THE SURPREME SORCERESS RED〜Side:S act11〜
―――FINAL―――
(我が聖なる王女の血脈の祖、真なる聖王女よ…)
私の心を惑わし、不意打ちを仕掛けた魔女、アマールへの怒り――厳密には、心を惑わされ、未熟にも不意打ちを許してしまった私自身への怒り――を抑え、研ぎ澄ませた心の中で詠唱、いや、祈祷を始める。
(我も彼も隔てなく守る聖なる防護、魔を祓いて聖を高める聖域を……)
研ぎ澄ませた私の心に牙を突きたてようとする、アマールの魔力の昂ぶりを感じる。
それは、並みの魔術師ならば幾らでも纏めて焼き尽くすほどの業火。
≪焼却≫を超えた≪滅却≫の魔力が、今まさに牙を突き立てようとする蛇の舌のように私を舐める。
……それでも、私は何一つ恐れる事など無かった。
何故ならば、私の発動する最大の奥義≪聖域≫は地水火風雷冥、いずれの魔力も受け付けない、絶対の防御呪文だから。
唯一の例外となるのがこの奥義自体の持つ聖なる魔力だけれど、その力を操れる者はごくごく限られている。
……だから、私は何一つ恐れる事無く……
「ひぎ――――――ぃぁぁぁぁぁ……ッッ!!!!!」
響く、獣の咆哮のような絶叫。
何が起きたのか分からない。
ただ、下腹部の、身体を引き裂かれるような――そして聖域を蹂躙された事による精神的な――痛みが、更に増した事だけが分かる。
ズプッ ズムッ ズプ ズプズプ ジュブ ジュブジュブ
ズ…ムッ ズ…ズム、ッ ジュ…ズプ、ッ……
勢い良く響く音と、窮屈そうに、けれど徐々にその速度を上げていく音の二種類が交じり合って、身体の中から耳に響いていく。
「ふ……ぁ、ぐ、うぅ……こ、んな……こん、なぁぁ……」
痛みと、あまりの出来事に放心し続けていられればどれだけ気が楽だったのだろう。
けれど放心による逃避は僅かしか許されず、私の意識は再び闘技場の中央、人だかりの只中に引き戻された。
こうなってしまえばもはや意識を他所へ逃がす事も痛みによって遮られ、我が身に起こった現実をただひたすらに思い知らされる。
私の聖域を蹂躙しているのと同じ、男達の汚らしい物が……私の、不浄の、穴まで……
「ふぉほほほ、こんなにも力を抜いて受け入れるとは……この娘のケツ穴も、慎ましやかな見た目に反して随分といやらしいものよ!」
私の、悲哀にまみれた思考すら汚すように、そして肉体的な苦痛に追い討ちをかけるように、不浄の穴を蹂躙する男が叫ぶ。
慌てて、私の聖域を蹂躙していた男にしがみついたせいで脱力していた身体に力を入れ、いまや二本となった汚らわしい男性の象徴を押し退けようとする。
「ひ、ぐぅ、っ……ぬい……抜い、ッ……あ、うあぁぁぁッ!?」
「おっと、急に締め付けが良くなりましたな!やはり二本挿しはキくようですなぁ!?」
けれど、そんな抵抗も、私の言葉も意味を成さない。
それどころか、力を入れる事で身体の内側が締まり、二本の蹂躙棒の動きや形がよりクッキリと身体に伝わり、嫌悪の悲鳴が零れてしまう。
意味の分からない男の言葉に、他の男達はその意味を解しているのだろう…違いない、違いない、と、にやけたしたり顔でしきりに頷いていた。
「あ、あぁ、う……こ、こんな…汚らわしい……所……」
絶えず前後から、聖域と不浄の穴を貫かれる。
聖なる場所と汚れた場所…二つの相反する場所を同じように貫かれ、まるでその二つが同格のものであるかのように扱われる。
思わず非難の声が上がるが、男達は耳聡くそれを聞きつけてきた。
「汚らわしい、とは何事か!貴様のマンコもケツ穴も、等しく我等のモノを受け入れ、もてなし、注ぎ込んでもらう為の雌穴であろうが!?」
途端に頭上から浴びせかけられる非難の声。
呻くように非難したはずの私が、怒鳴るように非難され返されては、果たしてどちらの言い分が正しいのかなど分からず……
「全くですな!こやつは我々の期待を裏切った罪があるという事を忘れておるのではあるまいか!?」
……いや、この場では、私だけが圧倒的に間違っているようだった。
彼等の期待通りに勝てなかった、というただ一点の非を理由に、他の全ても非とされていく。
「(うぅ…どうして、私が、こんな……早く、終わっ…)…ひ、ぁやぁぁぁ…!」
非難の言葉と視線、そして貫かれる度に湧き上がる嫌悪感…我が身に起こる理不尽を責めながら、ただこの狂った宴の終焉を待とうとした時。
ズプ(ズム) ジュプ(ジュヌ) ズムズムズム…!
今までは別々に感じていた前後の動きが合い始める。
「ひぅ…!……か、は、やぁぁ……!!
