(欄外) <朝…、「宿屋」の庭の片隅…> 小鳥の囀る声:ちちち… 太・北(庭の片隅):…おはよう…、お…ちゃん…(一つの石碑に水をかけ、洗っている…) 狼少王(2階の廊下):…(2階の廊下の窓から無言で見下ろしてる…) 太・北(庭の片隅):…(ごしごしごしごし) 瑞 樹(庭の片隅):?(ター・チェの傍を通る)な…を…?…!…(何やら話している) 太・北(庭の片隅):…、…で、…なの…(どこか寂しさの混じる微笑み) 瑞 樹(庭の片隅):…な…だ(にこ、と微笑んで、ター・チェを手伝いだす) 狼少王(3階の廊下):… B F(サーシア)(3階の廊下):(ふぁああ…、と欠伸しながら部屋を出てくる)あれ?狼少王 さん…、どうかしたんですか? 狼少王(3階の廊下):いや…、少し…、な… B F(サーシア)(3階の廊下):???(きょとん) <午前…、「宿屋」…、孔・濡の部屋…> 黒板を掻く音:(かりかりかりかりかり…) 孔・濡:(チョークを置く…)以上が、現在の世界の状況ですわ… 和 也:なるほどね…(腕組み、感嘆) リリア:ふぅん…、まあ、そんな感じだよね… シーナ:そうだな… 孔・濡:…で、…(和也さん以外は結構世界事情に通じてるからやりにくいなあ…(汗)) フィレア:あれ…、みなさん…、何してるんですか? リリア:「政治」のお勉強…、だよ☆ シーナ:あぁ…、ま、私は暇つぶしにお邪魔してるだけだけ…、だけど(苦笑) フィレア:「政治」…、ですか? 孔・濡:今のところは概論の説明で精一杯ですけどね。 和 也:概論…、って言ってもなぁ…、結構、多いよな(汗) 孔・濡:和也さんは初めの知識が少ないから… 和 也:仕方ないだろ…、神主ってのは、そんなことより結構覚えることが多いんだ。 シーナ:エッチの知識がか?(からかうように) 和 也:えらい言われようだな…(ぶつぶつ) リリア:フィレアも聞いていく?…結構、孔・濡の授業って面白いよ(笑) フィレア:ん〜…、そう、ですね(にこっ) 孔・濡:分かりました…、では、初めから…(にこっ) <午前…、「澱みの塔」の傍…、スラム…> 影 A:かっ!!(壁に激しく叩きつけられ、落ちる…) クラムハップ:…く…(正面の相手を見据え、歯噛みする) ???(フードを目深に被った女性):随分と…、見くびられたものだ…(透き通った氷を思わせ る瞳がフードの下で煌く)  阿 :あ゛…(フードの女性の背後に…)  吽 :ぽぉ…(…ぬう、っと立つ) ???(フードを目深に被った女性):人間が無能な存在とは思わぬが…、その人数での尾行は無 謀…。子供とは言え、それすらも分からぬか…(重い一歩を踏み出す) 影BC:(クラムハップを庇うようにその両側に立つ) クラムハップ:さすが…、大会屈指の「守護者」…、マルドゥーク嬢ね…(額を伝う汗) フードを目深に被った女性(マルドゥーク):(クラムハップの台詞も無視し、冷静に)「影」が何の ようだ…、我を…、多くの敗退者同様…、「売る」ために「捕獲」しに来たか?  阿 :(マルドゥークを庇うように前に立つ)それはゆるさなーーーーい!!  吽 :(同じく前に立ち、絶叫)マル様の前も後ろもわれらのものーーーー!!  阿 :(絶叫)                     ものーーーー!! フードを目深に被った女性(マルドゥーク):いつなった、いつ(阿吽の背中に魔道弾☆) 阿・吽:あぽぉーーーーーーーーーーーーっ!!!(ずどぉおおおおん:倒れる) クラムハップ:(汗)とにかくっ、ここは引かせてもらうねっ!(手にした巨大な書を開く) 土くれの切っ先:どどどどどどどどどどどどどどどどどどどんん!!!(無数の土の槍がマルドゥ ーク及び阿吽に襲いかかる) フードを目深に被った女性(マルドゥーク):…ふん!!(杖を振るう) 強力な魔力の波動:どうぅううううんっ!!!(切っ先をことごとく破壊する…) 土くれの切っ先:がぉおおおおおおんんっ!!(破壊されると同時に大きな土煙上げ舞いあがる) 阿・吽:ぽあっ、ぽ、ぽーーーーーーーーーーーー!!(土煙の中でばたばた) フードを目深に被った女性(マルドゥーク):…(溜息を吐くと、もう一度、魔道弾で阿吽をど突 き倒す) 土 煙:(1分もしないうちに薄まるが…、既にクラムハップらの姿は無い…) フードを目深に被った女性(マルドゥーク):…やれやれ… (解説者紹介) リリア:「反魔」の能力者で「剥奪姫」の異名を持つグレンデン伯の「秘蔵っ子」。 明るく優しい印象だが、影のある過去も・・・。今は狼少王の「后」として、太・北らと同居中。 シーナ:各国を巡る女魔法剣士。ある目的の為に「マーベラス・メイガス」を目指したが・・・。 現在は、クラムハップや太・北らと同居中…。 フィレア:エウルラシア神聖王国の第一王女にして、狼少王の新しい「后」。 逆臣ドーリガンに心身ともに汚し尽くされた過去に今だ引き摺られることがある。 ガボス:レザースーツと仮面で全身固めた大男。ただその正体は黒髪美少女。 口癖は「んがー」。クラムハップに付き従うが実は同格らしいと言う話も。 狼少王:本名は太・莱(ター・イェン)中央ゲルマ公国公王にして、「ゲルマ」半島の覇者。 「人材探し」に奔走する「お盛んな47歳」。 