(欄外) <午前…、薄明かりのさしこむ部屋…> 陽・明:そうか…、ガドビックと言うのか…。なるほど。ありがとう…、静ちゃん…。よく調べて くれたね(脇に立つ少女ににこり、と微笑み、礼を言う) 静・寂:これくらい…、大したこと、ありません…。義兄様…(頬を僅かに染めながら見上げる) 陽・明:お陰で「宿題」も、もう少しで片付きそうだよ、ご苦労さま(静の頭を撫でる) 静・寂:(とすっ:さりげなく静の首筋に入る手刀)…義兄…様?(ふらっ…) 陽・明:(倒れる静の身体をそっと抱きとめる)…ここからは、ボクだけで片付けないと行けないか ら…、ごめんよ、静ちゃん…。それに… ラモエド:ばうっ 陽・明:君まで死なせたら、晴に申し訳がつかない…(静をベッドに寝かせつけ、俯く) <正午…、「宿屋」…、広間…> 数人の少女達:(リリア、BF、太・北、和也、瑞樹が楽しそうに話しながら何か出掛ける準備を 始めている。) 狼少王:「買い物」だと?(不精髭を撫で、溜息を吐く) リリア:うんっ…、もう少しで、大会も終わりでしょ? B F:ですから、ちょっと、街中に繰り出してみようか…、と(にこにこ) 瑞 樹:貴族や商人向けに結構、良いお店があるって聞きましたから…。 狼少王:やばいとこには行くんじゃねぇぞ? 和 也:心配なら、狼ちゃんも来るかい? 狼少王:いや…、良い。ガボスとお前がついていくんだろ?俺は屋敷に残らんとな…。 太・北:孔・濡姉様は行かないんですか? 孔・濡:白・湯が風邪で寝こんでますし…、私が看病して上げないと…(苦笑) リリア:白・湯ちゃんも間が悪いよね(汗) 和 也:ま…、流行つされないように、気をつけてな(孔・濡の肩をぽん、と叩いて)じゃあ、みな さん、準備も出来たようだし…、行きますか? 買い物ご一向:おーーーーーーーーーーーーっ!! 孔・濡:お土産、待ってますわね(苦笑) 和 也:余り、高いのは…(汗) 瑞 樹:兄様っ、私の分も買ってくださいね☆(和也の腕に抱きつく) 和 也:おいおいっ、まあ、良いけど…(汗) 狼少王:(にこやかに)俺の分もな? 孔・濡・B F:(がすっ:狼少王の顔面にストレートパンチ二つ) 太・北:あ…、で、では… リリア:行ってま〜す(汗) <午後…、澱みの町…、高級魔法装飾店「アルフェナ」…> 道行く人々:(ざわざわざわざわざわ…:大勢の人々が行き交う往来を前に趣きある店が一つ立つ) 少女達:(広い店内で、品物を眺めたり、会話を交わしたりしている) 太・北:わあっ、見てくださいっ、この宝石、素敵ですよ☆ 和 也:…だね。それより、大丈夫なのか?…体の調子は?(苦笑) 太・北:ええ…、まあ、たまにはこうして出かけないと(にこっ) 瑞 樹:兄様兄様っ☆見てください、これ…、似合うと思いませんか?(黒のドレスを胸に当て、 くるりと回る) 和 也:ああ…(にこっ) 太・北:私も似合ってると思うよ(にこにこ) B F:何でも、好きなもの買っても良いんですよね?(ブレスレットを手に取り、尋ねる) リリア:うん…、そのはずだよ?(飾り気の無い可愛い指輪を眺めながら) ガボス:んが…(数人の影と共に少女達の周りにさりげなくたっている) 太・北:えっと…、あうっ?!(どんっ:何かにぶつかる…)あ…、ご…、ごめんな… 太・北のぶつかった相手:ゲルマの姫君…、だな?(突然、懐から取り出した斧を振り上げる) 傭兵らしき男たち:(おのおの、武器を手に太・北らに掛かる) 太・北:っ!!! 太・北のぶつかった相手(傭兵ゴレス):ぐぁあああああああああっ!!