ドラゴンルーラの迷宮、いや今はワイズマンの迷宮・・・そこに挑む何人もの女冒険者、ヴァルキリー達・・・そこにはいくつものドラマがある。
これから語るのは、ヴァルキリー達の知られざる物語。
とは言うが。冒険中のささやかな出来事・・・と言った方がいいかもしれない。
それはワイズマンの迷宮の攻略、という意味で言えば指して大きな出来事ではないからだ。
こんな事もあった・・・というだけの話である。

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ファラPT或いは信号機PTの場合

リコ:ARROWよりARMOR1!お宝を発見しました!神官戦士の増加装甲みたいでーす、サイズとかからARMOR1がよいかとリコは思いますけど!
ファラ:その妙なカバーネームをやめろリコ!バカになるぞ・・・そもそも4人しかいないのだからな。

【押 収 発 動】

アルム:ARMOR2了解ですわ!ではその装備は私が是非是非!
アーネット:ARMOR3了解、しかし我が部隊には神官戦士が二人いる・・・どちらかにしか回せないということだな?
リコ:ARROWより各ARMORに告ぐ!リコとしては、アルムさんよりファラさんの方が似合うかなー?と思うよ?だってこのパーツ白いし?
ファラ:リコは見る目があるな、アルムのような邪悪な黒い鎧よりも私の神聖な白い鎧の方が映えるというものだ。
アルム:なんですってっ!色合いは関係ありませんわっ!私の装備が充実すれば攻撃力も防御力も倍率ドン!そう思いません?ARMOR3?
アーネット:どちらでも変わらないと思うが?だが、このままでは埒が明かん、これで決着をつけるのだな。

【今にも殴り合いを始めそうな、ファラとアルムにダイスと呼ばれる賭け事等に使われる道具を渡して】

リコ:いつもの奴だねっ!この前はアルムさんの惨敗だったけど・・・今回はどーかな?
アルム:望む所ですわっ!母上、力をお貸しくださいっ!ハイドロー!ブレイザー!
ファラ:よいだろう!今回も私の勝ちだアルム!シャーイニングスロー!

【二人揃って全く同じフォームで大仰に足を上げて、迷宮の壁に向かって野球の投手の如くダイスを叩きつけるっ!ばちこーん!と壁にダイスが突き刺さり】

アーネット:アルム殿が・・・3だな
リコ:ファラさんが4だね

【壁に突き刺さったダイスを覗き込んで確認する二人】
【押収失敗!アルムの発言力は-5された!】

アルム:クキィィィィ!また・・・負けましたわ・・・_| ̄|○
ファラ:思い知ったかっ!正義は勝つのだっ!

【ばたりと倒れ悔しさを噛み締めるアルムと、勝ち誇りガッツポーズを取るファラ】

アーネット:ふむ、勝負は時に運という事だな恨むなよアルム殿、そしておめでとうファラ殿流石はリーダーだな。
リコ:まぁまぁ〜抱き抱きしていいから元気だしなよーアルムさん〜
アルム:うう・・・そう言ってくれるのはリコさんだけですわっ!(だきだき)
ファラ:アルムはやはりロリコンと・・・
アーネット:お遊びはここまでだっ!ならず者が来たぞっ!ARMOR1から3はTRIANGLEATTACKの用意っ!ARROWは援護だっ!急げ
3人:SIR!YES!SIR!
アーネット:シールドチャージ!飛べっ!

【先頭の突っ込んで来た、ならず者を掬い上げるように盾で上方に飛ばして】

ファラ:地獄の底まで落ちていけ!ヘブンズフォール!

【既に飛び上がり、それを待ち構えて居たかのように真下に叩き落して、非常にいい音がした、折れた・・・かな?】

アルム:いい位置ですわっ!行きますわよっ!地獄の〜〜!断頭台っ!

