Golden a smiling & silver tears




「ではセルビナさん、これで引き継ぎは全てです」
「あ、はい。それじゃ確かに」

4月某日、迷宮から帰還した4人は、最近のPT内での発言力の大きさを考慮して、リーダーを交代することになった。
フォルテからセルビナへ。そのためにレアアイテムや地図。これまでの進軍に関する引継ぎを行なう。
セレニウスはそれを見届けて部屋を出ていった。
コトネは今回迷宮から回収した武器を点検しながら、店の台帳とシリアルを照合する作業に没頭している。
リーダーが誰であろうと自分の目的に違いが出るわけではないので、どうでも良いのだろうか。
その姿を見つつ、フォルテはそんなことを思う。
渡したアイテムや地図を持ってセルビナも部屋を出ていった。


「…ふう」
部屋の隅に備え付けられたベッドの上に腰かけて少しため息をつく。

この一ヶ月、何となく成り行きで表向きリーダーを務めてきたものの、実際のところパーティーはセルビナが取り仕切っていたのが実情。
それでもリーダーとして他の3人を率いて迷宮に潜り続けてきたが、それまで実戦経験の無かった自分にとって、それは苦労の連続だった。
今回の探索でも、いつものように迷宮の下層から這い出してきた強力なモンスターとの戦闘となって、負けた。
しかも無難に撤退を判断したつもりが強力な追撃を受けて、自分は危うく命を落としかけた。これが自分の限界だったのだろうか…。

「これで良かったのですよね…」
なんとなく思っていたことを口に出す。
「え? 何が?」
不意に誰かが声をかけてきた。
まだコトネが部屋の中にいたらしい。今の言葉を聞かれてしまったのだろうか。
「ね、何がこれで良かったの、リーダー?」
コトネはいつものようにきょとんと小首をかしげながら、悪意なく尋ねてくる。
お人好しで、気まぐれで、それでいて妙に責任感が強くて。
なかなか捕らえ所のない性格の少女だが、そう言えば彼女も一ヶ月前までは実戦の経験などほとんどなかったらしい。
それでも彼女は自分たちと共に迷宮に赴き、一ヶ月間、幸運にも生き延びてきた。
賢者としての知識も、能力も無く、運の良さと持ち前のバイタリティだけで生き延びてきた。
「(結構、凄い人なのでしょうか・・・)」
ぼんやりと思う。

「どうしたの、リーダー」
「コトネさん。私は、もうリーダーではありませんよ。本日からはセルビナさんが我々のリーダーです。もう引き継ぎも済みました」
ふうん…と言う顔でコトネは答えるが、その顔はどうして? と言う問いかけをフォルテに返してくる。
「どうして…と申されても…」
セルビナの方が発言力が強いから。リーダーとして相応しいから。
思いついた理由を並べてみるがあまり納得はしていないようだ。
その顔はいいじゃんフォルテでと無言で返してくる。少しイライラした。
だからつい言葉を強く言ってしまう。
「それに誰がリーダーであろうとコトネさんには関係ないではありませんか。
 貴女は我々と違いワイズマンを倒すことを目的に迷宮に潜っているわけではないのでしょう!? それなら―」

しまったと思った。
コトネはそんな事を言われるとは思わなかったらしく、少しショックを受けているが、一度口から出た言葉は止まらない。
「わた、私は…」
「ね、もしかして自信ないの?」
それでも目の前の少女はいつものようにさっくりと抉ってきた。
「わからなくもないよ。リーダーの気持ち。
 少しは慣れたけれど私だって迷宮の探険なんて初めてで、不安なことだらけだし…お互い、結構無理してるもんね」
ベッドの脇に腰掛けてきながらそう話す。
コトネだって迷宮探険は初めて…。それでも頑張っているのに。
わかっていたのに、思わず出てしまった言葉に、激しい嫌悪感を感じた。
「…でも、リーダーがそうしたいって言うなら、それでいいのかな。わかんないよ、私には…」
そう言うとコトネはこの話には興味をなくしたかのようにベッドの上に横になり、ごろごろと転がった。
本当に気まぐれなのだから…それを見て思い、ふっと表情が柔らかくなるのを感じた。