〜41日目〜 (以下、実戦生中継) 観 衆:(ざわざわざわざわざわ…) シーナ:噂どおり…、減ってるなあ…(苦笑) リリア:うん… フィレア:この前来たときよりは…、多いでしょうか? ガボス:んが… 狼少王:昨日の試合を見る限りでは…、(結界は)大丈夫だと思うが… うぐ嬢:では、選手の入場です☆ 〜41日目「爆弾娘ディン嬢VS「食らうもの」B―11嬢」〜 ディン:…(ふつ)…(ふつ)… B−11:ヴヴ…、ヴヴヴ…、ヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴ…(揺らめきながら立つ) フィレア:(B−11を見て)な…、なんなんですか…?あの方…は? リリア:見た感じだと…、流体系の魔法生物…、ってとこかな? フィレア:「魔法…、生物」…(ドーリガンの記憶を思い出し、知らずに震え) 狼少王:…大丈夫だ(フィレアの手をそっと握る) リリア:(ちょっと妬きながらも、フィレアを励ますように微笑む) シーナ:そうそう、大丈夫だって(にこ) ガボス:んが…(どん、と胸を叩く) フィレア:あ…、はい…(赤くなりながら頷く) うぐ嬢:41日目…、ディン選手VSイレブン選手の試合を始めます!! 観 衆:(おおおおおおおおお…) B−11:ヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴ…!!(体が崩れ、奔流となりディンに襲いかかる) ディン:足りない…(手から転がる爆弾) 閃 光:しゃごう!!!!!!!!!(瞬き、B−11にダメージ) B−11:しゅぉおおおおおっ…(ダメージを受けた部分以外の身体が伸び、ディンを捕らえよう とするが、逃げられる…) ディン:「刺激」が足りないのよぉっ!!!(数個の爆弾を転がす) 閃 光:しゃぎっ!!!!!!!!!!!!! B−11:ヴ!!!!!!(とっさに「人型」に固まり「防御」) 爆 風:しゃごおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおん!!! B−11:ヴ…、ヴヴ…(爆風に飛ばされ転がる) ディン:… B−11:ヴ…、ヴィ…(起きあがろうとするが…、そのまま、へたり込む…) うぐ嬢:(B−11の戦意喪失を確認)勝者…、チャンピオン!!ディン選手!! 観 客:(おお…、おおおおおおおおおおおおおおおおお…) リリア:相変わらず…、ディンさん、って、爆弾に慣れてる…、ね… 狼少王:うむ… ガボス:んが… うぐ嬢:それでは、皆様、イレブン選手の陵辱をお楽しみ下さい☆ 流動体の男たち:にゅうううううう… B−11:!!!!!!! 観 客:(おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!) うぐ嬢:明日は名高い傭兵、「金の死神」カルナック嬢がチャンピオンに挑みます!!是非みなさま お誘いあわせの上、ご来場下さい☆ (参考)爆弾娘ディン嬢VS「食らうもの」B―11嬢=最上階−2 爆弾娘ディン嬢VS「金の死神」カルナック嬢=最上階−3 (欄外) <試合直後…、「澱みの塔」…、アッシュ卿の観覧室…> アッシュ卿:…(窓の外の闘技場を見下ろしている…) B−11:(闘技場で延々と流動体の男たちに回されている…)ぎぎ…、ぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎ… (物凄く嫌がり、身体が痛々しく時々はねる…) アッシュ卿:…(窓の外の闘技場を見下ろしている…) アッシュ卿の影にいる少女:どっかで見たことがあると思ったら…、アタシがチャンピオンになる 前に倒した「守護者」じゃん?そっかそっか…。「食われて」ましたか…(資料を軽く見、頷く) レ ス:(アッシュ卿、そして、少女の後ろでソファに座って)哀れなものだな。 アッシュ卿の影にいる少女:まあ、な。だが優先すべきモノは一個人の幸福じゃ無い。 レ ス:…………(黙っている) アッシュ卿の影にいる少女:今更、だろ?(目を細め、酷薄ともとれる笑みを浮かべる) レ ス:ああ、今更、だ(表情一つ変えない) <夜…、「宿屋」…、クラムハップの部屋…> クラムハップ:またく…、まいたね…(包帯を巻ながら溜息) ガボス(ハッチオープン):大変…、でしたね… クラムハップ:ホントよ…、ガボスはどね? ガボス(ハッチオープン):私は…、ほぼ順調…、かな? クラムハップ:羨ましい話ね…(はふう) <夜…、「宿屋」…、リリアの部屋…> リリア:…(狼少王の腕の中で静かな寝息を立てている) 狼少王:(小さな痙攣…)…けふっ…、こほっ…(手で口元を押さえ、小さく咳き込む…) リリア:…?(目をごしごしして見上げる…) 狼少王:済まん…、起こしたか…?(微笑み、見る) リリア:だい…、丈夫…?(ぽぉ…) 狼少王:ああ…、ちょっと、唾が気管(のど)に入っただけだ…(笑) リリア:(安心したのか微笑むと再び、寝息を立て始める…) 狼少王:…(掌をゆっくり開き…、見る…)…(うっすらと着いた血…)…(それを無造作にふき取ると ごみ箱に投げ入れる…)…(呟きを噛み殺すと、リリアを優しく抱きしめ、目を瞑る…)