ギルティーゴッズジェノサイド外伝――偉大なる聖戦・マカドミア――

by MORIGUMA

 


「うらあああっ!」
4頭の馬が引く戦闘用馬車が、2台。猛スピードで突進してくる。
それらは、鎖の両端を引き、粗末な車輪をつけた、先を尖らせた大木がついてくる。
おびただしい弓矢が、雨あられとふってくる。
1本が偶然、御者の肩に刺さった。
「おのれ、おのれ、おのれえっ、異教徒どもめがあっ、こんな矢で俺様が屈するとおもうてかああっ」
目を血走らせ、御者は痛みすら忘れ、巨大な黒い城門めがけて突き進む。
2台は、寸前で馬車を見事に急旋回させると、鎖を放して右と左に分かれる。
巨大な質量の杭と化し、巨木は城門へ突き刺さった。

ゴガアアアッ

分厚い城門も、これほどの巨大な質量には抗せず、ゆがみ、屈し、折れ崩れた。

この瞬間、チェアラム教のマカドミア城塞都市の運命は決まった。

偉大なる聖十字を掲げ、勝利の喜びと、神をたたえる声を上げながら、ザツライ正教軍は聖戦の正当な義務を努めに向かった。
すなわち、殲滅。



数百年に1度、『大粛清』『魔女狩り』『奪還』『聖戦』など、宗教が絡む大変事が起こる。

宗教も少人数のうちはまだ良いが、世界的に広がる大宗教となると、むしろその内部に問題が多発する。
聖なる書『神の御言葉』への新解釈。(ピキ)
現体制にあきたらぬ、反旗を翻す新体制。(ピキ)
権威のよく浸透していない、商人などの新興階級の台頭。(ピキ)
神も恐れず、上層部のやり方を糾弾する下層の聖職者。(ピキピキピキ)
元々やんごとなき人々である教皇や枢機卿たち上層部は、気づくまでは何とも思わないが、気になりだすとなかなか忘れる事ができない。
次第に額の青筋が増えていく。
そして、青筋が10個ほど並ぶようになると、ある種の啓示(宗教的ヒステリーとも言う)が降りやすくなるという。

教皇ブダレボウズ13世は、目を吊り上げ、半分あさってのほうを見ながら、のたまった。
「わがザツライ正教の聖者、コーアマンの教会とその足跡は、神が正教に与えられた聖地である。神は大天使ミドラファズを遣わし、我に聖地の奪還を命ぜられた。」
と、チェアラム教の領内に勇敢に布教活動をした過去の聖者を持ち上げた。

たまたま偶然に、ほとんど同時刻『ミドラファズの教えを受けた』とヒステリー気味の中年女性が、旦那の剣を持って立ち上がったからたまらない。
それでなくとも、日頃から困窮する下層階級の人間たちは、異様な神がかりに狂乱する。
上と下から同時に起こったヒステリーは、たちまち伝染病のように広がり、『聖地の奪還』と『無法な異教徒への粛清』を唱えて、暴走が始まった。



「敬虔なる聖戦士たちよ、この城砦の中におる者は全て、許されざる異教徒である。神の名において、全ての魂に等しく救いの救済を与えるべし!」
高らかに声を張り上げる大司教に、聖騎士の大群は猛りたち、剣を掲げて突撃した。

打ち減らされた防衛軍は、なすすべなく叩き伏せられ、さらに都市全体が殺戮の嵐に覆われていく。

随喜の涙を零しながら、赤子を抱えた女を切り捨て、
神の恩寵をたたえながら、老人の首をはね、
正義の名を唱えつつ、妊婦の腹を槍で裂いた。
全ては、聖戦の名のもとに。
かかとまで血に浸りながら、聖地を汚す恥ずべき異教徒を粛清していった。

茫漠たる砂漠の中、オアシスを中心に栄えた古き城塞都市は、屠殺場と化した。
抵抗できる者も、できない者も、等しく、平等に、刃の汚れに変わっていく。

まれに、不幸にして、殺す事をためらわれるような、美貌妙齢の女性はさらに過酷な運命をたどった。
命乞いをする騎士は、魔女に魅入られた臆病者と殴られ、捕縛される。
“聖騎士を惑わせた魔女”は尋問のために、殺戮の終わった地区に引きずられた。