「あの、コトネさん?」
「んー、なぁに?」
少し気だるそうに返事が返ってきた。
「リーダーさ、今回は大怪我しちゃったんだからやっぱり少し休んだ方がいいと思うよ。
 私もちょっと眠ったら回収した武器持って、町の武器屋に行くから」
「あの…手を…握ってもよろしいでしょうか?」
思わず口をついて言葉が出た。
「…いいけど、何?」
それには答えず手を握る。
コトネの掌は職人の掌らしく自分のものよりもごつごつしていた。
けれどもそれは彼女が一武器職人として頑張ってきた人生が刻まれているのだろうと思う。

「あの、コトネさんはいつから武器屋を?」
そう言えば今まで聞いた事がない。自分のこともあまり話した事は無いのだが、そう言うところがリーダーらしくなかったのだろうか。
このクエストが終わった時、自分も彼女もどうなっているのかはわからないが、
それでも、後僅かの間だけの付き合いになるとしても、もう少し仲間のことを知っておきたいと思った。

「2年前・・・かな。私ね、子供の頃に読んだ御伽噺に出てくる珍しい武器とかが好きで、自分でも作ってみたくて。
故郷の武器屋のおじさんに無理やり弟子入りさせてもらって、それで免許をとったの。それが2年前。
本当はこんな歳で武器屋とかありえないんだけど、我慢出来なくって、親に無理言って独り立ちしたんだ」
ベッドの上に寝転びながら答えを返す。
「でも、そのお店は今・・・」
「………………………………」
それには返事が返ってこなかった。代わりに今度はコトネから質問がある。
「リーダーは、なんで迷宮に?」
それも自分は今まで仲間達には話していない。自分の本来の素性は某国の内親王殿下。しかし陰謀によりダンジョンに放り込まれた。
言うのは簡単だけれども…。
「………………………………」
「言いたくないならいいよ」
そう言ってコトネは今度こそ仮眠を取るために毛布を頭から被る。
「あの、私は…人に…嵌められて、それで…」
コトネの掌は皮が少し分厚くて、つるつるしていて気持ちが良い。
その表面を指先でなぞりながら、少し言い難そうに、少しずつ言葉を吐き出す。
「ン…、や、やだリーダー…さっきから何してるの?」
くすぐったくなったコトネは、クスクスと笑っている。

考えてみれば彼女は自分よりも年下なのだ。
それが自分と同じように陰謀に巻き込まれて迷宮に放り込まれた。
先日オニヘイの正体を知って以来、これまでよりも少し気をつけて町の様子を伺ってみると、コトネに対する様々な悪口や悪い噂が入ってくることに気がついた。
中には彼女自身がハイウェイマンズギルドに直接武器を横流ししているのだと言う酷い中傷もある。
コトネはそんな悪評を少しでも挽回しようと今回のクエストに参加して、日々ハイウェイマンズギルドと戦っていると言うのに、現実は残酷だと思う。

それに自分よりも年下で、騎士でも戦士でもない。
ただ人よりちょっと好奇心が強くて、ちょっと武器が好きなだけの普通の少女。
そんな少女にあのような卑劣な所業を課すあの男が許せない。そう思い、ふつふつとあの男に対する怒りが沸いてくる。

「ね、ねえ、リーダー! 痛いって! 何!?」
「あ」
声をかけられて慌てたが、どうやら少し強く手を握っていたらしい。
「な、なんなのさもうー」
少し怒りながらコトネは身を起こし、そのまま自分の部屋に戻ろうとする。
「あ、あの、待ってください!」
「何?」
不振そうに振り向くが、それを見てなんだか自分が責められているような気がしてうつむく。
けれど、それでももう少しだけ話がしたい。
「どうしたの? まだ何か用あるの?」
「え、ええ…も、もう少しだけお話を・・・その、コトネさんのお店のこととか・・・」
「う、うーん・・・」
コトネは少し困ったようにしている。
セレニウスたちは次の探索の買出しに出かけてしまったようだが、出来れば自分も一緒についていきたいと思っているようだ。
「あ、あの…」




コトネは、正直なところこのような空気が苦手だ。
ただ、なんだか今のフォルテの様子は少しおかしくって、一人にはさせられない雰囲気だと感じた。
それに、宿の中は大丈夫かもしれないけれど、最近は街中でも物騒だから女一人で行動はしないようにと、セレニウスたちに強く言われてもいる。
だから、一緒にいなくちゃ…と思う。
(こんな時おっちゃんがいたらな。相談に乗ってくれたかもしれないのに…)
無意識のうちにそんな事まで考えてしまう。
考えて、少しだけ胸の奥の方がきゅんとするが、それには気付いていない。