【凄い勢いで堕ちて来たならず者を、ハルバードの穂先にひっかけて、ぐるんっと一回転させると横の壁面にぱちこーんっ!と叩きつけて】

リコ:はいはーい!最後のおまけだよー!

【トドメとばかりに壁に叩きつけられた、ならず者に向かって投げナイフを2本放ち、百舌のはえにえのように固定して】

アーネット:綺麗に決まったな・・・次に死にたい奴はかかって来いっ!
ファラ:来い! アルム:来るがいいですわ! リコ:だよっ!

【ならず者達は犠牲者のあまりの悲惨さに逃亡したっ!信号機PTのカルマが上昇した!】

アルム:さてっと、いつもの奴行きますわ!

【はえにえ状態のならず者の横に邪神推参!と壁を削って記して】

アーネット:ふむ、数少ない対抗手段だからな。

【その下に次にこうなるのは貴様らだ、待っていろ貴様ら残らず殺してやると記して】

ファラ:あの悪趣味なポスターの対抗手段というわけだな。

【その下にGO TO HELL、地獄行きと記して】

リコ:んー!私の書くとこないよー!

【文句を言いつつ、信号機+1は永遠に不滅ですと記して】

アルム:いい出来ですわねっ!これでギルドの士気も落ちるでしょうっ!
アーネット:うむ、たまにはこちらも仕返しをしてやらんとな、他の冒険者の士気向上にもなるだろう。
ファラ:少々やりすぎな気もするが・・・まぁそれだけの被害は蒙っているからな。
リコ:リコはおもしろければおっけだよー!さーてっと先いこー!もーすぐ6Fだよー!
3人:OK!

【しかし6FはこのPTには、鬼門であるということを、すっぱりと失念しているお気楽信号機+1で・・・あった】

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ラファPT或いは配管工ラファとプリンセスワドリーネの場合

【監禁玄室にて、ワドリーネ、PTメンバーに救出される、回数にして三回目である】

レン:なぁワドリーネ・・・わざとやってねえか?
ワドリーネ:なんのことでしょう?わたくしは抵抗できなくて仕方なく・・・
エルフィラ:とてもそのようには、見えないのですけど・・・?
ワドリーネ:見えないと言われても、事実なのだから仕様がないと思うのですが?
ラファ:あのお約束の台詞、そして微妙に棒読みな言い方!絶対わざとよねっ!?ワドリーネ姫っ!?
ワドリーネ:・・・・・・・・・・・・・そ・・・そんなことは・・・・ないですよ?
3人:嘘だっ!
ワドリーネ:ひぃっ・・・なによなによっ!じゃあなんで私が一番前なのよっ!私は弱いのよ・・・お姫様みたいに弱いんだからもうちょっと労わってくれても・・・

【よろよろっと玄室の壁まで下がると、よよよ〜と倒れてさめざめと泣く(フリをする)】

レン:バカかお前バッカじゃねーのかっ!?もしくはアホかっ!最前列で盾になるべき神官戦士が姫ってアフォだろっ!
ラファ:そりゃー!ワドリーネは萌えキャラだしぃ?浚われるのは似合うかなぁ?とは思うけど限度ってもんがあるでしょっ!
エルフィラ:私も流石に・・・我慢の限界ですっ!姫!?なんですかそれっ!?このままじゃ、全然先に進めないですっ!
ワドリーネ:あ・・・うぅ・・・そんな事言われても・・・ならず者達に嬲られた記憶が蘇ってついつい体から力が・・・

【つつっと涙が頬を伝って落ちて、それを必死で拭う(フリをする)】

ラファ:ああー!ごめん!ごめんねワドリーネ、そうだよね・・・わざとなわけないわよねっ!大丈夫っ!何回でも私たちが助けてあげるからっ!

