【迷子の迷子の子猫ちゃん】  by MURASAMA BLADE!


 *おおっと テレポーター!*


 ドサッ!

 「きゃっ!…いたたたた…」
 一瞬、身体が宙に浮く。
 下着と丈の短い腰布だけで隠したお尻を洞窟の床に強かに打ちつけ、メイは悲鳴を上げた。
 「…ここは、どこ…?」
 お尻をさすりながら立ち上がると、メイは周囲を見回した。
 いつの間にか消えてしまっていた魔法の光源を再度つけると、光に照らされ周囲の様子が明らかになる。そこにあるのは、先ほどまで見ていた配管の走る壁ではなく、水の香りのする空気だった。一緒にいたはずの仲間は見当たらない。
 メイがいたのは、三方向に通路が伸びる、小さな部屋だった。壁は湿り気を養分とした苔で覆われており、地面も微妙に濡れている。
 「(空気が湿っている。それにこの香り…話に聞いた5階の地底湖のようね)」
 周囲の状況から、メイは素早く現状を把握した。
 パーティの仲間とともに3階を探索していたメイは、テレポーターによって仲間と分断され、5階まで飛ばされたのだ。
 テレポーターの罠は、冒険者が最も恐れる罠のひとつだ。今回のようにパーティが分断されたり、運の悪いときには壁の中に転送され全員が即死することすらある。
 「…生きているだけ、マシなのかしら」
 メイは肩をすくめ独りごちた。仲間の姿が見えないのはどこか別の階に飛ばされたからか、あるいは壁の中か。いずれにしても、自分が生きているだけ儲けものであった。
 そのとき、

 ニャー…。

 動物の鳴き声が聞こえた。
 「…ねこ?」
 メイは怪訝な顔をする。こんな洞窟の奥に、普通の猫がいるはずもない。ならず者が飼っているというのも、ありえない話ではないが少々考え難い。
 となれば…。
 「(まさか、モンスター…?)」

 ニャー…ニャー…。

 鳴き声は徐々に近づいてくる上、三方の通路全てから聞こえてきていた。
 「(包囲されてる…!)」
 メイは身を固くする。包囲されたこの状況では、逃げることも容易ではないだろう。まして賢者一人では、深い階層のモンスター相手に立ち向かうことすらおぼつかない。そしてモンスターに倒されてしまえば、抵抗することも叶わずならず者に陵辱されるのみである。
 「(…ここまで、かしら)」
 自分に終焉がやってきたことを感じ、メイの脳裏に様々なことが蘇る。
 パーティを組んだ仲間の事、クルルミク王国にやってきた時の事、生き抜く為に色々やってきた時の事。
 「(…っ!)」
 そして、幼い頃に輪姦された時の事。
 心の奥底に封じ込めたはずのトラウマが蘇り、メイの心は怯えと恐れに包まれた。
 「(あんなのは、嫌っ…!)」
 自分でも知らないうちに肩を抱き、ガクガクと身体を震わせる。
 不安な気持ちに押しつぶされそうになりながら、必死に目を背けまいとするメイ。

 そして、その鳴き声の主が、メイの光源の範囲に入った。


 「にゃー、にゃー」


 弱々しい鳴き声。
 「……かわいい」
 その声の主の姿を見て、メイは身体の震えも忘れ、ぽつりとつぶやいた。

 鳴き声の主は、やはり猫だった。ピンク色の毛皮を持つ、まだ手足の短い、母猫の乳が必要なほどの子猫が3匹。
 しかし、メイの腰から足先までほどもあるその子猫は、二足歩行でぴょこぴょこと走り、時には飛び跳ねながらやってきたのだ。
 猫のモンスター、ミューキーズ。
 子猫といえどれっきとしたモンスターであり、二足歩行する大きな子猫という姿は、微妙に怖いものがある。それを見て、まず最初に「かわいい」と感じたメイは、微妙に感性がズレているのかも知れない。


 ――ここで出会ったのがメイであることに、子猫は感謝すべきだろう。まかり間違ってフリーデリケなどと出会った日には、即座にお持ち帰りされかねない。
 そう、感謝すべきである。
 ――もうひとつの意味でも。


 ゴロゴロゴロ…。

 「にゃー。にゃー」
 子猫たちは鳴きながらメイに近寄ると、喉を鳴らしてすりよってくる。
 「きゃ、ちょ…うふふ…♪」
 大きな子猫に3匹もすりよられ、メイはたちまち毛皮に囲まれる。子猫のまだ短い体毛にくすぐられて慌てたような声を上げてしまうが、メイはむしろ楽しげだった。

 ポフポフ、ポフポフ…。

 「にゃーん」
 「うふふ…ほら、おいでなさい」
 柔らかい肉球がメイの身体をぽてぽてと叩く。メイの顔ほどもあるその大きさに少々戸惑いはしたものの、子猫のしぐさの愛らしさにメイは目を細め、嬉しそうに微笑んだ。腕を広げて手招きし、子猫をかき抱こうとする。
 「にゃー」

 ムニュッ。

 「ひゃっ?!…あ、こらっ…;」
 子猫の一匹がメイの腕の中に飛び込み、その肉球に負けず劣らず柔らかそうな胸にしがみついた。ブラジャー以外に隠すものはないメイの胸が、子猫の重量に負けてむにゅりと押しつぶされる。
 「にゃーん…」
 子猫は物欲しそうな鳴き声をあげると、そのままメイの胸をてふてふと叩く。

 ポロンッ…。

 「きゃあっ?!」
 子猫の16連打ねこぱんちがブラジャーを徐々にずり下げ、メイのバストがぽろりとまろび出た。張りのある瑞々しい乳房が露出し、プリンのようにプルプルと揺れる。
 「こら、やめっ…!」
 メイは慌てたように子猫を引き剥がそうとするが、意外に重い子猫はしがみついたまま離れようとしない。子猫の肉球が、しっかりとメイの胸をつかんでいるのだ。
 「にゃー、にゃー」
 「あ、ちょ、やめっ…きゃっ?!」

 ドサッ!