「…あの」
「リーダー…そ、それじゃあさ、とりあえず下行こう、下。お風呂とか入りながら話しようよ、うん」
沈黙に耐えられなくなったコトネは、何か励ましてやれるものはないかと、フォルテを連れて宿の1階に降りた。
何か宿の中に、彼女を元気付けられるものはないかと考えたのだ。
だが最初は風呂を貸切にしてもらおうかとも思ったが、どうやらこの時間は清掃中らしい。
そこで次は一緒にお茶を飲むことにしたのだが、生憎コトネは武器の製造には精通していても、お茶の知識などまるでない。
「火薬の調合だったら得意なんだけどなあ」
物騒なことを口にしながら、適当に良さそうなものを幾つか選んで、勘で色々混ぜてみるのだが、どうにも上手くいかない。
しかしそんなコトネが不器用そうに炒れるお茶を飲んでいると、次第にフォルテは心の中に感謝の気持ちがこみ上げてきた。
「コトネさん。お茶は、もう良いです。それより、やはり一度部屋へ戻りましょう?」
少し心が温かくなったフォルテは一人で階段を登っていき、慌ててコトネも後から追いかける。

部屋に戻った二人は珍しく長く話しこんだ。
コトネは故郷のこと。武器開発のこと。オニヘイのこと。
作った武器を色々な冒険者に使ってもらい、時には自分も一緒についていったこと。
それは実戦と呼べるほどのものではなく、また戦い方を教わる人間も様々だったため、特定の型や流派と言う物がない。
それでもそこそこにレベルを上げられたのは、彼女自信が持つ才能のおかげなのかもしれないとフォルテは思う。
オニヘイのことを楽しそうに話す態度には、あんな男のことなど忘れてしまえば良いのにと、少し腹が立った。
「凄いのですねえ、コトネさんは…」
「そんなことないよー。て言うか、リーダーには何かそう言う話無いの?」
「わたくしは…」

ぽつりぽつりとフォルテは語る。
これまで黙っていた祖国のこと。この迷宮に入ることになったきっかけ。
話している内に、いつの間にかフォルテの目許には涙が溢れてきていた。
「リ、リーダー…?」
「コトネさん……」
彼女は涙をぬぐうとまっすぐにコトネを見つめる。
「は、はい…」
そうされて思わず姿勢を正してしまうのは、悲しき庶民の反応なのだろうか。
それが少しおかしくてくすりと笑った、不意に彼女に唇を押し付けた。
「な!? リ、リーダー!? 一体何を…あ…」




コトネはふと先ほどのお茶のブレンドを思い出した。
そう言えばあの時、以前オニヘイが持ってきた酷い催淫効果のある花があったような…
(あれ…お茶の葉にもなるんだ…)
思わず感心するが、もしかしたら抽出された媚淫効果のあるお茶が、フォルテの思考を濁らせたのかもしれないと考えると慌てた。




「はあ…はあ…やだ、リーダー…だ、ダメだってば…」
「あ…あぁ…コトネさん…私…何か…はふぅ…」
そう言ってコトネの身体を抱きかかえたフォルテは、構わず唇を押し付ける。

「むう!?」
「ん…んぅ…んむ…ふう…んん…」
「ん!? んんん!?」
普段の大人しいフォルテとはまるで違う大胆な行為に目を白黒させてコトネは抵抗するが、
やわやわと唇の表面をなぞられると気持ち良くなってしまうのを感じる。
「ん…んむ…」
お互いの唇同士を押し付けあう軽いキス。
しかし興奮するには十分で、二人の身体から力が抜けていった。
「…ん…りーだ…」
「…フォルテ・…で、よいですコトネさん…」
「んん…フォルテ…さん……」

可愛い…と思い、人差し指で首からあごにかけてのラインをつーっとなぞると、ゾクゾクしたものものが込み上げてくる。
「はうっ」
コトネは力無く抵抗するが、それでも身体の奥からジンとしたものが溢れてきた。
「大丈夫、心配しないで私にお任せなさい」
耳元で囁いてじーっと見つめてやると、彼女は素直にコクリと頷く。
それを見て、フォルテは正体不明の期待と緊張で動悸が激しくなり、胸が張り裂けそうになりながらたまらず身体を寄せる。
そうするとと、コトネの方でも体重を預けてきた。
お互いの身体がぴったりと密着し、柔らかい肌の感触と体温を伝えあい、するすると着ている物を脱がしあう。
そのまま、フォルテが上に重なるようにして、二人はふらふらとベッドの上に倒れこむ。