(ガラスを突き破り、往来に 飛び出る) 傭兵らしき男たち:くうううっ!!(次々と店から飛び出してくる) 傭兵D:かはっ(大きな手に掴まれ、戸から外に放り出される) ガボス:んが…(影たちを従え、のっそりと店から出てくる) 太・北のぶつかった相手(傭兵ゴレス):こんな…、強ぇ…、話が…、違うぞ…? 傭兵F:う…、うわあああっ!!(思わず、逃げ出す) 太・北のぶつかった相手(傭兵ゴレス):お…、おいっ!! 和 也:大丈夫かっ? 瑞 樹:私は…、ただ、BFさんがっ!! B F:大丈夫…、ちょっと、肩を切ったけど…(肩を押さえながら) リリア:ごめんなさいっ…、私を庇って…(半べそを掻きながら治癒呪文を掛けている) 太・北:…リリアちゃんが悪いんじゃないよ…、それにしても…、一体?(店の外の動きを見やる) 爆 光:(かっ!!:閃光が視界を覆い隠す) <午後…、「宿屋」…> 狼少王:…(ザッ:階段を駆け下りてくる…) 孔・濡:(庭から花を摘んで玄関に…)どうかしたんですの?(きょとん) 狼少王:「爆発音」がした… 孔・濡:爆発音?(眉を潜める)…まさか 狼少王:行って来る…(眉を怒らせ、疾風と化し、宿屋を駆け出す) 孔・濡:行ってらっしゃいませ…(心配そうに見送る) 異 音:(がさ…) 孔・濡:…?(音のした方を何気なく振り向く) <午前…、澱みの町…、高級魔法装飾店「アルフェナ」の前の往来…> 傭兵F:…(ぶすぶすぶす…:上半身から上が吹き飛び…、そのまま、下半身だけ前に倒れる) 太・北のぶつかった相手(傭兵ゴレス):ご…、ゴードン(傭兵Fの名) ガボス:んが…(唖然と死んだ傭兵を見ている) 太・北のぶつかった相手(傭兵ゴレス):まさか…、やつ(ベンゾ)…、「鎧」にっ? 傭兵G:うわあああっ!!(慌てて鎧を脱ごうとするが…)…ぎ(ばがあああっ!:上半身が派手に 噴き飛ばされる) 太・北のぶつかった相手(傭兵ゴレス):な…、ななっ?!!(まさか…)  ゾンベの前夜の一言:但し、失敗は許されませんから、ご覚悟を 太・北のぶつかった相手(傭兵ゴレス):(奴か、手のものが…、見張っているのか?)(慌てて辺りを 見渡すが、それらしい姿は見えない…)クソ…(歯噛みする)一人だ…、一人で良いんだっ!! 残った傭兵達:(ゴレスの言葉に呼応し、立ち上がる)おおっ!!(死に物狂いでガボスたちに襲いか かる) ガボス:んがーーーーーーーーーーーーーっ!!(咆哮し、影と共に傭兵らを迎え撃つ) 空気を裂く音:ひゃううーーーーーーーーーーーー… 太・北のぶつかった相手(傭兵ゴレス):??? ガボス:…んが??? 破裂音:(どだだだんっ!!!:遥か上空で空気を叩き壊すような爆音…、暴風が往来に吹き渡る) 狼少王:(どんっ!!:衝撃と共に、傭兵達とガボスらの中間に着地する)よぉ… 太・北のぶつかった相手(傭兵ゴレス)+傭兵達:?!! ガボス:んがあ!!(喜びと安堵の声) 狼少王:俺の娘達に…、何してくれてやがる?(凶暴な眼がギラリと傭兵達を射棲める) 太・北のぶつかった相手(傭兵ゴレス):…何だ、きさ…?(胸元、鎧から、カチッと瞬く光…)え? 残った傭兵達:ひいっ???!(同じく鎧が瞬く) 狼少王:っ?!!! 太・北のぶつかった相手(傭兵ゴレス):嘘だろっ… 狼少王:ふせろぉおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!!!! 巨大な閃光:(カッ!!!!!!!:傭兵達の鎧から噴出した爆風と火炎が往来を焼き尽くす…) <午後…、「宿屋」…> いがぐり頭の執事(ゾンベ):足止めにもならなかったか…。