「ひいっ!、いやああっ!」
厳しい戒律の元、肌を晒す事を禁じられた処女が、見るも無残に剥かれ、聖戦士の“祝福”で貫かれる。
激しく頬をはたかれ、気力が萎えた女性の脚を広げ、暴行を続けた。
激しく出血する秘所に、黒光りする男根が突入を繰り返し、ほっそりした胴を丹念に耕し、掻き回す。
浅黒い肌に、幾筋も流れる血の筋。
がくがくと揺すられ、突き上げられ、苦痛と衝撃、そして絶望だけが、しなやかな身体の中を蹂躙する。
破壊されていく冷たさが、膨張する異様な醜い感触が、柔らかで豊かな胸を刺す。
「さあ、汚れきった貴様の魂に、祝福を!」
「いや、いや、いや――――――――!!」
悲鳴を上げてのけぞる美しい腰に、おびただしい、初めての汚濁が、最奥へ注ぎ込まれた。
抵抗する身体を無理やりに押さえ、腰を最奥まで叩きつけ、ありったけの精液を繰り返し射精した。

レイプの衝撃で呆然となり、放り出された女性は、別な赤毛の男が広げ、のしかかった。

喘ぎと、小さな悲鳴が始まり、他にも何人もの“高潔で惑うことが無い”位の高い聖戦士たちが、祝福を与えんと待ち構えていた。


「ほほう、これは、これは。」
太った大司教は、細い目をさらに細め、引きずられてきた妙齢の女性を眺めた。
『これは美しい。異教徒にあるまじき美貌ではないか。』
艶やかな肌に、長い黒髪が波打つ。黒曜石の瞳に、メラメラと怒りが燃え輝いている。
スラリとした長身に、乳あての下からはちきれんばかりの乳房が盛り上がり、激しい息づかいに震えていた。
くびれきった胴から豊かな腰のラインが、生唾を飲み込むばかりに美しく、すらりと長い脚が鮮やかな脚線美を描いている。
だが、均整の取れたプロポーションは、ほとんど下着だけに剥がれて、むき出しになっていた。

引きずってきた聖戦士が、高らかに報告する。
「大司教様、マカドミアの太守の娘で、軍司令官ガーネットでございます。」
ザツライ正教軍の大隊長であり、教会から“最も高潔な騎士”の一人とされるボデリアデスは、この戦いの趨勢を決めた捕虜に、興奮していた。

21歳のこの女性は、夫を正教軍に殺され、復讐を誓い、マカドミア守備隊をひきいていた。軍略に優れ、見かけによらず武力も凄まじい女性で、長槍を使わせたら、聖戦士10人でも倒せないことは、以前の戦いで実証済みである。

「偉大なる神のお導きにより、正教への協力者たちがガーネットを誘い出させ、私に捕らえさせましてございます。」
つまり、裏切りによって、司令官を捕らえたというわけだ。
「この、卑怯者!、貴様は武人としての誇りは無いのか!。ぺえっ!」
怒りに叫び、にやける横顔につばを吐きかけるガーネットだが、後ろ手に鎖でくくられていては、あまりに無謀だった。
「何をするか、この汚らわしい異教徒が!」
握っていた鎖を巧妙に波打たせ、つややかな背筋に、ムチのように打ちつける。
「あうっ!」
「これ、救われぬ異教徒とはいえ、あまり暴力をふるってはなりません。」
大司教がそらぞらしく声をかけた。

おつきの少年が、美しい布でつばをそっとふき取る。
だが、その布を、ガーネットは食い入るように見つめた。
大司教は、視線に気がつき、にやりと笑った。
「おお、そうだ。先ほど緑の広間で見かけたご婦人はどうしたね。」
小姓はにこやかに答える。
「はい、大司教様。この布を髪に巻いていた婦人は、あまりにも妖しく、魔女の疑いがあるとのことで、ドベルナス将軍他、特に位が高く惑わされない聖騎士たちが、奥の間で尋問をなさいました。」

ガーネットがハッと顔を上げた。奥の間は寝室である。

「魔女は涙を流してあやまちを悔い、懺悔をしたため、皆で祝福を与えていました。ご婦人は歓喜にむせび、喜びに身体を開き、前からも後ろからも祝福を受け入れていました。」
ガーネットはわなわなと震え、絶叫した。
「きっ、貴様らあっ!、母上になんということを!。」
だが、大司教も、聖戦士も、小姓ですら、虫の鳴き声ほどにも感じなかった。
太守の城にいる位のある者は、全て正教の中枢に関わる人間であり、法や教義を超えた判断を教皇から許されている。

