『クルルミクを守れ!』その3 byMORIGUMA ドワーフの酒蔵亭亭主ぺぺは、 若いときは名の知れた豪傑冒険者で、大抵のことには動じないが、 今日ばかりは、天を仰ぎたくなった。 多くの明かりが、ついているにもかかわらず、 そのほとんど消えたかのように暗く、 怪しい気配が、酒場中に飛び回り、這い回っている。 冒険者の時に何度もお目にかかった、魑魅魍魎たちである。 おかげで、普通の客たちは、 店に入った瞬間に、寒気、悪寒、恐怖に捕らわれ、 中には、その場で失神する者もいた。 さすがに冒険者たちは、 そんなことぐらいではどうという事もないが、 ほとんど怖い物見たさの連中が多い。 その元凶たるテーブルは、さらに酷かった。 有名すぎるほど有名な天災パーティ、 クロジンデ、ミラルド、シャーロウ、ミューイ。 クルルミク竜騎士の中でも、恐怖の二つ名をもつ、 『白竜将』ディアーナ、『銀竜』クレール、 それに騎竜を失ったばかりのダイアナ。 そして最狂ペアとして悪名轟かせている、 ハデスとアルム。 隣のテーブルには、心配そうにアチャチャとカルラが座っていた。 ちなみにいさなは、あれで意外に気が小さく、 魍魎の冷気に当てられ、すでに宿でうなされている。 どんな豪胆な傭兵でも、この中に座らされるぐらいなら、 先陣で突撃した方が、はるかに楽だろう。 ちなみに、店に普段たむろしているはずの連中は、 全員耐え切れずに逃げ出している。 今日は一日近づくまい。 ゴッゴッゴッゴッ 60度を超える凶悪な火酒『デモン・クラッシュ』を一気にあけるハデス。 「ぷはあっ、いくら最高級の酒を出されたって、ごまかされねえぞっ」 キュウーッ ディアーナも同じ酒を一気にあけた。 「全部飲んでから言ったって、説得力無いわよ。」 二人とも、手酌でドバドバとグラスに注ぐ。 なにしろ、一杯120クルル(一万二千円ぐらい)ほどもする、 最高級の酒だ。 「豪快よね。」 シャーロウがなんともいえぬ顔をする。 飲んでみたい気もするが、 間違いなく一杯目でひっくり返ってしまうだろう。 くうっと、クロジンデが同じ酒を煽った。 とても飲まなければ、気持ちが萎える。 万単位の軍隊を指揮するより、はるかに責任重大だ。 「とにかくだ、私たちとしては、彼女の協力が必要だ。 冒険者たちに罠の知識が増えれば、助かる者がうんと増える。 もちろん、私たちのPTもだ。」 ハデスたちを激怒させたリィアーナを、 行きがかりとはいえ救って、改心させたのはクロジンデたち。 彼女が恩義に応えて、罠の知識を広く教えてくれることになった。 「そういうのが、私と何の関係があるのかしら?。」 アルムが指先で、顎をなでていた物が、 シャアーっと牙だらけの口を開く。 蛇の骸骨ともいえそうな悪霊だ。 「何の関係もないよ、無いから頼んでるのよ。」 ミラルドが、じろっと睨むと、 クロスの刻まれた視線に、悪霊は尻尾を巻いて退散した。 さすが『カラミティ』というべきか。 アルムのグラスにドバッと酒を注ぐ。 この場合、関係が無いはずは無いが、 そういう言葉の掛け合いで、解決する問題ではない。 「・・・・・」 邪教とはいえ、アルムも名だたる神官戦士。 『頼む』といわれて言葉に詰まる。 理詰めや損得で説得してきたら、目一杯反撃する所だが、 赤裸々に『頼む』と言われると弱い。 その点はハデスも同種同類、一番弱い。 アルムは、形の良い唇を少し突き出しながら、 ぐいぐいと、酒を空けた。 ぺぺは胃薬をさらに口に放り込む。 