ま…、所詮は獣の兵、予定通りという ところでしょうか…(耳からイヤホンらしきものを外しながら玄関で靴を脱いでいる) アウル:(ふぁああ…:パジャマ姿のまま背伸びをしながら出、ぼ〜、と人影を見る)だれ? いがぐり頭の執事(ゾンベ):おや…、おやおや(手にした剣をずちゃっ、と構える) アウル:?!!!(辺りに漂う血の匂いとゾンベの殺気に鳥肌が立つ) いがぐり頭の執事(ゾンベ):はははっ!!(笑んで駆け、アウルに切りつける) アウル:わぁあああああああああっ!!(とっさに避けるが、薄く切られた手から血が飛ぶ) いがぐり頭の執事(ゾンベ):はははっ!!(アウルの胸に剣を突き刺そうと構える) 血塗れの腕:(ガシッ:ゾンベの腰に抱きつく) アウル:?!! 血塗れの腕(孔・濡):(喉や腹から血を滴らせながらゾンベに抱きつく)逃げ…、なさいっ… アウル:ク・ジュ…?(びくっ) いがぐり頭の執事(ゾンベ):くぬ…、この…、雌豚がっ…(がすっ:孔・濡の頭を柄で殴る) 血塗れの腕(孔・濡):う…うう(力なくずり落ちる) いがぐり頭の執事(ゾンベ):「獣」は…(剣をざくりと、孔・濡の背中に突き立てる) 血塗れの腕(孔・濡):ぅぐう…(びくっ) アウル:や…、やめろっ!!(思わずゾンベに立ち向かう) いがぐり頭の執事(ゾンベ):「人」には勝てぬっ…(待ちうけていたかのように、目線をアウルに向け、 冷徹に剣を打ちこむ) アウル:!!!!! 魔道弾:ぼがうっ!!!!!!!!!!!!(ゾンベの胸元を直撃する) いがぐり頭の執事(ゾンベ):ぐうっ?!(服の魔法防御模様が浮かび、魔道弾を受け止めるがそれで も数歩、ぐらっとよろめく) マルドゥーク:なにものかっ!!(玄関に響き渡る怒号) 爆発音:どごぉおおおおおおおおおおおおおおんっ!!(「宿屋」の奥のほうから響く) いがぐり頭の執事(ゾンベ):思ったより、騒ぎが早かったか…(歯噛みすると、外に駆け出す) マルドゥーク:逃がすかっ!!!阿!!!吽!!! 阿・吽:はいなあっ、ぽーーーーーーーーーーーーーっ!!!(奥から飛び出す) 血塗れの腕(孔・濡):待っ…てっ!!(血塗れのまま叫ぶ…) マルドゥーク:し、しかしっ… 血塗れの腕(孔・濡):ばらばらになるのが…、一番、危ない…、私の仇なんか…良いから(かふ) マルドゥーク:く… ディン:(けほっ…:白煙を漂わせながら階段を降りてくる…)また…、実験失敗…、あらぁ…、ど うか…、したのぉ? シーナ:な…、何があった?(玄関の異常に気付き、慌てて廊下を駆けてくる) アウル:…うううううっ(孔・濡を抱えて泣き出す) (解説者紹介) ガドビック:キセルがトレードマーク。「澱みの街」の「娼館街」を取り仕切るマフィアボスの一人。 落ち着いた外見とは裏腹に、地位相当の冷酷な内面を持ち合わせている。 陽・明:読み名は「エク・シィド」。メガネを掛けた青年。服装はシャツにVネックセーター。 常に笑みを絶やさないが、そこはかとない脆さも感じさせる。 〜49日目〜 (以下、実戦生中継) 観 衆:(ざわざわざわざわ…) ガドビック:ふむ…、最近は…、刺激ある品が中々見つからぬのぅ…(退屈そうに) 伊 空:(入念に身体をなめしている) うぐ嬢:それでは…、挑戦者、アリス選手の入場ですっ☆ 〜49日目「「外法使い」伊空嬢VS天才魔法使いアリス嬢」〜 アリス:(髪の毛を掻き揚げ、自信に満ちた笑みを浮かべる)ふふっ、ついに私の出番ですわね。 