終末の始まり





【ケルケーの場合】

「ぎゃあああああっ!」

叫びながら俺様は全力で走った!

止まったら死ぬ!死んでしまう!

ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロ!

後ろから巨大な岩の塊が転がりながら迫ってくる。

ふざけるな!何だ、あの大きさは!?

ここは、とある遺跡の最下層。

罠が発動して、この有様だ。

「なるほど。この手の罠はよくありますけど、大きさが違いますね。」

「のん気に記録してるんじゃねええぇぇっ!」

右腕で掴んでいるミラを捨てたくなった。

こいつの提案に乗るんじゃなかった!

龍神の迷宮で、ならず者としての自信を失いかけていた俺様。

やる気がなく、ダラダラとした日々を送る毎日。

そんな時「気晴らしに旅をしませんか?」とミラに誘われた。

このままでは死神様に怒られるし、地位も危ういしな・・・。

(そこ!始めから地位なんてないじゃんと言わない!)

誘いを受けて俺様は旅に出た。

しかし、それが間違いのもとだった。

ミラの目的はダンジョンの罠を見る事だった。

俺様の役目はミラの護衛。もしくは罠の実験台だ。

・・・・・・・。

やっぱり今ここで、ミラを捨てようか?

こいつは罠を見つけると、止める暇も無く発動させやがる。

雇った傭兵達は全員、罠に掛かって死亡。

悪魔か、お前は。

「ケルケーさん!」

「何だ!この忙しい時に!」

「楽しいですね!」

「そんなわけあるかあああああああぁぁぁぁっ!」

俺様は絶叫した。

遺跡から無事に生還出来たのは、ワイズナー討伐の期限が1ヶ月以上も

過ぎてからだった・・・・。





【カスチューの場合】

あたいとミスティは船の甲板に居た。

ハイウェイマンズギルドのお宝を少し頂いて、他の大陸に現在逃亡中。

「記憶戻らなかったけど、いいの?」

「まぁ、戻らないものはしょうがない。」

ミスティの取れなかったクロスヘルムは冒険者達との戦いで取れた。

正確には冒険者の大剣がクロスヘルムに直撃して割れた。

死んだと思ったけど、意外にしぶとくミスティは生きていた。

どんな石頭なのやら。

クロスヘルムは取れたものの記憶は戻らなかった。

大剣の衝撃のせいかな?