一触即発、爆発寸前の火薬樽に囲まれてる気分だ。 「しゃあねえな、リィアーナの両手両脚ぶちきって、 さらし者ぐらいでどうだ?。」 残酷に目を光らせ、舌なめずりしそうに言うハデス。 天井裏で、かすかにコトッと音がし、息を呑む気配が。 「勘弁してくれ・・・」 ハデス流の冗談とはいえ、クロジンデは頭を抱えたくなる。 本人がこの場にいた場合、本気でやりかねない。 だが、ディアーナは意外そうな目をした。 悪質下劣とはいえ、冗談が出るようなら見通しは明るい。 『どうだ?』という交渉口調は、少し折れてきた証拠だ。 「ま、なんにせよ本人がいねえとなあ。」 ハデスがアルムに目で合図、 アルムがわずかにうなずき、指先を天井へ突き出した。 ブアアアッ 無数の魍魎たちが、そこへ殺到する。 「ヒッ、ヒイイイイイイッ!」 ガタンッ、バリバリッ、 薄い天井板を踏み破り、 全身に、目に見えるほど凶悪な怨霊や魍魎に絡まれ、 リィアーナが落ちて来た。 「たっ、たっ、たすけてえええっ!」 怪しい燐光をはなつ、怨霊や魍魎が、 しなやかな身体にまとわりつき、締め付け、 リィアーナも身動きが取れない。 「みぃ〜つけた〜〜ぁぁぁ」 ドロドロドロドロドロ、と音がしそうな声で、 ハデスがにいいっと笑った。 ほどんど悪魔か大魔王。 「ねえねえ、いまやる?」 ワクワクした声で、アルムが目をキラキラさせている。 「おっ、おねがいっ、ゴメンナサイ、ごめんなさい、たすけてぇぇっっ!」 「おいっ、ハデスっ!」 全員が腰を立てそうになる、 ただ、クロジンデとディアーナがそれを制した。 おびえきって涙すら流す目に、長い爪がぱちんと鳴った。 ・・・・・『長い爪がぱちんと鳴った。』 『えっ?!』 リィアーナを縛り上げていた怨霊たちが、急にさっと外れた。 ふうと、汗と涙を拭こうとして、手が上がらない。 ゴトッ 手が地面に落ちた。 手足が、黒く染まり、まるで石か鉄のように重い。 「お前の手足は、数十キロの重量になってる。動けやしねえゼ。」 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ 地鳴りがしたかと思うと、 「きゃあああっ!」 「うわああっ!」 ドカドカと岩が突然地面を突き破り、 あるいは礎石がはずれ、壁の岩が転げ落ち、 無数のストーンゴーレムが、酒蔵亭一杯に現れた。 「やめろ、ハデス、アルム!」 ごっちゃごちゃの酒場で、身体が挟み込まれて、 竜騎士たちも、身動き取れない。 「いくぜええっ!」 「いきますわよおおおっ!」 巨大なストーンゴーレムが、リィアーナをかつぎ、 ハデスとアルムをのせて、ドスドス走り出した。 周りのおびただしいゴーレムも一斉に、 地響きを立てて、走り出す。 満月の月光の中、 もくもくと土煙を上げて、 石の巨人たちが走っていく。 「いやああああっ、たすけてええええっ!」 リィアーナの悲痛な叫び声が、夜の街に響いた。 疲れを知らぬゴーレムたちは、 そのまま竜神の迷宮へ乗り込んでいく。 無数のモンスターも、おびただしい罠も、 これだけの大群による蹂躙には、なすすべも無い。 毒や弓の罠は役立たず、 モンスターは踏み潰されて、すぐにバラバラになり、 落とし穴はゴーレムが塞いでしまう。 迷宮の奥まった一室、 大きな空洞に一行は止まった。 「ぐふふふ・・・」 「キャハハハハ」 ハデスとアルムの不気味な笑いが響いた。 「ひっ・・ひっ・・・」 怯えきって声もでないリィアーナ。 「さて、どうしてくれるか、 我が神にお伺いいたしましょう。」 