『月夜に踊る淫らな花』 むせ返るような汗と精液の匂い・・・・ 数十人もの男達がエルザの体を汚していた。 「アグゥ・・・ヒァ、も・・・ぉ、ヤァァ・・・」 『(なに?これは・・・・なに?)』 「へへ、だいぶ大人しくなりやがったな」 「もう『瞬拳』なんて大層な肩書きなんざ忘れただろうよ」 「オラ、お前の好きなお薬の時間だぜぇ」 一人の男が手にした紫色の容器を傾け、緑色の液体をエルザの体に塗りつける。 「ッア、アア、フアァ・・・アアァァ・・・・・」 「はは、ちょっとかけただけで軽くイキやがったぜ!」 「どうだい、『瞬拳』さまよぉ?またコレが欲しくなってきたんじゃないか?」 「こいつはな、この前かけてやった薬の原液だ。今度は一日中よがり狂えるんじゃないか?」 男たちは笑いながら股間のソレをエルザの身体に突き立てていく。 「ヒッ・・・グゥ、イッ!アアアアアアアア〜!」 突かれると同時に、まるで魂ごと吹き飛ぶ様な快楽にエルザの身体が仰け反る。 媚薬がエルザの性感を何十倍にも跳ね上げ、胸に触れただけでも体中に電撃が走るところを二つの穴に 一度に入れられたのだから、その快楽は脳髄を溶かすほどだった。 「ヒャアン、アア・・・アン、ャ・・・ァアアアア!」 ズチュ、ズチュ、グチュ・・・・・・ 汗と大量の精液、愛液と媚薬とが混ざり合い、男たちが腰を打ち付けると同時に卑猥な音が再び鳴り出す。 両の穴を激しく掻き乱され、突かれる度に今までに出された精液がズルズルと吐き出される。 「オラ!大好きな精液に溺れろや!!」 「その体の細胞一個残らず孕ませてやるよ!!」 男達は身を震わせ、熱い白濁液が吐き出される。膣内に、アナルに、顔に、至る所に精液をかけられる。 その時、玄室のドアが開き、ボスらしき人物が白く汚れたエルザに言い放った。 「そろそろ、宣言しちまったらどうだ?俺等も忙しい身でね。アンタばかりに時間は取れないのよ」 奴隷宣言・・・激しい陵辱から逃れる最後にして最悪の手段。 ハイウィマンズギルドの主な収入源は奴隷宣言した女冒険者達を奴隷商人に売り渡すことだった。 「アンタも外に出たいだろ?一言だけパッと言っちまえば開放されるんだ」 男がエルザの耳元で軽く囁く。エルザは力なく、小さい声で答えるしかなかった。 『(ダメ!言うな!言わないで!!)』 「わ、たし、は・・・」 『(言うなーーーーーーーーーーーーーー!!!)』 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「ハァッ!!!」 瞬間的に現実に戻り、息を荒くしたまま辺りを見回す。 そこは、さっきまでの暗い玄室ではなく、教会の自室の中だった。 「ハァ、ハァ、ハァ・・・・・・ゆ、夢!?」 少しずつ息を整え、『今』が現実であることを確認した。 「ハァ、・・・なんて嫌な夢を見たのかしらね・・・・欲求不満かしら」 エルザは、額に手を当てて深々とため息をついた。 悪夢の所為か、かなり汗をかいており、レオタードが冷たく、ピッタリと肌に張り付いているのを感じた。 「ウワ〜、すごい汗。・・・水、浴びてスッキリしてこよ・・・」 エルザはベッドから降り、静かに外へ出た。 エルザは教会から少し離れた森の泉へやって来た。 夜遅くとはいえ教会の水場だと寝ている子供達を起こしてしまう可能性もあったからだ。   シュル・・・パサッ レオタードを脱ぎ捨て、その火照った身体がゆっくりと水の中へ入っていく。 月明かりに照らされながら水を浴びる黒褐色の身体は、まるで女神のような雰囲気をかもし出す。 だが、その表情は哀しく、一見すれば脅えているかのような顔だった。 「・・・・・・もしも・・・迷宮で倒れれば・・・・」 先ほどの悪夢が再び脳裏に蘇る。 暗い玄室の中で、何人もの男達がその身体を白く汚していき、そして、堕とされる・・・・・・・・・ 冒険者として、『瞬拳』として、守護者としての自分が壊され、性欲の捌け口となる自分。 