伊 空:うち、伊空言います…、よろしゅう(静かな目でアリスを見据える) うぐ嬢:それでは…、49日目っ、伊空選手VSアリス選手、試合開始!! 観 衆:(おおおおおおおおおおおおおおおっ!!!!!) 伊 空:(アリスの目の前から消える) アリス:?!! 炸裂音:ごごううっ!!!!(脇から、二匹の巨大な獣がアリスの身体を弾き飛ばす) アリス:ああっ?!!(受身を取りそこね、地面に転がる)う…、そ…(起きあがろうとし…、そのま ま、崩れ落ちる…) うぐ嬢:(アリスのダウンを確認し…)勝者…、チャンピオン伊空っ!! ガドビック:…圧倒的な試合…、じゃったな…(つまらなそうに葉巻をふかす) 背後から響く声(陽・明):ううん、先手ゆえに勝てた、紙一重の勝利だよ(ガドビックの背後から、 落ちついた話しかける) ガドビック:?!!(何時の間にか両脇にたたずむガード達が昏倒しているのに気付く) 背後から響く声(陽・明):みんなには少しだけ、寝てもらったんだ… ガドビック:(8人…、全員だと…?ぬぅ…)何者だ…? 背後から響く声(陽・明):ちょっと、教えてほしいんだ… ガドビック:断ると言えば…? 背後から響く声(陽・明):殺さなきゃ行けない…(平然と) ガドビック:(首筋に当たる切っ先)…質問による(ごくり…) アリス:ふーーーっ、うぐぅっ、ううっ、うぐうううっ…(乳房と股間を剥き出しにされた状態で ペニスの形をした触手に絡め取られ犯されている) 触 手:(粘液を迸らせながら、アリスの身体を拘束し、口内、膣、アナルに潜り込んでいく…) アリス:ふぐっ、んうっ、ううーーーーーーーーーーーーーーっ!!(3穴から白濁が噴出し、悲 鳴と絶叫を発し、身悶える…) (参考)「外法使い」伊空嬢VS天才魔法使いアリス嬢=最上階−10 「外法使い」伊空嬢VS光剣使いマホソ嬢=最上階−11 (欄外) <夜…、「宿屋」…、孔・濡の部屋…> フィレア:手は尽くしました…、けど…(どこかやつれた表情で) 白・湯:(疲れ切った表情で俯き、咳き込みながら泣いている) シーナ:病み上がりの二人が頑張ったのはみんな分かってる(フィレアと白・湯の二人を慰める) 孔・濡の死体:(ベッドの上で目を瞑り、真っ白な頬をさらし、横たわる) シーナ:そして…、そうじゃなかったとしても…、どうにもならなかったことくらい… ディン:(無言で爆弾を掌に乗せ転がしている) 阿・吽:でも死者が一人で済んだのはもうけものっ… マルドゥーク:やめんかっ(がっ:後ろから阿・吽を殴り倒す) 阿・吽:あぱーーーーーーーーーっ!!(どがあっ) 和 也:…(机に肘をつき、ただ、ただ…、ずっと無言で俯いている) 瑞 樹:…兄様(そっと、肩に手を置く) 狼少王:…(アウルを抱きかかえたまま、静かにみなの様子を見ている) アウル:(狼少王の太い腕の中で泣き疲れた様子で眠り込んでいる) フィレア・白・湯:…(俯き座りこんでいる) 狼少王:フィレア、白・湯…、アウルを寝かせてきてくれ…(アウルを白・湯に渡す) 白・湯:あ…、わわっ…(慌てて受け取る) 狼少王:二人も…、そのまま、寝なさい… フィレア:………………………分かりました(俯き加減に頷く) 狼少王:(背中を向け)今日の件は…、全て俺の責任だ…、みな…、済まなかった…、とりあえず、 それぞれの部屋に戻っていてくれ… <夜…、「宿屋」…、石碑の前…> 太・北:(庭に出、ぼぉ、と石碑を見上げている) リリア:ター・チェお姉ちゃんっ、ここにいたの?