本人は気にしてなかった。

うざいクロスヘルムが取れただけでも十分だったらしい。

だけど、性格がちょっと変わったかな。口調もね。

ならず者達の何人かが、ミスティの正体を知っていたけど・・・・あたいは

聞かなかったし、ミスティにも言わなかった。

利用するだけのつもりだったけど、ミスティの事を気にいってしまったから。

これからも一緒に悪い事を出来たら良いな〜と思っている。

「ミスティは、これからどうする?」

「ん〜。あてもないし、カスチューについていくよ。」

「本当!?」

「うん。」

「嬉しい〜!」

「ちょっ、ちょっと!?」

あたいはミスティに抱きついた。

周りの人達に注目されるが気にしない。

ミスティは顔を真っ赤にして、あたいを振りほどこうとする。

ふふふ・・・無駄無駄。

力ならあたいの方が上だよ。

「こ、この・・・!」

「ほぇ?」

両手首と両足首を縛られた。

ミスティは暗殺者の中でも異質の鋼糸使いだった・・・かもしれない。

クロスヘルムが取れてから、記憶が戻らない癖に鋼糸の使いだけ思い出していた。

「ミスティ〜はずして〜。」

「駄目だ!反省するまで、そのまま!」

そう言って、ミスティは船内に入っていった。

残されたあたいは、人々の冷たい視線と、冷たい風に晒された。

しくしく・・・・。





【リッツアーの場合】

始めに言っておこう。
私はならず者ではない。傭兵だ。
名前はリッツアー。
そして、不本意ながら、ハデスファンクラブの会員80だ。

さらに言うなら、白の騎士団の一員だ。

「どちらに派閥につきますか?」

ラランは言った。

「そうだな・・・・。」

私は考える。

捕まって売られてしまった女冒険者達を助ける事を目的とした組織。

それが白の騎士団。

しかし、副団長であるダナンさんが行方不明になってから問題が絶えなかった。

意見の食い違いから、白の騎士団はいくつかの派閥に分かれている。

統制がとれなくなり、独自に動くしまつだ。

かろうじて白の騎士団が崩壊しないのは、副団長代理のチェーンさんのおかげだろう。


無愛想で冷徹な感じのする彼女だが、当初の白の騎士団の目的を1番守っているのは

彼女だ。

「チェーンさんにつく。」

「やっぱり。リッツアーさんなら、そう言うと思いました。」

「ラランはどうするんだ?」

「白の騎士団を抜けます。十分に利用させて頂きましたから。」

お前って奴は・・・・。

天使のような鬼だな。

「ハデス様の居場所も分かりました。後は個人で動きます。」

「個人って、1人でか?危険だぞ。」

「団体行動は嫌いですし、1人の方が動き易いですから。」

ラランは美形で病弱だ。

1人で行動するのは危険としか言いようがない。

だが、一緒に行動しているうちに気がついた。

生半可でない魔法の腕と狡賢い頭脳がある。

しかも、目的の為なら平気で人を陥れる悪党だ(経験済み!)。

こいつなら1人でも出来るかもしれない。

「では、もう行きます。」

立ち去ろうとするラランに聞いた。

「どうして、そこまでハデスに関わる?ファンの域を超えてるぞ。」

「・・・・・。」

ラランは答えなかった。ただ、笑顔だった。

予感がした。もう、ラランと会う事はないと。

ラランの姿が見えなくなって歩き始める。

私も目的がある。ハイウェイマンズギルドに捕まった妹を助ける事だ。

ラランの心配ばかりしていられない。

それに・・・チェーンさんの手助けをしたい。

どこまで出来るか分からないが・・・・。

やれるだけの事はするさ。





【白の騎士団の場合】

白の騎士団の本部に5人の人物がいた。

吸血鬼の真祖のD。

魔物『影男』のシャドウランサー。

エルフの魔法医フォースリー。

自称『謎の吟遊詩人』のアリアン。

白の騎士団の副団長代理のチェーン。

見事に人間は1人もいなかった。

「く〜くっくっくっ、白の騎士団の崩壊まで秒読みか?」

片手にワイン瓶を持ちながら、アリアンは嫌みったらしく言った。

チェーンの眉がつり上がるが表情は変わらない。

いつのものように冷たい雰囲気のままだ。

「まだ大丈夫です。それにハイウェイマンズギルドの崩壊の方が早いです。」

戦争状態で竜騎士団を龍神の迷宮に投入出来なかったクルルミク王国だったが

状況が変わった。あと数日で停戦になるのだ。

そうなれば、ハイウェイマンズギルドの掃討など簡単な事である。

「しかし、驚きましたね。ワイズナー討伐の黒幕が王女だったなんて。」

「それが驚いた顔か?」

笑顔で言うフォースリーにDは呆れた。

ワイズナーは既に倒されており、討伐はある事の為に王女が仕組んだ陰謀だった

という事実は極小数しか知らない。大衆が知れば、大変な事態になるだろう。

「ダナンは気がついていたのか?」

「薄々ダガナ。」

Dの問いにシャドウランサーが答えた。