「ッッ!!」 ギリッと唇を強く噛み締める。どんなに強くても運が無ければ捕らえられ、陵辱される。 「(認めない・・・そんな終わり方・・・私は絶対に認めない)」 再び、身体を水で洗い始め、一番熱を帯びていた『場所』に手が触れた。 「・・・・・え?」 その『場所』で水とは違う感触を覚えた。 「(濡れてる?)」 知らぬ間に秘所からは女性特有の『蜜』が出ていたのだ。 エルザ自身、性に関する知識はそれなりにあったし、これがどういう事かは知っていた。 「(ダメ・・・・アソコが疼く・・・・)」 我慢しきれずに、エルザの手は再び熱を帯びていく秘唇に触れた。 クチュッ・・・・チュプッ・・・・ 「ハ・・・ァ、・・・ンッ・・・」 口から甘い吐息がこぼれる。長く忘れていた快感に身体が反応しはじめた。 自慰行為は初めてではないが、それでも冒険者になってからは2、3回程度しかしたことが無かった。 さらに、先ほどの夢もあってか、我慢の限界がMAXになってしまったのだ。 「ダ、メェ・・・指が、止ま・・・らなぃぃ」 クチュ、ニュブッ・・・クチュッ・・・ エルザの指が、自身の秘部を弄り犯し、リズム良く淫猥な音を立てていく。 足がガクガクと震えだし、水面に小さな波紋をいくつも作り出した。 「ン、クゥ・・・アアアッ、ダメッ・・・気持ちッ、よくなっちゃッ、ンアアアアアアッ!!」 指はさらに速さを増し、秘部からは蜜が溢れ出し、まるで体中に電流が走っているような快感に身を震わせる。 久しぶりに味わう快楽に思考は停止しかけ、朦朧としていた。 クチュ、ズチュッ、クチュ・・・クプッ 「ヒ・・・・・ック、ゥアアア・・・」 快楽を理性で抑えようとするが体が止まらず、その快楽が理性にまで達しようとした時だった。 エルザの頭の中で、夢に出てきたならず者たちの声が響いた。 『ヘヘヘ、やっぱり雌犬か』 「ッ!?」 『所詮は女ってことだろ?強がっても快楽には勝てねえってことだ』 「ち、違ッ・・・う、ハァア!」 『どうした?淫乱女。アソコが淋しくてコイツを入れて欲しいってか!?』 「いら・・・ないっ!そんなもの、ゥァ・・・欲しく、ッッない!!」 エルザは実際には居ない男たちを言葉を必死に否定する。 だが、その言葉に反して快楽は勢いを増していく。 『オラ、言ってみろよ!気持ち良いんだろ?挿入れて欲しいんだろ?』 「違ッ・・・う、気持ちよくッ、なんて・・・ないッ・・・!」 『俺等に見られて感じてるんだろ?アソコがもうグチャグチャじゃねえか?』 「感じてなんか・・・感じてなんかッ、ハァ・・・ック、ヤアァ!!」 指はさらにスピードを上げ、絶頂へと導いていく。 大量の淫蜜が指に絡み、さらに淫猥なBGMを奏で、エルザの理性を蝕む。 『ホラ、イケよ。テメエのヤラシイ格好を見られながらイっちまえよ!!』 「勝手な・・・事をッ!!アアァッ・・・!!」 『我慢は身体に毒だぜ?だから派手にイッた方がいいぜ?』 「ァア、ダメ、ダメダメ、アアアアアア〜〜〜〜〜〜〜・・・ッッ!!!」 理性の堤防が崩れ、絶頂の波が押し寄せた瞬間、目の前がグラリと傾いた。 今まで耐えていた足が滑ってしまったのだ。 バランスを失ったエルザの身体は対処する間も無くそのまま水の中に倒れた。 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ハッ、ハハハハハ」 しばらく呆然としていたが、空を仰ぎ、笑い出す。その目にはうっすらと涙が浮かんでいた。 エルザはそのまま、涙を流しながら笑い続けた。 そうすることで、今の出来事を忘れようとしたのだ。 ・・・・・もっと・・・強くならなきゃ・・・・・ 青白く、しかし強く光輝く月を眺め、エルザは心の奥深く、静かに・・・誓った。