ウキウキと、アルムが不気味に笑った。 「XXXXXXXXXXXXXXXXXX」 アルムが身体を痙攣させながら、不気味な声を上げる。 とても人間の言葉とは思えない、 サルと狼と人間が混ざり合ったように響く。 真っ黒な闇が、空間に歪み、固まり、揺れ動く。 「おお、喜ぶが良い、 そなたに我が神ヨグ=azato-su=クトウグァ様が、 大いなる祝福と栄冠を与えようとおっしゃられた。」 目が白々と発光し、無数の魍魎たちが荒れ狂う。 「汝、大いなる母となりて、栄光に乱れ狂うべし、聖淫!」 大きく逆十字を斬ると、闇から、無数の黒い電光が発し、 リィアーナめがけて降り注ぐ。 「ギィヤアアアアアアアアッ」 身体から、服がはじけとび、 電撃が肌を走り、肉を抜け、骨を焼いた。 ガクッガクッガクッ、 泡を吹き、痙攣する。 だが、肌には火傷一つ無い。 むしろ全裸の身体が、ヌメヌメと光り、 熟れて成熟した女の肉体を誇張するかのようだ。 「はうっ、はあっ、はあっ、はあっ、」 電撃がやむと、身体中が燃えるように熱くなり、 リィアーナは激しく喘いだ。 だが、手足は黒いままで、動く事もできない。 異様な匂いのする汗が、身体中からじくじくと染み出してくる。 とろっ、 それどころか、愛液までも溢れるように湧き出してくる。 「なっ、なんで?!、いやあっ、身体が熱いっ」 バサバサバサッ コウモリのような姿をしたモンスターが、その身体に群がり、 ペロペロチュウチュウと、汗をなめ、肌を探りまわす。 ドスドスドス 巨大なゴリラのようなモンスターが、 鼻を鳴らし、匂いを嗅ぎながら走りよる。 「ひいいいっ!、たっ、助けてええっ!」 「心配は要らぬことですわよ。食われはしませんから。 これから『未来永劫、連中に愛されて子供を産む』だけのこと。」 あまりの言葉に、リィアーナが理解するまでに、しばらくかかった。 見開かれた、絶望の目。 べろりと、長く赤い舌が伸び、 リィアーナの豊かな乳房をぐりぐりと嘗め回す。 「ひいいいい、いやああああっ!」 血走った目で、リィアーナの身体を眺め、 舌が汗を舐め取り、へそから陰部へ、 クチュリと入り込む感覚に、そそけだった。 あがこうとしても、手も足も動かず、 あそこの間にヌメヌメと入り込む生温かい感覚、 「いやああ、やめて・・・いやああ・・・」 50センチはある舌は、すべすべの太腿から、 内股を這いずり回り、鳥肌立つその味をたっぷりと堪能する。 「お前の汗は、獣たちを興奮させますわ。 その味は、たとえようも無い美味となるのよ、ホホホホホ。」 泣きながら首を振るリィアーナ、 柔らかなプッシーを、ゾリゾリとこすられ、 身体が硬直する。 ぴんと突き出したクリトリスが、舌のざらざらにこすられ、 脚がビクビクと震えた。 「くはっ・・・あっ、・・かはっ・・・」 異様に高ぶった快感が、あそこをしびれさせ、 声が出ない。 ズルッ、ズルルウッ 舌がくねり動くと、切っ先を一気にめり込ませた。 「ひいいいいっ!」 グニュルリッ、グニュルリッ、 下半身が痙攣し、蠢く粘体におぞましさと恐怖が走る。 怪力のモンスターは、重い足をものともせず、 開けるだけ開き、白い内股を晒しものにして、 中心をしゃぶりつくす。 ブルブルッ Dカップはありそうな胸が、激しく震え、 腰がくねり、震え、逃れようともがく。 ズブッ、ズブッ、ズルルルッ 「いひ−−−−−−−−っ!」 どこまでも入ってくる舌に、 リィアーナの胎内は丹念に探りつくされ、 子宮口をえぐるようにこねられて、痙攣した。 