【ワドリーネに走り寄ると、涙を指で拭ってあげて】

レン:ちっ・・・しょーがねぇな・・・ラファはワドリーネにあめぇーんだよ・・・

【ぷいっと顔を背けつつ、呆れ顔で】

エルフィラ:何か・・・騙されているような・・・気がするんですが・・・

【うーんと頬に手を当てて考え込んで】

ワドリーネ:うう・・・ラファさん有難う・・・貴方がリーダーで良かった・・・もう捕まらないように注意します!
レン:気をつけてくれんならいーんだけどな・・・好きで捕まってるわけじゃーってのは本当みてーだしな。
エルフィラ:私も鬼じゃありません、先に進めるのならば文句は言いませんです。
ラファ:うんっ!ワドリーネも反省してるしぃ・・・この件はこれで終わりっ!んじゃ冒険続行!といきましょうか!
3人:OK!

【数時間後・・・】

ワドリーネ:ギルドのならず者ですっ!皆さん注意してっ!

【構えると3人の盾になるように止まって】

ラファ:了解!行くわよー!正義の裁きをうけなさい!

【剣を抜くと紫電一閃!とばかりに敵に特攻して】

レン:やれやれだぜ・・・一体どっから沸いてくんだ?細胞分裂とかしてんじゃねーか?

【腕に力を込めるとじゃきん!と爪を出してならず者の間を駆け抜けると、一瞬後ならず者の首筋から血が噴出し】

エルフィラ:援護しまーすっ!百花繚乱!咲き誇れ紅蓮の花っ!

【杖を構えると、先から小さな火球を飛ばして、ならず者達の足元へ着弾すると、言葉通り花のような紅蓮の炎を吹き出して】

ラファ:いい感じねっ!ワドリーネ大丈夫?

【自分に襲い掛かってきたならず者をあらかた片付けて、ワドリーネの方を向いて】

ワドリーネ:あーーれーーー、お助け??(棒読み)
レン:舌の根も乾かないうちにっ!絶対確信犯だぜっ!あれはっ!
エルフィラ:ですねっ!ほっといて先に行きましょう!
ラファ:くっそー!ワドリーネ!絶対助けてあげるからねっ!うちのPTに必須な萌えキャラなんだから!
二人:いい加減にせんかいっ!
ワドリーネ:(にやり・・・)

【ならず者にわっしょいされつつ、僅かに笑った気がした、確信犯?】

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リエッタPT或いはタンとちょっと真面目な仲間達PTの場合

キルケー:ねぇタン?トラップって普通見えないじゃない?どーして見つけられるの?
リエッタ:私も少し気になりますね、私にはさっぱりわからないのに、タンは簡単に見つけますし?
黒耀:拙者も気になるな、草の者としてはこの手の罠には敏感だが、それでもわからないこともある、しかしタン殿は見つけられる。
タン:んーと見つけてるのはタンじゃなくて、タンの中の賢者なんだけど・・・タンの中の賢者曰く・・・その場所に溶け込んでる違和感っていうのを、見つかれればそれが罠ってことみたい、罠って言うのはそこにないように見せかけるけど・・・あるものだから、どんなに上手く隠しても、違和感っていうのが残っちゃう・・・ってことみたい、タンが見つけてるわけじゃあないから上手く説明できないけど・・・
キルケー:へーってことは注意深く見れば、私でも見つかるんだ・・・じゃあこれからはその点に注意して、目を皿にしながら進めばタンのお世話に、ならないで済むってことになるのかな?
リエッタ:キルケー?注意深いのはいいのだけど、それで他のところに注意がいかなければ前衛失格だと思いますよ?
黒耀:その通りだ、注意するに越した事はない・・・しかし、キルケー殿とリエッタ殿は前衛だ、いざという時に戦闘態勢に以降できなければ仕事が出来ない。
タン:そういうのを本末転倒って言うんだって、タンの中の賢者も言ってる。
キルケー:むむむ・・・それじゃあ、罠の探索は黒耀とタンに、任せるのが一番ってことなのかな・・・?折角タンの助けになると思ったのに・・・
リエッタ:ふむ、キルケーはタンの事が本当に好きなのだな、しかし我々前衛は盾になるのが仕事だ、黒耀も前衛だがどちらかと言えば攪乱が仕事だからな
黒耀:拙者とタン殿に任せてくれれば良い、タン殿の事が心配なのはわかるが、適材適所というものがある。
タン:キルケー・・・ありがと、タンの事心配してくれたんでしょ?でもタンは大丈夫だよ?

