リラ・ライラック編


 自身の内側に染みこんでくる、不定形なドロリとした欲望の塊。その白い濁りはあまりにも汚くも粘着質が高く、ゼリーのようにリラの膣壁へとこびりついていく。膣の中、男を楽しませる為の器官としてのヒダの内側に、その精液はベットリと凌辱の傷痕を深く刻み込んでいく。
 体温にやや近い熱を持っている液体が染み渡ってくるのは、もはや吐き気をもよおすほどの不快感と、屈辱感に満ちていた。ジンワリと股間が裂けた所の痛む箇所に、そのまま精液が上から刷り込まれていく。
「くぅっ……うっ、うううっ、あ……ぅぁ…………ッ、許さない……ッ、ぜったい……ぜったいに……ぃ……」
 つぶやくようにして口元からこぼれだすその言葉は、必死になって泣きじゃくっている子供の姿にもダブって見える。瞳からポロポロと涙をこぼしながら、同時に股間からは精液と愛液の入り混じった雫をこぼしている姿は、とても扇情的だった。
「んー、リラちゃん可愛いねー。オンナになってもまだ頑張ろうとしてるんだから、こりゃこっちも負けじと頑張らないとな。あぁ、イイ事思いついた」
 もうすでに、別の男は股間のモノを激しく勃起させながらリラへと身体を迫らせては、肉棒と膣口を密着させる。
「……ひっ」
 再び自分が犯されるという恐怖に自然とリラは身をすくませ、顔をそむけながら息を飲み込んでいく。本能的に痛みを避けようとしてしまう自然な仕草は、どれだけ強がっていてもリラが凌辱に対しての恐怖から逃れられないという事を示していた。
 ぐじゅり、鈍い水音と同時にリラの膣へと再び凶悪に血管を浮かび上がらせた肉棒が挿入され、閉じかけていた膣口をまた押し広げていく。ヒダのように縮こまっていた周囲の肉がその陰茎を受け入れては、徐々に形を変えていった。
「は……ッ、ふぐ……ぅ、あ……くぅ……ッ…………い、いや……ぁ……」
 迫ってくるどころか、内側にまた埋没する肉の感触にリラは再び顔を歪めるようにしながら身体を左右に動かす。だが今度の男はそこでリラの太ももを抱え込むようにすると、いきなり大きくその体勢を変える。
 さらに驚いたようにリラが一瞬だけきょとんとした表情をした瞬間、男とリラの上下が入れ替わるようにして、騎乗位へと一気に変化した。
「はぐうッ!?」
 体位が変わる時のショックと同時に、リラ自身の体重が結合部に自然とかかって奥へと結合部がずっぷりと入り込む。秘肉が再びのめり込みながらも、肉棒がさっき射精された精液を押し出しては、膣口からビジュルと汚らしい音を立てて強引に溢れる。
「よーし、いいカッコになった。龍騎士さまってんだから、騎乗位なんてのは慣れてるもんだろ?」
「あ……ッ、あなた……そ、んな理由……で……ッ、うぐ……っ、はっ、こ、こんな格好させてぇ……ッ、こんな、恥ずかしいです……の、にぃ……」
 それは何より今のリラにとって、とても堪える言葉であった。
 冒険者になったのも、龍騎士としての叙勲を受けたのも、それらはすべて他人のためであり、今こうしてリラを犯しているようなろくでなしのならずもの達から守るという意味でもあった。
 にも関わらず、今のリラは本来倒すべき相手に対して、逆に捕縛されては嬲られているという悲しい現実。その理想と現実の落差を指摘されるように、龍騎士という言葉を出された瞬間に身体を少し縮こまらせる。
 それはもともと小柄であるリラの身体を萎縮させ、同時に男のモノをくわえこんでいる膣に圧力をかける行為にも繋がっていた。
「はきゅぅ……ッ、くっ、くふ……ッ、ん……ぐっ」
 思わず口元から漏れてしまった言葉を必死につぐむようにしては、いっしょくたに襲いかかってくる窒息感に首をまた小さく左右に振る。
「そら、動けよ。早い所動かないと、いつまでたっても終わらないぜ?」
「……ぇ?」
 真下からリラの身体を貫いている男が、意地の悪い顔をしながらニヤリとそう極悪な表情で残酷な言葉を告げる。その死刑宣告にも似た言葉は、処女を喪失したばかりのリラには理解出来る範囲の物ではなかった。思わずそう自然と聞き返すように疑問符を口に出すと、男はそこで強引に手を振り上げてリラの尻へと振り下ろす。
パァンッ
「はうっ! なっ、なに……するんですか……ッ!」