(太・北に気付き駆けてくる) B F:未だ危ないから、中に…(リリアと一緒に来る) 太・北:(大きな涙を瞳に浮かべ振り返る)うん…(涙が二筋三筋、零れ落ちていく) …ごめん、すぐ 行くね…(笑うが、涙を止めることは出来ない) B F:ター・チェ…(困惑した表情で太・北を見下ろす) リリア:お姉ちゃん… 太・北:ぅふ…、ふ…、ひっく…、ぅう…(座りこんで涙をぐしっと拭く) 狼少王(宿屋の二階):…(太・北、石碑…、BF、リリアを見下ろした後…、俯き、自分の部屋の戸 を閉める…) リリア:(狼少王の目線に気付き、その背中が消えるのを見る)イェン… <夜…、「宿屋」…、狼少王の部屋…> ドアをノックする音:コンコン リリア:イェン…、その…、大丈夫?(扉を気にせず、無造作に透過して中に)?!! 狼少王:入る…、なっ…(リリアに背を向ける形で床に倒れこんでいる) リリア:(室内に漂う血の匂いに驚く)イェンっ??? 狼少王:騒ぐな…、頼む…(全身を震わせ、何とか上半身を起こし床に座す) リリア:イェン…?一体…? 狼少王:…いいから、さわ…(かはっ:大量の血を吐く) リリア:イェンっ!(慌てて抱きとめながらその身に漂う禍禍しい気配に気付く)(この気配…、感じ たことある…)まさか…、呪い? 狼少王:(はー…はー…:俯き、ぎっと、奥歯を噛み締める) リリア:…こんな呪い、私がっ(「剥奪」の能力で狼少王の呪いを取り除こうとする) 狼少王:やめろ…(リリアをぎゅっ、と抱きしめ制止する)そもそも、無理だ… リリア:やだっ…(狼少王の言葉を無視し、呪いを取り除こうとしたが…)あ…(呪いが無属性である ことに気付き、呆然となる…)そんな… 狼少王:ふぅう…、ふぅ…(リリアを抱きしめたまま、自嘲混じりにぽつりぽつりと語りだす)王… 失格、だな…、娘二人死なせちまったくらいで…、こんなに(落ちこみが)「来る」たぁよ…、 呪いをかけた連中の「狙い」くらい…、分かるだろうに…(くくっ、かはっ…:零れ落ちる吐血 と共に、どんどん、顔から生気が失われていく) リリア:イェン…(狼少王の精神衰弱と共に、その全身を「呪い」が蝕んでいくのが肌ごしに痛いほ ど伝わってくる) 狼少王:父親としても失格だな…(ふふ)やむを得ぬと言い訳し平気で娘を殺す許可を出し…、守り きれると驕り昂ぶって死地に同伴させた…、阿呆だ…、ふふっ(虚ろな目線をさまよわせ、な げやりな笑みを浮かべる) リリア:イェン…(涙を浮かべ見上げる) 狼少王:自分がこんな冷血漢になるなんざ…、子供のこらぁ思ってなかった…(朦朧とする意識の 中でうわ言を語り、首を振る) リリア:イェン…、良い…、良いから…(服が汚れるのもかわず、狼少王をぎゅう、と抱きしめる) 狼少王:(振るえる腕にぎゅう、と力を入れる)…良くねぇよ… リリア:良いから…(首を振り、身体をしっかりとくっつける) 狼少王:……………すま…ん…(誰に言ったとも取れぬ…台詞を呟き、全身を僅かに震わせる) <深夜…、蝋燭が燈された石造りのやや広め一室…> <数十人の兵士達が、壊れたメガネを掛けた一人の巨乳のエルフ娘を輪姦している…> 兵士A:お…、良いぞ…、そこ…、そこだ… エルフ娘(コーデリア):(身体中についた痣…、こけた頬…)はー…、ふぅ…、く…、ぅう…(くちゃ、 くちゃ、くちゃ、くちゃ…:大きな乳房と、その下の僅かに膨らんだお腹を抱えながら、必 死に舌で兵士Aに奉仕を行っている) 兵士B:ったく…、すっかり黒ずみやがって…、味気ねぇなあ…(ぶちぶち言いながら、妊娠の為 くすんだコーデリアの膣口にペニスを挿しこむ…) 鉄のキーレ:(ギィ…:鉄の扉の開く音)どうなりか?ガドビック殿の「差入れ」の「具合」は? 