 子猫はじたばたと暴れ、メイに体重を預ける。そのまま子猫に押し倒され、メイは壁にもたれかかった。

 チュッ…。

 「は、離れなさっ…ひぁんっ!?」
 突然乳首に甘い刺激を感じ、メイは背中をのけぞらせて悶える。
 子猫がメイの乳首に吸い付いたのだ。

 チュッ、ンチュッ…。

 「だ、ダメっ…出ない、ってば…あぁっ?!」
 お腹が減っているのか、子猫は一心不乱にメイの乳首を吸い続ける。しかし、まだ子供を産んだことのないメイの胸からは、当然母乳が出るはずもない。

 チュゥッ、ヂュッ…チュチュウッ…。

 「こ、こらっ…あぁんっ…!?」
 さらに別の子猫もやってきてメイの胸にしがみつき、2匹で左右の乳首を吸い始める。胸の先がジンジンと痺れ、切なくなってくる。
 このままではいけないと思いつつも、メイの力では子猫を押しのけることも引きはがすこともできない。
 どうすることもできないまま乳首を吸われ、メイは顔を真っ赤に火照らせその刺激に酔いしれた。

 ペロッ…。

 「ひゃあんっ?!」
 さらに事態は進行する。
 あぶれた3匹目の子猫が、メイの腰布の中にもぐりこみ、下着の上からクレヴァスを舐め始めたのだ。
 「そ、そんなところっ…ひんっ、んくぅっ!」
 両方の乳首を丹念に吸い上げられ、メイはすっかり感じてしまっていた。子猫の口の中では、真っ赤になった乳首が痛いほどに尖り、子猫のざらざらした舌で舐められるたびに強い刺激を与えてくる。
 そこにさらなる刺激を加えられ、メイは高みへ押し上げられようとしていた。ショーツのクロッチには、すでに粘性の染みが広がっていて、子猫がそこを舐めると染みはますます広がり、ショーツがドロドロになっていく。

 ペロ、ペロッ…。チュッ、ヂュウゥッ…。

 「ぁっ、だ、ダメっ…きちゃう、きちゃうっ…」
 3匹の子猫の愛撫で、メイは徐々に頂上へ追い詰められていく。息は荒くなり、肌は熱を帯びていく。メイの一呼吸ごとに、柔らかな乳房がゆさゆさと揺れる。
 乳首と股間を嬲られたメイのクリトリスはすっかり固くなり、ショーツの一点を押し上げる程に尖っていた。
 「にゃぁ…?」
 クレヴァスを舐めていた子猫が、メイのショーツの一点が盛り上がっていることに気づき、

 ペチッ。

 敏感なクリトリスを肉球で叩いた。
 「ひぐっ?!…にゃっ、にゃあああああああっ…!!」
 さんざん感じさせられていたメイは、その刺激に耐えることはできなかった。猫のような悲鳴を上げながら、絶頂の快感に飲み込まれていく。

 プシュッ、プシャアアアアアッ…。

 ぴくぴくとクレヴァスが痙攣し、潮を吹く。その痙攣にあわせて乳房が揺れ、乳首を吸っていた子猫たちもぴこぴこと揺れた。
 潮はショーツをしとどに濡らしていく。もはやクロッチどころか股下全体が濡れそぼってしまっており、クレヴァスを舐めていた子猫もメイの吹いた潮まみれになった。
 「…にゃあ」
 びしょ濡れになった子猫は、一声鳴くとぶるぶると毛皮を震わせて身体にかかった潮をはね飛ばした。


 「はぁ…はぁ…」
 絶頂の解放感から戻ってきたメイは、肩で息をしながら起き上がった。
 子猫たちはといえば、乳を飲むことはできなかったものの「吸う・舐める」という行為で満足したのか、仲良く丸まって寝ている。
 「……やっぱり、かわいい」
 その様子を見てメイは愛らしい表情でつぶやくと、愛液でぐっしょりと濡れてしまったショーツを脱いだ。
 「んっ…」

 ツツーッ…。

 ずぶ濡れになったショーツは重く、じっとりと股間に張り付いている。その不快感に耐えながらショーツを降ろすと、クレヴァスとの間に粘つく銀色の糸が引いた。
 「…………」
 それを見たメイは頬を赤らめながら股間を拭い、新しいショーツを履く。

 スッ…。

 「ぁっ…」
 ずり下げられたブラジャーを元通りに直すと、尖りきった乳首がブラジャーにこすれた。その刺激に、つい甘いあえぎ声が漏れる。
 元通りブラジャーを直しても、乳首の疼きは止まらない。ブラジャーの上から乳首が尖っているのが丸見えで、メイは顔を赤くした。

 ジワ…。

 履き直したばかりの新しいショーツに染みができる。
 「っ…ダメダメ……よいしょ、っと…」
 再び沸き起こった衝動を振り払うかのように頭を振ると、メイはすやすやと眠っている子猫たちをバックパックに入れ、出口へ向け洞窟を歩み始めた。



 …その後、メイが町の宿で夜を迎えたときは、必ずその宿から猫の鳴き声と女の嬌声が聞こえてくるそうな。



 ――END.