お、なか、がぁ……」」
突き入れられる度に下腹部が圧迫され、呼吸が止まりそうになり。
引き抜かれる度に止まりかけた息と共に悲鳴が零れる。
それと同時に内臓を引き出されるような錯覚を感じ、思わず口にする。
「おうおう、すっかりこなれて来たようで…もはやケツ穴でも普通にヤれますぞ!」
「皆様、あの顔……リズムを合わせた途端にあんなに表情を緩めて……全くもってはしたないですな!」
「しかもケツ穴から引き抜かれる度にケツの心配をするとは……もしや、もう排泄感で感じ始めておるのでしょうかねぇ?」
「それはそれは、大した変態ですな!とはいえ、こんなにすぐにひり出されても困ってしまいますなぁ…」
「それでは、少し抜き挿しを抑えてヤりましょうかの?」
私の身体の、心の反応は相変わらず勝手に解釈されていた。
苦痛の表情を、緩んだ表情ではしたないと蔑まれ、内臓が引きずり出されそうな不安を……排泄感…に置き換えられ、また蔑まれる。
惨めさに新たな涙が溢れそうになるのを感じていると……
ズズ…パンパンパンパンパン!!
「ひ、ぃぁ!?あ、あ、あぁぁぁぁぁっ、あぁぁぁっ!」
深く、大きく動いていた男達の動きがいきなり小刻みになる。
最初は、大きな動き故に堪える準備が出来た。
二人になり、バラバラに動かれると、タイミングが読めずに翻弄された。
二人が同時に動き出すと、堪えても堪え切れなかった。
そして今、二人が同時に小刻みに動き始めると……
「ひ、あぁ!いっ…あっ!……や、め……あぁっ!!」
堪えようとする暇など無く、二人息を合わせての蹂躙に例え堪えようとしても堪え切れない。
声すら抑えきれず、男が動く度に…つまり常に、短い悲鳴をあげ、それを上書きするように新たな悲鳴があがる。
その代わり、というわけでもないのだろうけれど、内臓を引きずり出されそうな感覚は緩和されていく。
…けれど、それはその心配に割いていた心が自由になるという事であり…
「ひぁ!も、っ…やめ…!…ぬい…ッ!てぇ…ッ!!」
その、自由になった心は私を蹂躙する動きの方を向いてしまい、その動きを心の大半で受け止めてしまう。
浅い部分には目もくれず、身体の奥の方だけを小突くように貫く動き。
ドワーフが穴を掘るように、少しずつ少しずつ、奥へと進み、今ままでは最奥だった部分が押し広げられる。
時折、私を内側から押し広げる為にか、私の奥へと続く道の壁を蹂躙棒の先端で擦り、抉る。
少しずつ私の身体を蹂躙棒によって変えられる……そう、『開拓』されていく……感覚があまりにもおぞましく、私は叫んでいた。
「ん〜?もうヌいて欲しいのかぁ〜?」
私の聖域を蹂躙する男が顔を覗きこむ…普段ならば、何か怪しいと分かりきってしまうであろうにやけた笑顔を浮かべて。
けれど、今の私にはそのように正常な判断は出来なかった。
「はっ…い、っ……!…ぬい、っ…て、く……ださ、ぁ……イっ!」
この苦しみからの解放を示唆する、福音にも似た言葉に、声を途切れさせながらも頷いて答える。
…途端、周囲から巻き起こる嘲笑の嵐。
それと同時に勢いを更に増していく、小刻みな蹂躙。
その感覚は、まるで……
(ワジの・・・・・・
ワジの怒りヲ思いジレェェェェェェェェェ!!!!!!!!!)