影男であるシャドウランサーの姿はない。声は影の中から聞こえた。

一般人が居たら恐怖しただろう。

「それで肝心のダナンはどうした?」

「ですよね〜。白の騎士団が大変な時に居ないなんて。」

Dの言葉に、うんうんとフォースリーは頷いた。

白の騎士団の副団長であり、創設した張本人であるダナン。

彼の姿はどこにもなかった。

「龍神ノ迷宮ニイル。オソラク10階ダロウ。」

珍しく心配そうな声でシャドウランサーは言う。

「なるほどねぇ〜。奴の目的の人物が2人もいるからな。」

空になったワイン瓶を投げ捨て、アリアンは納得した。

ダナンの真の目的を知る人間は少ない。

「復讐にとりつかれた哀れな人です。」

チェーンが呟いた。

「そうだな。復讐をする為だけに、偽善かつ酔狂な組織を作った男だ。」

同意するDだったが一言つけたす。

「そんな腐った部分が好きだったが。」

「同感だ。」と、アリアンが頷く。

チェーンは2人を睨むが、顔を伏せて悲しい表情になる。

無愛想な顔しかしらない人にとっては驚きだろう。

「彼を救えなかった・・・。」

「・・・・・・。」

「・・・・・・。」

「・・・・・・。」

「さて、これで失礼するぞ。暗殺は疲れた。帰って寝る。」

ふわりと、Dは空中に浮いた。

ダナンに頼まれた暗殺は全てこなした。

いや、1人だけ殺せなかった人物もいた。あの冥府の将は・・・。

まるで空気のようにDの姿は消える。

始めから存在しなかったように・・・。

「私も失礼しますね。」

大きな荷物を背負って、フォースリーは立ち上がる。

「どこに行くのですか?貴女には白の騎士団に残って欲しいのですが・・・。」

「ごめんね。獣姫に頼まれてるから。」

「獣姫?」

惜しむチェーンにフォースリーは笑顔で答えた。

「そう、獣姫を守って傷ついた騎士の治療にね。」

「俺も行くぜ。あいつをからかうと面白いからな。く〜くっくっくっ。」

「貴方は2度と来なくていいです。」

「いいや、また来るぜ。ここは物語の宝庫だからな。」

チェーンの冷ややかな視線を受けながら、アリアンは楽しそうに微笑み部屋を出て行く。


その後をフォースリーが追って行った。

「・・・・。」

チェーンは溜息をつく。

いつの間にかシャドウランサーもいなくなっていた。

(彼が戻るまで・・・白の騎士団を守ってみせる。)

心の中でチェーンは誓った。



龍神の迷宮の10階にて。

ダナンはある人物と対峙していた。

「お久し振りです。覚えていますか?私を。」

白衣を脱ぎ捨てる。

「あれから7年も経ちました。復讐の炎は消えることなく燃え続けています。」

眼鏡を叩き捨てる。

「きっと、貴方と彼女を殺さないと消えないのでしょうね。」

作り物の笑顔を捨てる。

「もしくは私が死ぬまでか・・・・。」

「・・・・・。」

「あの事件に関わった者達は・・・ほぼ殺しました。最後の戦いを始めましょう。」

人知れず、誰も知らない戦いが始まる。





【シェルベールの場合】

寂しいものだ。

冒険者の酒場の活気は変わらない。

あれほど多くいた女冒険者達が減っても。

姿を見えなくなった彼女達はどうなったのか?

想像はつく・・・考えただけで悲しい。

ペペさんは、いつもと変わらない表情。

だが、私は知っている。1人の時に私と同じ顔になる。

ぺぺさんも辛いに違いない。

彼女達と1番多く接していたのはぺぺさんなのだから。

私の名前は『シェルベール』。

冒険者の酒場でウロウロしている黒猫だ。

好奇心と目的があって来たクルルミク王国の龍神の迷宮。

猫の私にとっては、地獄や冥府に裸一貫で彷徨うようなものだった。

何度も命を落としかけたが、それでも龍神に会えた。

運が良いの一言に尽きる。

だが、直に絶望した。

龍神ですら、私の願いを叶える事は不可能だと言った。

こうなったらワイズナーに会って頼むしかない。

それも潰える事になるが・・・。

ワイズナーはセニティ王女と入れ替わっていたらしい。

正体を王子にばれて、女騎士に倒されたと公式発表された。

もう、この国にいる理由がなくなった。

また、願いを叶える方法を考えながら彷徨う旅に出るしかない。

そう思っていたが、冒険者の酒場に通う毎日だ。

「にゃ〜あ。」

「あ。猫さん、いらっしゃい♪」

パーラが笑顔で迎えてくれる。

この太陽に匹敵する笑顔に、私は魅了されていた。

安らぎも感じている。

どこに行っても邪魔者・厄介者扱いしかされない私に彼女は優しく接してくれる。

きっと私でなくても、誰に対してでも彼女は優しいのかもしれない。

それでも嬉しくてたまらない。

「今日はとっても美味しい魚が手に入ったの。ペペさんには内緒だよ。」

ありがとう。何度、この言葉を言ったことか。

「あ!洗濯物とらなきゃ!猫さんはゆっくり食べててね。」

もちろんですとも!

