはや身体の一部と化した尻尾を振りながら、妹に媚びを売る犬。それを冷たい目で見下ろしながら、「あんたも繁殖に回ったほうがいいかもね」とオネットは漏らした。
「繁殖は順調なんですか?」
「はい……ああぅうん……一度にみんなが妊娠すると性奴隷がいなくなるので……あふぅ……『修道院』時代の避妊の魔法がうまく働いています」
 もともと望まれない子どもを作らないための苦肉の策だった方法を、彼女たちは悪利用していた。
「ひぎぃ………あの……くぁあ……逆転させた促成成長のほうも……ご主人様たちの出出を考えれば……いひゃああああああ!」
「一代ぐらいは有効ってことだね」
 途中でイッてしまった侍祭の言葉を引き継いだのは、あの宴の中で、抵抗してロープを離した黄色い髪をポニーテールにまとめた少女修道士だ。いまではすっかり陵辱に嵌って、この会議の特典狙いで優秀な成績を収めている。
「まあ、俺たちは量産型だからな」
 彼女を突いていたならず者が賛成する。
「記憶も付与できますので……んん!……男はならず者様たちの記憶を移すとして、牝奴隷候補はどうしましょうか?」
「んー? 英才教育の肉便器は、狩ってきた村のメスガキでやってるからな。母親や姉妹がひぃひぃよがってメスになるところを見せつけて」
 くっくっく、と侍祭のならず者が笑う。
「では、こういうのはどうですか?」
 幼院長が本を取り出す。
「こちらは潔癖性の女性の書いた本、こちらは純潔を尊ぶ民族の日記です」
「なるほど。こりゃ楽しそうだ。よくやったぞ」
 褒美に少し激しく突いてやる。幼院長の意識が飛びかけた。
「じゃさ、これも……多感症で男嫌いの女傑の記録」
「あーん、それじゃ、この自分より弱い男が嫌いな武道家の生涯も」
 これから産まれる子どもたちについての、怖ろしい会話が交わされる。
「それにしても、これから産まれる子どもを無理矢理成長させて犯せば、自分の子どもにも当たるってことだよなあ?」
「やべ、おっ勃ってきた」
 肉棒を膨らませたならず者二人を満足させるために、幼院長と黄色髪のポニテ修道女が猛烈なストロークをかける。やがて、幼院長のならず者のほうが先に逸物を爆発させた。
「やったぁ!」
 満足げな幼院長を抱えたならず者は、
「うまくなったな。だが、俺だけ先にイカすとは許せん」
 すぐに復活して幼院長を会議机に押しつけ、ごつごつと膣孔を削る。
「はひゃあぁ! は、はげしひぃぃぃ! あひ、あひゃ、ふひゃ!」
 じゅぶじゅぶぐちゅぐちゅと急所を突かれ、あっさり昇り詰めた。
「まったく院長先生は仕方が無いなぁ」
「ほーんと。だらしない」
 オネットと黄色髪のポニーテール少女の侮蔑さえも気持ちいい。彼女は完全に被虐の虜になっていた。
「いいのぉ……いじめられるの大好き……蹂躙大好き……姉さんや妹にも教えたい……」
「へえ、姉妹がいたのか。そいつはぜひそのうち誘わないとな」
 この言葉はすぐに実行に移される。女姉妹しかいなかったために、代々神官を排出してきた名家は、ならず者たちの欲望処理係兼資金源に成り果てた。
「それより、そろそろ処女をまた確保しないといけませんよ」
 いままで発言を控えていたシャーリーが口を挟む。
「それじゃあ、またあの作戦で捕まえちゃおうよ!」
 オネットの作戦とは、まず誰かが修道女になりすまして村に潜り込み、ならず者たちを手引きするというものだ。もっと効率のいい手はあるのだが、ならず者たちが娘狩りをしたい、その場で犯したいという要望を優先させたためにこのような形になった。
「あ、でも、女僧兵たちに襲わせるのも久しぶりにいいかな? 信じてた相手に裏切られた美少女の顔って、さいこー♪
 ま、こいつは役に立たないけどね」
 片足でルースを突きながら提案する。
「しかし、そろそろモンスター退治もやっておかないと。村が次々壊滅するので、王都でも不審視する者や、僧兵を派遣している名目の我々の実力を疑問視する者も現れましょう」
「本当は、村を滅ぼして村娘たちを精液処理用品にしてあげてるのは、あたしたちだもんねー」
「早く世界中が主様たちと私達性奴隷だけになればいいのですが……」
 主様と性奴隷だけの世界。
 ならず者たちは息を吸うように辺り中の美少女たちを犯し、すべての女たちが等しく精液便所としてのみ扱われる……。
 そんな究極の平等世界を夢見て、オネットとシャーリーはうっとりしてしまう。それは彼女たちにとってはまさに理想郷だった。
「おらおらおら! 締め付けが激しくなったぞ!」
「こっちもだ!」
 その機会を逃さずに膝の上で二人を跳ね上げるならず者たちにあっさり陥落し、ほぼ同時にオネットとシャーリーが果てる。
「あ、ありがとうございまふ」
「き、気持ちよかったよぉ」
 気絶する二人、それを横目に、最後のならず者は最後のポニーテール少女修道士に語りかけた。
「で、お前はどうなんだ?」
「へ?」
「なんでお前はあそこで恍惚としなかったんだ? 俺たちの性欲処理器なら当然のことなのに」
「そ、そりゃあ……」
 口籠もった少女に肉棒を突っ込んだまま床に組み伏せる。
「言えよ、前から怪しいと思ってたんだ。お前の本心はどうなんだ?