「さて、罪深き異教徒よ。そなたは特に、これまでさんざんザツライ正教軍の聖戦を妨害し、おびただしい聖戦士たちを殺してきた。」
まるで日常の注意を与えるかのように、歩きながら大司教は言った。
「不敬である。」
ここだけ声を荒げ、重く宣言する。
「本来なら、一片の慈悲も与えることなく、魂の試練として、地獄へ落とさねばならぬところだが、それは我々正教の慈愛の心に反する。よって、あえて教義を超えて、汝の罪深き魂を清め、救いを与えよう。マーチン!」
初めて名を呼ばれた小姓は、影のようにガーネットの後ろへ回ると、首筋に細い針を刺した。幼く可愛らしい小姓のように見えるが、その実、大司教の恐るべきボディガードなのだ。

あっと思う間もなく、ガーネットの身体が重く、痺れた。
意識も、ぼおっとかすみ、目もほとんど見えなくなる。

口に皮の拘束具をはめられ、両膝に金属の棒を渡された。
無残に脚が広がり、痺れで動く事もままならない。
大司教は、象牙の小箱を出し、中のねっとりした薬を指に取った。

即効性の痺れ薬は、徐々に効き目が消えていく。
だが、大司教は慌てず、ガーネットの腰に巻かれた下着を剥ぎ、まだ閉じた陰唇を薬にまみれた指で広げ、差し込んだ。
「ん、んんっ!」
麻痺しかけた意識も、じょじょに戻りだし、受ける辱めの感触もはっきりしてきた。
丹念に探りまわし、その中深くなぞっていく。

「ううむ、惜しい事に処女は失っていますね。いけませんね、異教徒で、貞節も無いとは。これではより多くの救いを受けねば、地獄での苦しみが増すばかりです。」
ぷっくりした恥丘が血の色を帯び、かあっと熱くなっていく。
異様にかゆみとも、熱感とも感じるものが、膣の中を駆け巡り、下半身にあふれてくる。
『なっ、なんなの?!』

服を脱ぐと、醜い中年の脂ぎった肌と、異様に巨大な黒い男根が、そそり立っていた。
乳あてをはずされ、豊かで美しい紡錘が、プルリとこぼれだす。
恥ずかしさと怒りにもかかわらず、それを圧するような異様な感触が、下腹を嘗めまわし、湧き上がってくる。
乳首が勃起し、ピンクの小粒な乳首が立ち上がり、膨らむ。
瞳孔が収縮し、身体中が敏感になっていく。
激しい怒りも、復讐心も、ピンクの霧が覆い、隠し、身体中をチリチリと駆け巡る異様な感触だけが、意識を支配していく。

あそこがひくつき、あふれて滴っていた。
異様な色気が、扇情的な美貌をさらに美しく淫らに染めた。
黒い男根が当てられて、ガーネットの意識には、それを入れる事しか、考えられなくなっていた。
ずぶうっ
「あひゅううっ!」
顎を涎で濡らし、巨大な男根が突き入る感触に、声を上げていた。
ぐいぐい締め付け、絡み合う複雑な感触を、亀頭にこすりつけていく。
「おお、これはなかなか。」
強烈で激しい動きに、美しい尻を握り締め、強く突き上げると、ガーネットはなすすべなく腰を振り、淫らにあそこをうごめかせ、締めつける。
それが誰なのかも忘れ、深くえぐられる久しぶりの感触に、狂ったように腰を振り、深く受け入れていく。
しなやかな姿態をのけぞらせ、激しく突き上げる男根を、しぶきを上げて受け止め、最も感じる場所を探し、突き当てさせて、わなないた。
豊かに突き出した胸が、ダイナミックに揺れ、貫かれる動きに、踊るように跳ねた。
強烈なカリの刺激が、深く胎の奥まで届き、狂おしい悦楽に我を忘れ、幾度も痙攣を繰り返す。
口に押し込まれた感触も、夢うつつで分からなくなり、深く飲み込み、しゃぶり、しごいていた。
口も、あそこも、両方から犯される感触が、屈折した快感を身体中に撒き散らし、美貌をゆがめ、のびやかな四肢を震わせ、細く締まった腰をのけぞらす。
狂い、乱れ、何度も快楽の波が砕けた。
「んっ!、んっ!、んう―――――――っ!!!!」
同時にうめき、突き込まれるそれに、全身が悦びで跳ね上がった。
どびゅうううううううっ、どびゅうううううっ、どびゅうううっ、どびゅっ、
猛烈な脈動が、子宮口にぶつかり、なだれ込む。
喉深くはじけ、飲み込まされる。
快楽の渦に巻き込まれ、幾度も熱い男根を受け止め、絞り上げた。
喉まで届くほどに、飲み込み、飲み干した。
誰とも知れぬ精液が、子宮を熱く濡らし、快楽で全身が蕩けていた。