「コ…トネさん…」
「……は…ぃ」
声は緊張して、喉がカラカラに渇いてきて声がかすれている。
フォルテのほっそりとした指で前髪がそっとかき上げられて、そのまま小さな顎のラインまで再びなぞられると
コトネはぼうっとなった頭の奥で警告がガンガンと鳴り響くのだが声が出ない。
緊張で心臓が口から飛び出してしまいそうだ。
「リ…フォル…テさ…やっぱ…こんなの…ん…」
申し訳程度の抵抗は、キスで塞がれた。




(ああ…私は先ほどから一体何を…でも…)
フォルテはコトネの身体を抱きしめながらも、心の中では葛藤を繰り返していた。
年下の少女。それもパーティの仲間に一体何をしているのだろうかと。
宮廷内の陰謀で迷宮に放り込まれて以来、表面上には表れないものの常にストレスに苛まれている上、
ここ一ヶ月ほどの迷宮探索は実戦経験の無い身には過酷で。
だからふとしたことで、張り詰めた緊張の糸が切れそうになることはあるのだが、そんな時に優しくされたことがきっかけなのだろう,か・・・。
そう思いながら、目の前の少女の事を想う。
彼女は、大胆な性格で、迷宮でも常に前に前にと出てしまい、そのせいで迷惑をかけられることもある。
しかし、ここぞと言う所では身を犠牲にしてならず者たちの前に立ち塞がり、自分たちを守ってくれる。
騎士であるセレニウスならそう言う行為もあるだろうとは思う。
だが彼女は違う。
ふとした出来事がきっかけで、迷宮へと赴くことになった普通の少女に過ぎない。
だから彼女のそのような行動には、感謝してもしきれないとすら思うし、
今まではなんとか無事にやってこれたが、次もそうとは限らない。

目の前の少女は明日にでも自分の前からいなくなってしまうかもしれない。
逆に自分の方が彼女たちの前からいなくなってしまうかもしれない。
そう考えると切なくなって、こうして、唇を重ねているだけで心が温かくなってきて、
そしてもっと深く繋がりたいと言う想いが、抑えられない衝動となって沸きあがってくる。
「ん…んン…あふぅ…ッ」
コトネの唇から漏れる可愛らしい喘ぎに誘われるように、恐る恐ると舌を伸ばし、柔らかな唇に触れる。
自分にこのように大胆な一面があったと言う事に内心驚きもするが、段々と歯止めが効かなくなっていた。

やがてコトネも観念したのか。身体から除々に力が抜けてくるのを感じたところで、思い切って舌先に軽く力を込めてみると、
薄桃色の唇が割り開かれてそのままの勢いで舌が差し込まれていった。
「むん…んん…ふぅ…フォル…」
「ん…んン…」




いつしかコトネも激しいキスに酔いしれていた。
フォルテのことは初めて会った時には線の細い人だな。
この人が冒険者をやっているなんて何か理由があるのだろうなぐらいにしか思わなかったが、
迷宮の中でいつも助けられながら一ヶ月近くも一緒に行動していると情が移る。
そうして肩にあてていた手を、恐る恐る背中の方にまわして抱きつくようにすると、唇から甘い唾液が流し込まれる。
「ん…うぅ…んっ」
それを躊躇せずにコクコクと喉を鳴らして嚥下しながら、心を融かされていった。




(コトネさん……呑んでる……私の…あぁ…)
フォルテはうっとりしながら、目の前の少女が耳たぶまで真っ赤に染めて、とろけた表情で自分の唾液を呑み下している様を見つめた。
そうしてひくひくと眉根を寄せながら、喉奥で苦しそうにうめく姿を見るとたまらなくなり、
ゾクゾクする背徳感が込み上げてきて、ますますキスに没頭してしまう。
(私にも……ください……)
さらに深く挿入して、舌をからめとり、ヌラヌラとした粘膜を擦り合わせながら唾液を啜る。
「んーっ、んん…むうう!?」
突然強く吸い上げられたコトネは苦しくなって、思わず顔を背けようとするが、逃がさないようにしっかりと頭を捕まえて唾液を味わっていく。
(いけない…いけないのに…どうしよう、とまらない…)