 もし、少しでも嘘をつくようだったら、あいつらに命令して、脳みそをいじくって直接情報を引き出すぞ? そんで、漂白して最低の娼婦の情報を出鱈目に詰め込む」
 そんなことが本当にできるのか疑問だったが、ならず者の目は本気だった。ならば実行するだろう。その途中で失敗して彼女が壊れてしまってもかまわないという前提で。
「……おうち、帰してぇ……パパやママに逢わせてぇ……誰にも言わないからぁ……」
 とうとう彼女は屈した。ねじ伏せられたまま大粒の涙をぼろぼろとこぼしながら、自分を陵辱している相手に許しを懇願する。
「いいぜぇ、これに耐えられたらな!」
 扉が開き、ならず者たちとその性奴隷たちがなだれ込んでくる。『馬小屋』に放置してあったはずの妊婦たちまで。起きあがった侍祭や幼院長、シャーリーやオネットもその仲間に加わった。シャーリーが抱きかかえてM字開脚にして秘所を晒すと、そこに牝犬ルースとオネットが殺到する。シャーリーたちよりはあるものの、まだまだ未成熟で固さを残す乳房は、侍祭と幼院長が片方ずつ弄ぶ。絶望の悲鳴を上げた口に肉棒が突っ込まれ、ルースとオネットが導いた前後の秘孔にも、それが当然というように何本もの剛直が出入りする。たちまち被虐の悦びで埋め尽くされていく頭の中に、みんなの嘲笑が響く。
「いけないんだぁ。神様たちに逆らっちゃ」
「まったく許し難いですね。見せしめに一度完全に発狂させてから戻しましょう」
「まあ、シャーリー様。実際にそれをやるのは誰だと思っていますの?
 まあ、精液便所の本分を忘れた牝にはちょうどいい処分だと思いますが」
「くぅぅーん!!! わんわん♪」
 いつて仲間だった者たちの狂った言葉が黄色髪の少女の精神を抉る。身体中が性感帯と化して蹂躙されていく少女の耳に、最初に自分を犯していたならず者の台詞が響いた。
「お前は念入りに『修道院』全員で犯し抜いてやるぞ。期限が過ぎるまでそれに耐えられたら解放してやろう」
「期限……解放……?」
 霞掛かった頭がその単語だけ捉えた。
「ああそうだ。ちなみに期限は『お前が壊れるまで』だ」
 ポニーテールの少女修道士を突き上げながら高笑いをする。
「い、やぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーー!!!!!!」
 その魂を削るような悲痛な断末魔も、埋め尽くされたならず者たちと慰み者たちの嬌声にかき消されていく……。
 
 この一連の出来事が、その後の『バリアンツ』の成立にどれほど関係したのか、あるいはまったく無関係だったのか、それはわからない。
 ただ一つ確かことは、クルルミクにやってきたいち冒険者に過ぎないシャーリー・ヘッドと、彼女を性奴隷にして迷宮から脱出したならず者たちの残党により、数百にわたる少女たちが、引き返せない牝奴隷に堕とされるという甚大な被害が出たということだけだ……。