兵士A:はっ、キーレ様っ!中々、楽しめているでありますっ!(フェラを受けたまま、最敬礼) 鉄のキーレ:そうなりか…、「妊娠促進剤」もよくよく効いているようであるな…(つま先で軽く、 コーデリアの腹を突つく) コーデリア:(痛っ…)(びくんっ)ぅぐ…、は…、んう…(顔を歪めながらも必死に奉仕を続ける) 鉄のキーレ:(鎧を着たまま、がちゃん、と腰を下ろす)諸君…、「人」とは何かわかるなりか? 兵士達:(ひそひそ…、くっく…)(あー、あ…、とうとう、始まっちまったか…) 兵士C:全てそれ、キングクインの「威光」にさらされし、人類そのものでありますっ! 兵士達:(ひそひそ…、くっく…)(まぁ…、長く持った方かな…?) コーデリア:…んぐ…、んぅ…(…?一体…、何を言って…?) 鉄のキーレ:宜しい…、その通りなり…、では聞こう…、「亜人」は何だ…?解るなりか?(コーデ リアの顎をつま先で持ち上げ、問いかける) コーデリア:(けほっ:兵士Aのペニスを外す)「ごみ」…、です…(俯き、震えながら答える) 鉄のキーレ:そのとおりなり、そのとおりなりっ!!(膝を叩き爆笑) コーデリア:(屈辱の気持ちで唇を噛み締めつつも…、少し、ほっとした気持ち…) 鉄のキーレ:で…、いつ、口を外して良いと言ったなりか?(がっ!!:コーデリアの頬を蹴る) コーデリア:うあっ?!!…く、けほっ…(倒れて、咽る) 鉄のキーレ:(コーデリアを見下しながら…)「亜人」とは良く言ったものだ…、この「ごみ」が…、人 間もどきの分際で、人様と交われば節操無く孕むと来た…、この出来そこないの「ダッチワ イフ」がっ(がつっ:腹を踏みつける) コーデリア:ぎうっ、かはあっ!!(腹を押さえ、絶叫し、のたうつ…) 鉄のキーレ:そんな「ごみ」の分際で…、恐れ多くも、学者を気取りっ、「あの方」がお求めになる「不 老不死」を求めて「澱みの塔」(ここ)に来たらしいなりなっ?!(剣をズチャ、と抜き見下ろす) コーデリア:ひっ…(びくっ…) 鉄のキーレ:思い違いもっ…、甚だしいっ!(剣がギラリと蝋燭の光を反射する) コーデリア:あ…、うう…、ゆ…、許して…(身体を抱き、涙目で懇願するが…) 鉄のキーレ:(ドスッ:無慈悲にコーデリアの腹に剣を突き、貫く) コーデリア:ぅああああっ!!(剣が抜かれると同時に吹き出す鮮血…)ひうっ…、かはっ…(吐血し ながら床の上でもがく) 鉄のキーレ:あはははははははなりっ!!さあ、兵士達よ、「ごみ」が食いごろになったぞ?存分に 遊ぶが良いなり!! コーデリア:(数人の兵士達が鮮血に染まるコーデリアを押さえこむ…)あうっ…、ひう…、ああ…、 けほっ…、お願い…、助け…、て…、これからも…、ずっと、言うこと…、聞きます…、何 でも…、聞きます…、だからっ…、殺さ…、ない…、でえっ…(犯され、白濁と鮮血に塗れ、 苦痛と出血で意識が薄れながらも必死で懇願する)  6歳くらいの大人しい容貌の少年:お姉ちゃん…、僕、ちゃんとお利口にして待って… コーデリア:死ねないんですっ…、死ねない…、まだ…、死ねな…、かはっ…、うう… 鉄のキーレ:(耳をほじるポーズ)んーーう?馬鹿なりか?黙ってても、もうすぐ「死ねる」なりよ? 兵士達:(どっ) コーデリア:(くぅ…)はっ…、けひっ…、はっ…、ふぅうっ…  6歳くらいの大人しい容貌の少年:だから…、お姉ちゃん、きっと… コーデリア:お願…、おね…、が…(溢れる涙を隠さず、ただ懇願する…) 鉄のキーレ:…ふっ…、何を「恐がって」いるなりか…?