ゆっくり味わって頂きます!

洗濯物を取りながら、パーラは歌を歌っている。

大袈裟かもしれないが、天使のような歌声のように私は聞こえた。

食事を終えて睡魔に襲われた私は、決まってパーラの太股の上で丸くなって眠る。

この場所が一番のお気に入りだ。

誰にも譲る気はない。パーラは優しく頭を撫でてくれる。

ふと思う。

いつまで、ここに居れるだろうか?

いつまで、ここに居ていいのだろうか?

いつまで、ここに居るつもりなのか?

飼い猫になっても良いと思う事もあるが、それは駄目だと思いとどまる。

もとの姿に戻りたい願望の方が強いからだ。

せめて彼女が、パーラが幸せになるまで、傍に居よう。

見守った後、また旅に出よう。

もとの姿に戻る日を夢見て・・・。

「にゃ〜あ。」





【コイルの場合】

「先生!良いんですか!?」

「良いんだよ。黙って歩け。」

俺の名前はコイル。闇医者だ。ハイウェイマンズギルドに雇われていた。

今は抜け出している最中だから静かにしろ。

「先生!どうして抜けるんですか!?」

ボカッ!

「はうっ!」

助手のアルを殴って黙らせる。

「静かにしろ。見つかるだろう?」

まったく。使えない奴だ。溜息をついて先に進む。

このアホ女の名前はアル。本名はアルティシアらしい。

冒険者?で、ならず者達に捕まって調教された。

前々から助手が欲しいと言っていたら、こいつが回されてきたわけだ。

うざい・使えない・やかましいの三拍子揃った女。

しかも、ドがつくMだ。

「いぃ…です…もっと殴って…。」

「・・・・・・。」

これだよ。誰かどうにかしてくれ。

まだ15歳だっけ?15でこれか?将来が不安極まりない。

さぞかし身内は苦労しただろう。

通路の先に明かりが見えてきた。出口だ。

親切な幹部が中と外の事情を教えてくれた。

龍神の迷宮に長居するのは危険だと、俺は判断した。

暇だったのと金払いがよかったから、協力していたが、地獄まで一緒に行くつもりはない。

「おい。」

「はい?」

「外に出たら、お前は自由だ。どこにでも好きな所に行け。」

「ええええええぇぇぇぇっ!」

バキャッ!

「はうっ!」

華麗なる俺の回し蹴りが、見事にアル側頭部に命中した。

大声出すなって言ってるだろ。

しまった。変な情を出さずに、捨ててこればよかった。

考えてみれば、騎士団が来たら、こいつは保護されるはず。

「・・・・ちっ。」

まぁいい。連れてきて、今更文句を言っても仕方がない。

「ついていきます。一生どこまでも。」

「はぁ?」

鼻血を出しながら、うっとりした顔で何を言ってやがる。

頭を強く叩き過ぎたか?

「先生みたいな凶悪で乱暴で理不尽な人は、そうそう居ませんから。」

「・・・・・。」

「素敵です。もっとぶって下さい!」

「・・・・・。」

変な奴になつかれた。頭が痛い。

好き勝手言ってろ。街についたら捨ててやる。

そう決意しながら、俺は迷宮の外に出た。





【ディアロスの場合】

黒い炎の中で俺は目を覚ました。

ちっ、忌々しい。

また、この世界に戻って来たのか。

「よう、ディアロス。派手に負けたな。」

うるせぇっ!

声の主に怒鳴った。

てめぇの力を使うのに時間が掛かるんだよ!

