新たなる悲劇〜フィリスとミランダ〜

帝国騎士フィリス、彼女は若干十六歳で騎士称号を得た少女だった。
だがその輝かしい物となるはずだった前途は一人の下級兵士によって無残にも砕かれた。
ある日の夕暮れにその下級兵士は現れ、彼女を犯し、処女を奪い凌辱した。
その男は後に裁きを受け処刑された、そのときの証言台に彼女もいた。
男の最後の捨て台詞は今も忘れない。
その後彼女は家に留まるようにとの父の言葉に反して戦場に戻った、忌まわしい過去を忘れるために。
「かかれっ」
戦場で指揮を取るフィリス、その横には同じ被害者だったミランダがいる。
彼女は男の裁判の時一緒に証言した、そして裁判の後一人で泣いていた彼女を慰めたのはミランダだった。
自分も被害者のはずなのに気丈に励ましてくれた、それがフィリスを立ち直らせた。
以来ミランダはフィリスの副官としてともに戦っていた、復帰後すぐの兵士の好奇の目も彼女がいたから乗り切れた。
かけがえのない友だった。
「何とかなりそうだね」
ミランダの言葉にうなずくフィリス、二人の軍勢はこのところ連勝だった。
(戦場ってのは所詮暴力が勝つ世界なんだって事を教えてやるぜ、七光りの騎士様よ!)
時々男が自分に吐き捨てた言葉が頭をよぎる、それをぬぐい、嘘だと証明するためにがむしゃらに戦いつづけていた。
(もうすぐ、証明できる・・・)
そんな時、伝令が急を告げる。
「大変です、グリューネ殿の騎士団が・・・」
「どうしたか」
「壊滅いたしました・・・」
フィリスは青ざめる、精鋭グリューネワルト騎士団が敗れるなどとは信じがたかった。
「それで、敵の大将は誰よ」
ミランダが聞く。
「ただの名もない傭兵でございます」
「なっ・・・」
二人は顔を見合わせる、敵がこの報を聞いたら戦況は逆転する。
「急ぎ撤収、帝都の防衛に回る」
フィリスは指示を出す、嫌な予感がする。
「フィリス」
ミランダも同じ気持ちのようだった、フィリスの部隊は帝都近くに撤収した。

グリューネワルト騎士団が破れたの本当だった、帝都の近くは敗残兵であふれていた、敵は間近に迫っていた。
「このままじゃ・・・」
ミランダはフィリスを見る、帝都防衛の近衛騎士団では防ぎきれない。
「・・・」
しばし考えるフィリス、そして。
「ここまでかも知れませんね、ならば・・・」
そして。
「ミランダ、近くの敗残の兵と小さい部隊を集めて」
「わかった」
飛び出していくミランダ、フィリスは覚悟を決めていた。
ほどなく兵たちが集まり、軍勢はそこそこに膨れ上がった、だが士気は低い。
「どこまで持つか・・・」
「伝令は陛下に出した、うまく逃げてくれるといいけど」
軍勢はとある川岸に布陣した、ここは帝都を脇から突く要衝だった。
防げないのはわかっていた、国の為に捨て駒になろうとしていたのだった。
敵軍が迫ってきた、川を挟んで弓の打ち合いから始まる。
さすがに兵力差は大きい、川がなければとっくにつぶされていた、そしてついに川を渡られ乱戦となる。
「くっ・・・かかれっ、一人も通すな」
だが健闘空しく敗走することとなる。