「はっ、はっ、あふっ!、ひゆううっ!、あひゅっ!、あはっ!」
異様な声を上げ、ガーネットは快楽の赴くままに、腰を激しくくねらせ、波打たせていた。
太った醜い男に跨り、その強大な男根にそって、自分の悦びを求め、絞り、こすりつけて、その美しい乳房を乱し、長く美しい脚をくねらせていた。
子宮口に当たり、中にめり込むそれが、異様に気持ちよく、何度もそこを求め、受け入れる。淫らに腰を打ち振り、その感触を貪り、繰り返し湧き上がる快楽の津波を、深く受け入れて、のけぞった。
「んひゅううううううっ!!」
美しくのけぞる身体に、大司教のエキスは、根元まで突き上げ、暴発した。
 どびゅうううっ、どびゅうっ、どびゅっ、どびゅっ、
熱く弾けるそれに、びくびくと腰を震わせ、上下させ、絞り上げる。
中いっぱいにあふれ、よどむそれが、ジンジンと染み込み、蕩け尽くす。
喘ぎ、崩れる身体に、冷たい床の感触が、心地よく、そして、はっと意識を取り戻した。
正気に返っていた。

大司教は悠然と服を着ると、つぶやきながら出て行った。
「汝の魂に、神の救いあらんことを。」

自分は、自分は、いったい何を、何をしていたのか。
パニックに落ちたガーネットに、ようやくおあずけを食っていた聖騎士が襲いかかる。
暴れようとして、強く頬をはたかれ、気が遠くなる。
「いまさら何を抵抗するつもりだ?、これから、俺も、将軍たちも、皆で祝福を与えてやるからな、この雌犬!」
犬同然に、後ろから大ぶりのペニスが、突き入れられ、悲鳴を上げた。
「あひゅううっ!」
熱く脈打つそれが、ずぶりと押し込まれ、膣をいっぱいにした。
じいんと、認めたくない感触が、背筋を走る。
がくがくと足が震え、あそこが、勝手にうごめいていく。
それを感じて、騎士は激しく腰を突いた。
のけぞるガーネットに、それがこね、突き、えぐっていく。
それに抵抗できなかった。
「あひっ!、ひゅうっ!、あひゅっ!」
声を上げ、感じていた。
どうしようもなく、感じ、受け入れて、締めつけていた。
身体が優先し、見たこともない男を受け入れて、感じて、愛撫していた。
なんで・・、なんで・・、
泣きながら、背筋を突き上げてくる快感に、溺れだしていた。

もう、意地も、張りも、何もかもが虚しく崩れていく。
膨れ上がる快感に、腰がわななき、脚が広がって、滴りをおびただしく零していく。
膣を喰らうばかりに突き上げる亀頭が、身体の芯まで突き抜けそうだ。
子宮を小突くエクスタシーに、髪を振り乱し、身体が折れそうにのけぞった。
「んひゅうううううううううううっ!!」
どびゅううううううっ、どびゅうううううううっ、どびゅううううううっ、
繰り返し、ほとばしる大量の精液。
子宮にあふれるそれに、囚われ、溺れる自分がいた。
残らず絞り上げ、絞り尽くさせる身体に、ガーネットは何度も咽び、喘ぎ、絶句した。

『イーニィ・・』
チェアラム教本山の大都に残された一人娘に、かすかな意識で別れを告げ、ガーネットは闇に落ちていった。

1週間後、マカドミア市民最後の一人が、断頭台で首を落とされた。
美しい首は、マカドミア市民でただ一人だけ、簡素に埋葬されたという。

FIN