 親にも叩かれた事の無い場所であり、屈辱を催す叩かれ方にリラは背中を大きく仰け反らせながら顔を真っ赤にする。と、そこで不意にリラの瞳からボロボロと大粒の涙が派手にこぼれだしていく。
 悔しさと羞恥で耐えられる限界値を超えた涙は、瞳のダムを決壊させて勢い良くその顔を濡らしていく。小さな子が叱られた時に、尻を叩かれるという事は知っていながらも、普段のリラは親孝行でなおかつ優等生でもあった。だからそういった行為に縁は無く、自分が尻を叩かれたという事実に思わず涙する。
 やや内股になるようにして、背中を少し丸め、そんなリラの動きに連動するようにして膣口はクチュンッと音を立ててさらに男のモノを締め付ける。
「だからよぉ、腰を上下して俺のモノをてめーの小さいマンコでしごけって言ってンだよぉ。別に動かなくてもいいが、ずっと繋がったままでマンコに突っ込まれっぱなしになるぜ?」
「そ、そんな……のぉ……ッ、って……いやっ、いやぁ……」
 直接的な指示を説明され、リラはそこで思わず顔面蒼白になる。
 この騎乗位の状態から、リラ自身が腰を動かしていかないと少なくとも一つの終わりを迎える事が出来ないと、そう宣告される。そして当然のように、下から貫いている男は微動だにせずただリラの膣中で包み込まれるように締め付けてくるキツい感触を楽しんでいる。
「ま、動くのがイヤだって事は……このままずっと、マンコに突っ込まれたままでいたいって事か。いやー、リラちゃんは淫乱パン屋って訳だったのか」
 悪魔のような言葉がリラの心をしばりつけ、頭の内側では一刻も早くこの状況から逃れたいという気持ちが沸く。ただそれは同時に、男達の前で自分が腰を振って凌辱に甘んじなければならないという意味もあった。
「う……っ、動きます……ッ。動けば……いいんですよね…………っ、うくっ、ん……んん……ぅ、くぅ……っ、はっ、はぁ……ぅぁ……」
 奥までしっかりと入り込んでいた男の肉棒を少しでも引き抜こうと、リラはその足の位置をずらして腰を動かしやすい体勢に持っていく。内側にのめり込むように入り込んでいた入り口付近の秘肉が、男のカリ首にひっかけられるようにして外側へとまた広がるようにまくられてくる。
 凌辱されているのに自分から動かなければならない苦痛と苦悶は、無理矢理犯されている時よりも大きく、さらにリラを惨めな気持ちにさせてくる。
「はぁぁっ、んっ、んぐ……ッ、んん……ふっ、ふぅ……ッ、はっ……あ……こんな……の、はずか……しい……ッ……のに……」
 だが、いくら恥ずかしいとはいえ。ずっとこんな野蛮な連中に犯され続けているよりかは終わりを迎えた方がいい。そんな惨めな二択の中で選び取った苦渋の選択は、ただいたずらにイヤらしさに満ちていた。
「その割には、テメーの股間はさっきからギチギチとこっちのチンコくわえ込んで締め付けてるぜ。ってか精液ポタポタこぼしながらくわえこんでたって、説得力皆無だってーの理解してるか?」
 下からリラの股間を食い入るように凝視している男は、言葉でそう凶悪な愛撫を加えていく。言葉を耳から放り込まれたリラは反応しては、ググッと身体をよじる。
「そんっ、な……ッ、ちが……そんなのちがいます……ッ、はっ、はぐっ……」
 ただそれでも、リラは男の言葉を否定しながらも腰の動きを止める事は出来ない。どれだけその姿が滑稽なのか自覚は無いまま、男の願望を形にしていく。
 まるで娼婦めいた腰つきを強制されながらも身体を縦に揺すり、くちびるの端を必死に噛みしめながらもこぼれそうになるよだれをこらえる。
「まったく、素直じゃねーなぁ。腰振って気持ちいいんだろ、マンコの中にあるくすぐったい場所をこすりあげられて喜んでるんじゃねーのかよ」
 詰問するような厳しい男の態度を否定する為、今度はさっきよりもより大きく首を左右に振り乱す。長い髪は勢いに流され左右の動きに少し遅れてフワリと広がり、そうした動きはリラの結合部をさらに深くえぐっていく結果を導き出してくる。
「はっ、はきゅ……ッ」
 こらえきる事の出来ない衝動めいた言葉が漏れる中、それでもリラは必死に少しでも早くこの責め苦を終わらせる為の上下運動をさらにくりかえしていく。
「しかしイマイチ足りないんだよな。こう……ムチが足りないって感じか。ってかもっと早く腰を振れってんだ……よっ!」
パアンッ!!