安心するなり…、我らが世界を統一した暁 には、「亜人(ごみ)」どもはみな、お前の後を追わせてやるなり…(くっく…) コーデリア:な…(ふつっ:頭の中で何かが切れる…) 鉄のキーレ:だから、安心して死ぬなり(くくっ) コーデリア:(キリッ:歯噛み…、腕が戦慄く…)「最低」… 鉄のキーレ:…あな? コーデリア:結局…、怖いんじゃない?自分達以外の存在を…、受け入れることも出来ず…、理解 も出来ず…、怖がってるだけじゃない?(死に掛けとは思えない鋭い瞳でキーレを…、兵士達 を睨みつける…) 鉄のキーレ:…(ゆらりと立ちあがる) コーデリア:哀れね…、あんたたち…、まるで…、鏡に映った自分にさえ怯える子供のよう…(は はっ…、けほっ…) 鉄のキーレ:どくなり…(冷たい声で部下達に命令する) 兵士達:ひっ…、わわっ???(慌てて、コーデリアを離し、逃げ出す) コーデリア:…図星?(ふふっ)あんたたちみたいな「怖がり」には…、絶対…、運命の神様は…、微 笑まない…(首を振り、哀れむような目でキーレを見据える) 鉄のキーレ:「クソ」が…(一歩を踏み出す) コーデリア:逃げるときに使うつもりだった…、けど…(目を見開く…、同時に閃光が瞬き、巨大 な鉱石の塊がキーレを直撃する) 鉄のキーレ:ぬうううううううううううっ?!!!!!!!!!!!!!!!!(どごおおおおお おんっ:爆音と砕け散る岩石が全身を包み込む) コーデリア:はー…、はー…、はー…(息を切らし、目の前を見つめている…) 鉄のキーレ:ふぅうううううう…(砕け散る岩盤の中から無傷で姿を現す…) コーデリア:!!! 鉄のキーレ:(胸元に手を当て、誇らしげに)「無駄」なり、この鎧はキングクイン製の無敵の鎧…、 砲撃も流星の一撃も弾くこの力…、この逞しさっ…、すべてはキングクインと同じっ…、敵は、 …無いっ!!(鎧からぼんやりと複雑な構成の魔方陣が浮かび上がる) コーデリア:う…、くふっ…(血を吐き、うずくまる) 鉄のキーレ:気は済んだか…(がちゃんっ:腕から飛び出すガトリングガン…)…消えろ ガトリングガンの先から瞬く火薬光:(カカッ) コーデリア:(瞑る瞳…)(コーネリアス…、ごめん…、守れなかった…:脳裏に再び、一瞬浮かぶ少 年の笑顔…) 連続する銃撃音:ダガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガッ!!! 鉄のキーレ:くく…(全身に血飛沫と肉片を浴びた姿で含み笑いを漏らしている…) 兵士B:あの… 鉄のキーレ:さて…、ふふっ…、申し訳無い…、新しい玩具は後日届けさせるにて… 兵士達:(歓喜の声が沸きあがる) 鉄のキーレ:「ごみ」は…、豚の飼料にでもしておくなり…(手先の血を振るい飛ばす) <深夜…、レスの屋敷…> レ ス:(チェアに腰掛け、本を読みながら紅茶を嗜んでいる) 風にざわめく木々:… 黒色のスーツを着込んだメガネの女剣士(ミヨ):(何時の間にか、レスの背後に立つ…) レ ス:(振りかえらず)何の用だ(本を読み続ける) 魔法の光:…(仄かに室内を照らしている) 黒色のスーツを着込んだメガネの女剣士(ミヨ):ミレニア治安維持部隊隊長レスタト・レスか? レ ス:(振りかえらず)読書中だ。急ぎで無ければ後にしろ(淡々と、部下に指示するような口調で)。 黒色のスーツを着込んだメガネの女剣士(ミヨ):キングクインの為に…、死ね(煌く切先) 魔法の光:(ぶわっ…:一瞬揺れ、消える…) <昔の風景…、ゲルマ北部…、兵士鍛錬場…> 掛け声:えぇいいっ、た、とああああっ!!