やがて胸の奥の方からむずむずとした疼きが沸きあがってきた。
そうしてコトネもそうなのだろうかと、密着した上半身を少しずらして乳房に触れながら揉み解すようにこねまわしてみる。
(はううっ!)
思わずビクンと身体を固くさせるコトネの反応が可愛らしくて、胸を揉む掌の動きは次第に大胆さを増して行く。
下着の上からそっと乳首の辺りをなぞってみるとうめき声が強くなり、背中に回された腕に、力が入るのを感じる。
「フォル…さん、だめ…だめですってば…」
「可愛いですよ…コトネさん」
フォルテは少女から立ち昇る甘酸っぱい体臭を感じながらブラを上にずらし、汗でぬめる乳房を舌で直接舐めあげて、
豊満な乳房をねっとり、優しく愛撫していく。ピンと立った乳首をちゅうちゅうと吸い上げて甘噛みしてやると、
コトネはビクビクと身体を震わせて反応を返してくるのが可愛らしい。

「ハァ…はあ…」
いつしかコトネも息を乱しながら、震える手をフォルテのたわわな乳房に伸ばしてきた。
「んぅ…」
稚拙な愛撫ではあるが、火照った身体はそれだけで感じてしまう。
むにむにと指が食い込んできて乳房を揉み解したり、時折、指先が乳首に触れてくるのもたまらない。
「コ、コトネさん…!」
大きな瞳をとろんと潤ませている少女を見ると、フォルテは「いけないことなのに」と心の中で言い訳をしながら身体に逆向きに覆い被さり、
さらに胸とお腹をぴったりと密着させると、股間に顔を埋めていった。

コトネのそこはすでにじっとりと濡れて薄い恥毛が透けて見えていて、そうしてフォルテはするするとそれを器用に脱がしてやると、そこを露わにしてやる。
「や、やだ! フォルテさん!?」
コトネは押し付けられた膝に挟まれて顔を真っ赤にしながらも、さすがにこれ以上はと足をばたつかせて抵抗するが、
この華奢な賢者の一体何処にこれだけの力がとばかりに、身動きが取れない。

「大丈夫…心配しないで下さい…」
「だから何を…あうっ!」
恥丘から昇る香りにフォルテの興奮は高まり、たまらず太ももに頬ずりを繰り返す。
自慢の脚線美と言うだけの事はあり、程よく肉付きがありながらもきゅっと引き締まった太ももをうっとりと撫で回す。
「あ…あ・・・・・・ああ・・・! な、なにを…」
コトネは爪先で太ももをカリカリと撫で回されると、ゾクゾクとしてきていやらしい声が漏れ、さらに付け根に熱い吐息を感じると、
緊張しながらも怪しい期待にブルブルと身を震わせた。

「ふふ…コトネさんのここ…こんなにいやらしくなって…」
興奮気味に言いながら、フォルテは少女の脚を完全に開かせると左右の太ももの内側をがっちりと割り込み、
下半身を完全に開いた恥かしい体勢で固定する。
そして股間に頭を潜りこませると、本格的にクンニリングスを開始した。
「あ、あああんン!」
舌先で割れ目を舐め上げてやると、コトネの口から甲高い喘ぎ声があがった。
「あ…あ…あっ…ンっ!」
舌先で触れるか触れないかの微妙なタッチで何度も舐め上げてやると、内腿はぷるぷると震えて、新たな淫汁が溢れ出てくる。
それを確認すると、さらに濡れそぼった秘唇の奥に舌を差し入れて汁を吸い上げる。
「ひゃん! あっ、ああッ、ダメええ!!」
そうされると、まるで全てが吸い出されていくかのような快楽におかしくなりそうで、
コトネはフォルテの身体の下で大股開きの身体をびくんびくんと撥ねさせ、のたうちまわった。

(ああ……もっと感じて…もっと…わたしが感じさせてあげます…)
夢中になって少女の秘裂をしゃぶるフォルテは、たらたらと流れていく蜜を追っていくと、やがて可愛らしいお尻のすぼまりにたどりついた。
いやらしい蜜に濡れてひくひくと蠢くちいさなすぼまり。
それを見ているとたまらなくなって、そこにまで吸い付くとぬるりとした舌を差し入れる。
「あ、あふう! やだ! だめだめ!そこ、お尻、おかしくなっちゃうっ!」
尻の穴を舐められると言う信じられない感覚に、涙を流して喘ぎ狂う。

「あん…コトネさん・・・私のも・・・ん…」
散々コトネをねぶって泣かせたところで、我慢できなくなったフォルテは、下着を少女の唇に押し付けながらもどかしそうに下半身をくねらせた。
相手は仲間で、年下で。なのにはしたなく自分から求めている。背徳感が込み上げ来て、なおさら秘唇の奥から、蜜が溢れてくるのを感じる。
「ああ…ここ…ここですかフォルテさん!」
泣きながらコトネはフォルテの下着の底をめくりあげて、秘烈を露わにするとピンク色の舌を懸命に伸ばして、一所懸命舐めあげる。