「あひぎぃっ!?」
 乗馬でムチを入れる感覚のようにして男が再びリラの尻を叩くと、リラはそこで口元を大きくわななかせながらさらに涙をこぼしていく。
「そらっ、動け動けぇっ!」
パァンッ、パパンッ!!
 派手に鳴り響くスパンキングの音は妙にリズミカルで、その痛みから逃れようとリラは自然と腰を逃がすように動かす。ただその可動範囲の中で逃げる事の出来るようなレベルでもなく、リラの白い肌に赤い跡がつけられていく。
「はぐっ、あっ、ぎっ、あぎっ、いやっ、やぁっ……たたか……たたかないでぇ……ッ、いやっ、やめて……ッ、やめてくださ……ぃッ!」
 半泣きになりながらリラは必死に歯をさらに強くギュッと噛みしめるようにして、腰を振る速度を上げていく。くちゅくちゅと小さかった音は、グチャグチャと派手さを増しては精液を飛び散らせていく。
「そーぅだ、やればできんじゃねーかよ。最初からそうやって思い切って腰振ってりゃ良かったのに……よっ!」
 気分を良くした男はリラの動きに合わせるように、自分でも自然と下から腰を動かし始めていく。上下の動きにできる幅は大きくなり、より奥へ、より激しさを強く伴ってはリラの膣壁が削られる。
「はっ、はぐっ……はぁ……ぅっ、ぁっ、あああぅっ、こんな……こんなのぉ……ッ、イヤなのにっ……いやなのにぃぃ……だめっ、壊れる……おかしく……なるぅ……」
 自分の意思によってさらに動きを強制されていく中で、リラの性感は急速に変質を遂げていく。ヒダの内側に染み入るように押しつけられる肉棒は、前の男の精液をさらにかき出して追い出すように動き、そこに新しく自分の精液でもって上書きしようと蠢きを始めていく。
「よっし、リラちゃんのマンコの中に出してやるからなっ。たっぷり、マジ孕みするように出してやるぜ」
「い……ッ、いやっ。そんなの、そんなのダメですっ、出さないでっ、出したら……出したら許さない……から、ぜったいのぜったいに、ゆるさな……ッ」
 びゅぐるっ
「あぁーーーーッ!」
 リラの言葉を遮って放たれる男の精液は、そうするのが当然とばかりにまたさらに膣の中を縦横無尽に駆け巡っていく。そうやって再び自分の膣が精液に蹂躙されていく感覚にやや下腹部が膨らむような違和感を覚えながらも、リラは男の身体にまたがったままで脱力するように身体を沈み込ませる。
「ふぅ……っ、どうだ、俺様の射精は。さっきのへにょちん野郎よりも凄かったろ?」
「うっ……うぐっ、うぐぅ……ッ……ひぐっ…………さな……ぃ……ぜった……に……しませ……からぁ……っ」
 腰が落ちた状態でリラの膣は男のモノをしっかりとくわえこみながら、その入り口の肉をヒクつかせて新しく放たれた精液をこぼしはじめる。
 段々とそのエグさを増していく凌辱を前にしながらもまだ、リラは心を折らず涙目で自身の下にいる男をにらみつける。
 リラの網膜にまた新しい男の記録を刻み込まれながらも、後ろに控えていた男達がリラの身体を抱え込むようにして持ち上げる。
「……ぅぁ……ッ?」
 誰かのモノが挿入された状態のままでは、当然ながら別の男が挿入出来るはずが無いように。

 ただ次の凌辱の為に、リラは惨めな騎乗位から開放されたに過ぎなかった。

<多分、続く>