(ド……クン、ドプッ…ドブ、ドプ……ドププッ……)
…甦る、忌まわしい、少しばかり前の記憶。
(…また、出されて…注ぎ込まれて、しまう……)
頭の中に、おぞましいほどに熱く、腐っているかのように粘ついた液体が浮かび上がる。
あの熱さ、あのおぞましさ、あのドロドロとした纏わりつくような感触……
…なにより、注がれた瞬間から感じ始める、どうしようもない絶望感……
「ひ、ッ……や、ぁ…!…ど、どう、ッ…し、てぇ……!?」
解放してくれるはずなのに、更なる絶望へと叩き落される。
どうしてそんな事になるのかを問いただそうとするけれど……薄々は感じていた。
…彼等が、そう易々と私を解放するはずがない……
…だから…あの言葉は、きっと、もっと別の…私を貶めるような意味を持つ言葉だったのだ……
「どうして、もなにも……お望み通り、ヌいてやるだけではないか!?」
「まぁ、自身の身体で射精してもらおうとは、浅ましいが我々への奉仕という意味では正しいですしのぉ……これは、褒美に我々の高貴な精を浅ましい身体の中に注ぎ込んでやりましょう!」
再びバラバラになる二人の動き。
けれど私には堪える余裕などなく、最早自分の事だけを考え始めた二人の動きに身体を跳ねさせられる。
「いや、あぁ……いやぁぁぁ……!」
「では…このはしたないケツ穴に……ぬふぅぅ!!」
うわ言のように拒絶の言葉を繰り返す私に、不浄の穴を蹂躙していた男が宣言し……
(う、あぁ……!…熱いのが……汚らわしいのが……)
ドクドクという、聞こえないはずの音が聞こえる。
そう思えるほどに蹂躙棒と、そこから注がれる液体の感触を認めさせられるようにして、不浄の穴に欲望の腐液が注がれている。
ただでさえ不浄である場所に、更に汚らわしいものを注がれてしまえば、まるで私の全てがどうしようもなく汚されたような―――
「呆けている場合ではないぞ!?次はこちらじゃぁぁぁぁぁ!!」
私の思考を途切れさせるのは、やはり同じように熱く汚れた液体。
不浄の穴に注がれたばかりの私の身体に注ぎ込まれたその感触で……
「ひ、あぁ!?っ、やぁぁぁぁぁぁぁ!?あっ、あぁ―――」
まるで、不浄の穴に腐液を注がれた事を踏み台にしたかのように、聖域に注がれた腐液の熱さが跳ね上がる。
その熱さに私の白濁していた思考は真っ白に白熱し、身体が小刻みに跳ね上がる。
―――そして―――
「あぁ―――――ッッ!!?」
体中を貫く熱い電流。
小刻みに震える身体から、汗と一緒に、聖域からも何かが溢れ出して行く。
そして訪れる虚脱感と、今まで以上の絶望感。
…そして、僅かばかりの――そう信じたい――高揚感。
(い、今のは……何……?)
初めて味わった感覚に戸惑いを隠せない。
けれど、本能的に察知する……あれは、感じてはいけないものだ、と……
「ふふふ、どうやらイってしまったようじゃのう……それも初イきと見た!」
「この驚きようはそうでしょうなぁ。しかぁし!このように涎も涙も垂れ流してアヘ顔を晒すとは、やはり相当な雌のようじゃ!」
言われて気付く。
体中から熱い汗をかいただけなく、聖域から何か良く分からない液体を溢れさせただけでもなく……先ほどの一瞬に、私は涙も、涎も零してしまい…しかもそれに気付く事すらなかった。
…それは……それほどに、先ほどの感覚が強烈だった、という事―――
「さて…お望み通りヌいてやった事ですし…今度こそ本当に抜いてやりましょうかの…」
「良かったではないか、ちゃんと抜いてもらえて……」
ズルル…と音を立てて引き抜かれていく二本の蹂躙棒。
体内に留まっていた腐液と粘液を伴って引き抜かれていくその感覚は、やはり内臓を引き抜かれるようで…
「ぁぁ…ッ…」
思わず、小さく呻いてしまう。
同時に、文字通りぽっかりと何かが抜け落ちた二つの穴に新鮮な空気が入り込み、背筋を震わせる。
これでやっと終わったのだ…という安堵に、溜息すら零れた。
「おやおや、そんなに切なそうに呻いて…」
「しかも引き抜かれるだけで感じ入ってしまうとは……」
「どっこい、やはり寂しいのでしょうな…溜息などついておりますぞ!」
たったそれだけの私の行動に、男達が勝手な憶測によって事実を上書きし始める。
それだけで、私は次に何が起きるかを察知し、悪寒に背筋を震わせた。
……それは勿論、男達からすれば別の理由で震えたように見えたらしく……
「身震いするほど期待しおって……ならば、すぐさま次へといかせてもらおう!」
「ムム!これは先を越されましたな!では私はこちらを……!!」
すぐさま、次の男達が私の身体に取り付いてくる。
私はせめて蹂躙の始まりだけは見るまいと瞼を閉じ、声をあげるまいと唇を噛み……
((ズ……ズブ……))
「……うぅ、っ……ぁ、ぃ、やぁぁぁ―――!」
……けれどその決意も空しく、陵辱棒が沈む感触に弱々しく、そして次第に甲高く悲鳴を響かせるのだった―――
―――ATOGAKI―――
そろそろ執筆を再開しようか、と思い立ち、気になったので企画村の更新履歴を見てみました。
2008/07/17 サプリムレッドに、
X(カイ)さんの「サヤ」SSを一本追加。ついにエロパート〜♪
……(゜Д゜)
………(⊃д⊂)ゴシゴシ
…………゜゜ ( Д )
という事で実に一年振りですw
一年も経てば文体とかも変わってるかも…と不安になりましたが気にしない事にしましたw
ちなみに今回は赤本原作に於けるコマの進展はありません……所謂完全オリジナルですが、そうなると台詞とか擬音が難しくて、ゼロから作品を作り上げる方々の素晴らしさを実感しました。
ともあれ、一年間心待ちにしていた人(いるの?)も、そうでない人も、呼んでいただき有り難うございました(o*。_。)o
では…
執筆欲の沸いている内に続編に取り掛かれればそれほど遠くない内に。
そうでなければそれほど近くない内に。
またお会いしましょう!|*゜Д゜|ノシ