「ああっ! い、いいっ! そうよコトネさん…コトネ!」
がくがくと腰を震わせながら、そう喘ぐフォルテは、固くなったコトネの真珠をめくり、ちゅうと吸い上げて。
そうしながらだらだらと蜜が垂れ続けるアナルに中指を差し込んでやり、ぐっと掻き回す。
「ああああああっ! あん、凄い! おかしくなる、おかしくなっちゃう! あああああああ!!!」
一気に絶頂へと登りつめたコトネは、ぷしゃあと秘裂から潮を噴きだしてしまう。
そうして快楽でわけのわからなくなった頭で、夢中になってフォルテの真珠に吸い付き、歯を立てた。
「あうっ、い、痛い! ダメ…歯を立てては…あっ、あっ、あっ、ああああああああっ!」
そうされてコトネの股間に顔を埋めて激しく快楽を貪る。同時に思考は弾け、フォルテは目の眩むような絶頂へと駆け上がっていった。




(あ…ああ…凄い・・・)
ピンク色に霞がかかった視界と思考の向こうで、ヒくつく秘裂が見える。
フォルテはそこにそっと口付け、優しく女同士の長い絶頂の余韻に身を任せた。
しばらくしてのろのろと身体を起こすと、小さな口から喘ぎ声を漏らし続けるコトネに優しく口付けをする。
そうするとコトネの方も彼女の背に手を回してくる。
二人はそのまま、互いの体温を感じて抱き合いながらいつまでもお互いを貪りあっていた。






―ん…ん〜〜〜〜

しばらく経って目の覚めたコトネはのろのろと身体を起こすが、なんだか全身が妙に気だるい。
いつの間に眠っていたのか。記憶の糸を辿ろうとして、隣で裸のフォルテがにこにこと自分を見下ろしていることに気がついた。

「……………………え?……………え?………え?…………………………………………………………えええええええええええ!?」

一瞬で頭の中が真っ白になり、次に先ほどの行為を思い出して真っ赤になる。
彼女の方も行為を思い出しているのか顔が赤い。
「リ、リーダー・・・あの、わたし達は…一体何を・・・」
だが、あせって質問するコトネに対して、妙に落ち着き払った様子のフォルテ。
「どうやら・・・・・・と言うかコトネさん」
「はい」
まっすぐと見つめられと、コトネはついかしこまってしまう。
「フォルテで良い・・・と言いましたよね?」
「・・・は?」
いやそうじゃないだろうと思わず言いかけるのだが、それは押し付けられた唇によって、言葉になる前に封じられた。
「むぐ・・・んん!」
「武器屋へ、行くのでしたっけ?」
そう言ってにっこりと微笑むと、フォルテは手早く衣類を身につけてまずは風呂場へと向かう。
「ちょ、待ってよリーダー! じゃなくってフォルテさーん! なんなのさ今のはー!」
目を白黒させて顔を真っ赤にして慌てるコトネは、わけのわからないまま、自分もシャワーを浴びようとぱたぱたとフォルテの後を追った。











その頃、オニヘイの事務所。

「ああああああっ! あん、凄い! おかしくなる、おかしくなっちゃう! あああああああ!!!」
「むっはー、なかなか凄い事になってきたなー(゚∀゚)
 コトネちゃんたちはそっちの世界にも目覚めたか! 良いことじゃ良いことじゃ、うあははははははw」

今の二人の情事は全てオニヘイに盗聴されていた。
4人が宿泊している部屋にはそれぞれ盗聴器を設置しており、コトネたちの様子を常に監視している。
監視していて、少しでもコトネを切り崩すヒントはないかと言う事と、単純に好奇心を満たせていた。
―下衆な…
一部の部下は思うが、口に出すと殺されるので黙っている。

オニヘイはリーダーが代わったことは間違いなく自分にとって有利に働くと考えた。
さらに、コトネに大きな弱点が見つかったことに気付きほくそえむ。

「よし、部下どもよ! まだまだここからだ! 気合を入れてこれからもコトネちゃんたちを追いかけろ!」


目的の女を手に入れるためならなんでもするお!
フォルテに恨まれることになったことには気付かないまま、次の行動へと移るオニヘイだった。