(数百人もの兵士達が草原で鍛錬に励んでいる) 晴・嵐(15歳):いつ来てもここは空気がえぇ(タバコをふかしながら満足げに練習風景を見ている) 教 官:(晴・嵐の隣で直立不動)晴・嵐様のカリスマの賜物ですな 晴・嵐(15歳):…本音言ってみぃ(愉快そうに問う) 教 官:教官が良い所為かと(さらり) 晴・嵐(15歳):(くははっ)言うやないかっ、ま、実際、よう鍛錬でき取るわ(うんうん) 教 官:ありがたいお言葉ですな(木で鼻をくくったような口調) 晴・嵐(15歳):これやったら、「落ち零れ」なんかも殆どいないんやろな? 教 官:いえ…、それが… 晴・嵐(15歳):まー、おらんわけないわな… 教 官:1名ほど、しかし、今日中に除隊の予定ですが…。 晴・嵐(15歳):そう言うオチで来るかっ(苦笑)ま…、それはそとして…、ここにおるなかで…、 一番強いんは誰や?(わくわくした表情で尋ねる) 教 官:おりません… 晴・嵐(15歳):あのな…、お前とウチを入れないで、やで?(洒落はもうええ、と言う感じで) 教 官:晴・嵐様と私を入れてもここにはおりません。先ほど申した「落ち零れ」が一番強いかと。 晴・嵐(15歳):…なに?…どう言う…(怪訝な表情) 教 官:兵士として、…ありふれた初歩の欠点が治せないのですよ…、彼は…(溜息をつき、額の しわをごしごし伸ばす) 晴・嵐(15歳):…そいつ、今、どこにおるんや? 教 官:それは… メガネを掛けた少年:(小さな丘の上で草木をぼんやり眺めている) 青い鬣の幼獣:…(少年の足元で目を瞑り寝そべっている) 草木の匂いを載せた風:ひゅうう…(少年の髪を撫で上げる) 晴・嵐(15歳):おっ…、おおっ、捜したでっ!(ばたばたと駆けてくる) メガネを掛けた少年:? 青い鬣の幼獣:…(晴・嵐を一瞥したあと、再び目を瞑る) 晴・嵐(15歳):(少年の前まで来て)お前っ…、「落ち零れ」やろっ! メガネを掛けた少年:…いきなり、はっきりと言うんだね…(苦笑) 晴・嵐(15歳):ま〜、それがウチの「長所」やし(笑いながら、少年の横に座る) メガネを掛けた少年:それで、大武官さんがボクにが何のようなの? 晴・嵐(15歳):なんや…、ウチのことしっとったんか… メガネを掛けた少年:蕃国訛りと性格でぴんと…、有名だから。 晴・嵐(15歳):そっか…、ゆーめぇかぁ…(う〜ん) メガネを掛けた少年:ボクの欠点も聞いてきたんでしょ? 晴・嵐(15歳):まぁな。 メガネを掛けた少年:だったら、ほっといた方が良いよ…、ボクも他の生き方を考えていたところ だから… 晴・嵐(15歳):他の生き方…? メガネを掛けた少年:学者になろうかな…、って… 晴・嵐(15歳):ホントにそれでええんか…?親の仇取るためにぃ、兵士になったんちゃうんか? メガネを掛けた少年:うん…、一族の仇が討てないのは悔しいけど…、ね…(胸元に揺れる大鳥の ペンダント…)それでも…、前に進んでいかなきゃ、行けないから… 晴・嵐(15歳):(暫し考えたあと)なら、しゃあ無いな…。でも、な… メガネを掛けた少年:? 晴・嵐(15歳):ウチ…、お前みたいな兵隊、一人くらいおってもええと思っとったんやけどな… (優しく微笑み、少年を見る) メガネを掛けた少年:…(真っ赤になって俯く) <深夜…、???…> 陽・明:(雲間に輝く月をぼんやりと眺めている…) 町の匂いを載せた風:ひゅうう…(青年の髪を撫で上げる) ラモエド:…(陽・明の足元で目を瞑り寝そべっている) 陽・明:……………(胸元の大鳥のペンダントを握り締める…)