【二人と、当の本人であるタンに、ほぼ同時に返されて】

キルケー:そんなんじゃないよっ!私にもできる事があればやろうって思っただけ!私ってあんまし役にたってないし・・・
黒耀:そんなことは!んっーーーん!
リエッタ:黒耀・・・ここは・・・

【黒耀が途中まで言った所で、リエッタが口を塞いでずるずるっと引き戻して】

タン:そんなことないよ、キルケーは頑張ってる・・・このPTにとってかけがいのない仲間だって・・・タンの中の賢者も言ってる・・・
キルケー:だってっ!いつもいつも足出纏いだしっ!すぐ行動不能になっちゃうしっ!
タン:そんなことないよ?タンもリエッタも黒耀もキルケーの事は大事な仲間って思ってる・・・タンの中の賢者もタンもそう思ってるよ?

【そっと背伸びすると、キルケーの肩に手を置いて諭すように言って】

黒耀:その通りだ、拙者はキルケー殿は、大事な仲間だと思っている・・・もしも我々がタン殿を守れない場合は頼んだぞ?
リエッタ:ええ、私からも頼んでおきますキルケー。
キルケー:う・・・うんっ!わかった私がタンを守るよっ!どっちが守られてるんだか・・・わかんなくなっちゃうかもしれないけど・・・

【笑みを浮かべて、最後は少し冗談っぽく】

タン:うん、よろしくねキルケー、でも・・・守れない場合なんていうのがないほうがタンは嬉しいかな?4人揃ってこそのPTでしょ?
黒耀:む・・・拙者はいざという時の事を考え・・・んっー〜!んん!
リエッタ:そうですね、この前みたいなのは嫌ですし、そうならないようにするのが一番です。

【再び黒耀の口を塞ぐリエッタ、流石はリーダーの貫禄と言ったところか】

キルケー:うんっ!とと・・・先、急がないといけないのに長話しちゃったね・・・えっとそもそも何でこんな話になったんだっけ?
タン:タンの中の賢者が、どうしてトラップを見つけられるのかっていう話だった、ってタンの中の賢者が言ってる。
リエッタ:知っておくに越した事はない大事な話でした、手詰まり状態ではありますし。少しくらいゆっくりと行軍するのもいいでしょう。
黒耀:ふむ今日ばかりは、先ほどのキルケー殿の言葉通り、目を皿にして罠ではなく宝を探して歩くのもいいかもしれぬな。
キルケー:OK!でも私とリエッタはちゃんと敵の警戒をしつつ行くね!
3人:了解!

【楽しげに迷宮内を進む一行、だがしかし・・・ワイズマンの迷宮はソレすらも・・・】

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少ないが今回は三つの小さな物語で我慢して貰いたい、本当にささやかな出来事であるが、
それは酸鼻と凄惨を極める、この探索行の一瞬の清涼剤なのだから。
そう、これは吟遊詩人の歌にもならぬ小さな出来事、しかしこれら三つのPTに何があろうとそこにあった小さな物語の中に、
絆があったというのは変わらないのだから・・・

FIN

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はいSIRIUSです、またまた、しょーもないものを書いてしまいました。
今回はネタがいくつかあったので連作の寸劇にしてみました、一個一個のネタはあるんですが短くなっちゃうので纏めてみたのですが、如何でしょう?
俺の独断と偏見でキャラ付けを行っております、出演なさってる娘さん達の親御さん。
こんなんじゃねぇ!てのが有ればdragonpalace@hotmail.co.jpまで
ダメだしお願いします。
DPC殿、クレームがあれば速攻で取り下げてくださいませ。