ズルズルッ 引き抜かれる感覚に、一瞬の安堵とそして、 その後に来る恐怖に思い当たる。 巨体がのしかかった。 「い、い、いいやああああああああっ!」 ギシイイイッ 「だめええっ、痛いいいっ!、痛いいっ!、裂けるうううっ!」 ブチッ、ブチッ、ギチッ、ミチギチビチッ 泣き叫ぶリィアーナの中に、男の腕ほどもあるペニスが、 強引に突き通し、強姦していく。 出血と、痙攣が、何度も走り、 うめく獣の律動が、身体を壊しまくる。 「いやああ・・・いやああ・・・ひいいい・・・」 グギュリッグギュリッグジュリッ、 激しい動きが、裸身を激しく突き動かし、 黒髪が解け、地に広がる。 朦朧として、潤んだ目が、何度も涙を流し、 痛みがしだいに麻痺して、そして、おぞましい感覚が急激に膨らむ。 痛みのほうが、はるかにましの。 グチュッ、グチュッ、グチュッ、 「うっ・・う・・あっ・・・いっ、いや・・・」 必死に否定したいそれが、悪魔のようにあざ笑い、 あそこを刺激し、愛撫し、なめ上げる。 「いや・・・いや・・・だめ・・・」 恐ろしいほどの、快感が。 これも、邪神の祝福だというのだろうか。 激しく、熱いしぶきが、中から、自分の奥から、 獣の動きが、腰をくねらせ、しだいに、それに、したがっていく。 「いや、だめ、いく、いや、いきたくなあいいいいいっ!」 泣き叫びながらも、乳首が激しく勃起する。 快感が身体を走りぬける。 意識が、砕け、吹き飛ぶ。 「いやああああああああああああああああっ!!」 ドビュグッ、ドビュグウッ、ドビュグウッ、ドビュグウッ、 莫大な濁流が、屈服した胎内に沸騰する。 締め付ける自分が、歓喜する子宮が、 それを受け入れて、離さない。 突き上げる、のけぞる、腹の奥へ、ほとばしっていく獣。 何度も、何度も、意識が明滅した。 半失神状態で、ようやく引き抜かれるのが分かった。 呆然と、唇からよだれすら垂らして。 ブルルルッ、ブルルルッ、 ウキイイイッ、 グルルルゥウツ 不気味な吼え声に、意識が戻り、後悔する。 このまま、正気を失っていた方がはるかにましだった。 周り中にモンスターが群れていた。 巨大な馬のようで、牙のあるモンスターがのしかかってくる。 「やめてえっ、いやあああっいやあああっ!」 グギュルルッ、グリュッ、ギュルウッ、 恐ろしいほどの圧力が、胎に、胎内にのめりこんで、 リィアーナはパクパクと口をあえがせた。 「おーおー、よだれを口からもプッシーからも、だらっだらだぜ。」 シシシと、ハデスが笑う。 「神は、そなたに3つの子宮と、飢える事の無い血液、 それに6対の乳房を与えるとおっしゃられた。よかったのお、ホホホホホ」 それが、人の声を聞いた最後だった。 何日、何十日たったのだろうか。 無残に膨らんだ腹が震え、涙がこぼれる。 産道が開き、ごろごろと、数匹の毛だらけのもの、 胎内から転がり出て行く。 それは、わき腹に膨らんだ乳房に、争うように吸い付いてきた。 ウゴオオッ、ウゴッウゴウッ 恐ろしく毛の長いサルとも人ともつかぬ生き物が、 子供の抜けたばかりの膣に、いきり立ったものを突き入れる。 「うひいいっ!、あひっ!、ひっ!、ひいいっ!」 毛だらけのペニスは、ただれた膣を刺激し、 快感が全身を犯していく。 どんな刺激も快感となり、ごろごろと、産まされる異形の存在。 身体はもう人間の形を失い、 意識のかけらと、記憶だけが、いつまでも自分に残っていた。 もう、もう、消えて、記憶も、意識も、もういや、もう・・・・。 続く