「言い訳か?負けた事実は変わるまい。」

俺は沈黙する。

確かに負けた事実は変わらねぇ。相手が竜人帝だったとしてもな。

おい、お前なら勝てるか?

「我を誰だと思っている?煉獄の主だぞ?」

そうかい。

なら、また力を貸しやがれ。

「契約を忘れてないだろうな?」

忘れてねぇよ。だが、負けるまま終わるのは腹が立つ。

「くくく…相変わらず負けず嫌いだな。お前は。」

いいから早くしろ。

俺はこの場所が大嫌いだ。

「いいだろう。お前の魂が黒い炎に焼かれるまで、好きに生きるがいい。」

力が流れ込んでくる。失った右腕に。



地面に転がっていた黄金の小手から黒い炎が噴出す。

煉獄の黒い炎。

如何なるモノも焼き尽くし喰らう貪欲な炎。

炎は人の形になり、やがて人になる。

俺は覚醒した。

まったく、最初から使っておけばよかったぜ。

裸だ。当然か。服まで再生できない。

辺りを見回すが、あの野郎の姿は見えねぇ。

どこに行きやがった。

次は負けねぇ。塵1つ残さず、焼き殺してやる。

そういや、ミネロの姿が見えないな。

氷づけになったはずだが…ガネッタの仕業か。

甘いな。まぁ、そこが良い所でもある。

さてと、服はその辺で調達すればいいだろう。

「忘れるな。契約を。」

黄金の小手から声が聞こえたような気がした。

わかってるさ。

そっちこそ忘れるなよ。

代価は払っている。全てを焼き尽くす力を貸せ。

街までは遠いな。面倒だ。

飛行の魔法が使えたら…。

そう思いながら俺は歩き出した。

月の光に照らされて、黄金の小手が鈍く光る。

煉獄の王が作った小手。俺の力の源であり契約の証。

俺の名前はディアロス。

炎帝だ!





【ミネロの場合】

世界には神話の時代から生き続けているモノ達がいる。

それにすら、私は勝てると思っていた。

名門のトランシュバル家の長男として生まれ、厳しい英才教育を受けた。

歴代の当主の中で最強の使い手と呼ばれ、誰も私の魔法に敵わなかった。

それがだ!

ディアロスと出会ってから、私は負けてばかりだ!

くそ!くそ!くそ!くそ!くそ!くそ!くそ!くそ!くそ!

まずは脱出が先か。

絶対零度。それ以上の冷気はない。

氷結魔法の極めた私を、氷づけにしたのは失敗だったな。

魔力を込めて砕く。

凍った時に身体を砕かれなかったのは幸運か。

それとも、相手は砕くまでもないと思ったのか。

それならば…屈辱だ。

「くうぅっ。」

私は倒れた。力が入らない。

魔力を使い果たしたようだ。

この辺りには誰もいない。助けはあるまい。

私もここまでか。

まぁいい。ディアロスは死んだ。

納得いかない終わりだったが奴も死んだ。

ああ、ガネッタ。

最後に君に会いたかった。

私が死ぬなら、君の腕の中と思っていた。

叶いそうにない。

「ミネロ様。」

「ば…かな…ガネッタ…?」

「はい。」

天使にも負けない優しい笑みで、ガネッタは私に微笑んだ。

これは夢なのか?

「大丈夫です。すぐに助けが来ますから。」

意識が遠くなる。

まってくれ。夢でもいい。もっとガネッタと話したい。

願わくば、目を覚ました時に君に言いたい。

私は君を愛している。





【ランスロー】

怪我をして入院しておりました。

久し振りにワイズナーを見てみれば、最終回ちかっ!!

多くの冒険者達が捕まって売られて、南無の一言。

ENDでは、各冒険者達にハッピーエンドになることを祈るばかり。

悪党はバッドエンドで・・・って、ハイウェイマンズギルドは壊滅の運命か!?

最終回を期待しつつ、中途半端ですが終りに近いssを書いてみた所存。

それでは(・ω・)ノ


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