「ええいっ」
ミランダは敵兵がなぎ倒す、川を渡られてからはあっという間だった、敗残兵の部隊は散り散りになりフィリスと二人で林を逃走していた。
敵はしつこく追ってきた、その目的は指揮官であることより別の意味、女だからだ。
そのことをミランダは知っていた、戦場で兵士だった頃犯されたうえに殺された味方を何人も見ていた、そして自分は味方にも・・・。
フィリスはこの現実を知らなかった、指揮官をしている彼女は知る機会もなかったし、ミランダがついてからはミランダが隠していた。
(フィリスが敵の目的が犯すことだった知ったら、あの子は・・・)
「フィリス、早く」
そんな時二人の周りに敵が現れた、囲まれている、待ち伏せされたのだ。
「くそっ」
いっせいに襲い掛かる兵士たち、欲望に駆られた兵士たちはこの上なく強かった。
「ぐあっ」
腹に一撃を受けてミランダが倒れる、とっさに組み敷かれる。
「ミランダ!」
フィリスが叫ぶ、その時後ろから羽交い絞めにされる。
「きゃあ」
「へへっ、観念しな。かわいがってやるぜ」
フィリスはその言葉にようやく敵の目的を知った、そしてあの思い出がよみがえる。
「いやああああっ」
絶叫するフィリス、ミランダはそれを見て叫ぶ。
「フィリス・・・、やめろぉー」
「うるせぇ」
殴られるミランダ、兵士たちが襲い掛かる。
「へへへっ、久しぶりの上玉だ」
ミランダを舐めまわすように見る、そして胸元に手をかけると一気に服を引き裂く。
「いやあああっ」
形のいい胸が現れる、その旨にむしゃぶりつく。
「へへっ、汗ばんでいい味だぜぇ」
そして下着をズボンごと脱がすと自分も下半身裸になる
「ひっ・・・」
目の前に逸物が表れ恐怖する、フィリス同様あの思い出がよみがえる。
「いや・・・やめて・・・」
そんなミランダを仰向けに押し倒し。
「ほほう、変わるじゃねぇか、でもそうはいかねぇんだよ」
そう言うと一気に突き入れた。
「あああっ痛いーっ」
処女ではなかった、だがあれ以来男とは交わっていない、そんな性器にいきなりはきつかった。
「ちっ、処女じゃねえのか、そのくせ紛らわしい声だしやがって」
「後がつかえてるんだ、早くまわせ」
兵士は舌打ちして動き出す、ミランダは痛さに苦悶して泣く。
「ああっ、くうっ」
「おい、起こせよ、口でしてぇ」
その言葉にミランダを座位の体勢にして咥えさせる、臭い逸物が口に。
「ううっ・・・うぶっ・・・」
しばしの後口で出す、しっかり頭を押さえ、飲ませる。
「うげぇっ」
「へへっ、飲ませてやったぜ」
「よしっ、こっちも行くぞ」
犯す兵士がまた正常位にして腰をもちあげ腰の動きを早める。
「いやあああっ」
そしてミランダの膣に大量の精液を叩き込んだ、ペニスを抜くと逆流する。
「すげえ」
「交代だ、いけよ」
「たっぷりかわいがってやるぜ」
「やめてぇー」
ミランダは叫ぶが虚しく響くのみだった。

「来ないで」
フィリスはじりじりと後に下がる、周りを兵士たちがニヤニヤしながら迫る。
「おらおら、もう逃げ場がないぜ」
フィリスが一瞬止まる、その隙に足払いする。
「いやぁーっ」
「へへっ、騎士とは見っけもんだぜ」
フィリスは組み敷かれ泣き叫ぶ、犯された思い出か頭を駆け巡る。
「貴族の娘か、頂くぜ」
胸当てを引き剥がし胸の衣服を破る、小ぶりな胸をもてあそびだす。
「いや、許して・・・」
「馬鹿言え、貴族にかける情けなんてないんだよ」
四つん這いにしてズボンと下着を膝まで下げる、そして手足を押さえさせ秘所を開いて見る。
「驚いた、もうやっちまってるぜ」
「誰だ、運のいい奴は」
「いや・・・見ないで・・・」
兵士たちは残念そうに舌打ちする、秘所を見ていた男が舌を這わせ出す。
「くっ・・・ううっ・・・」
フィリスは泣き始める、それが兵士たちをそそる。
「へへっ、ざまねぇぜ」
「さすがは貴族様だ、きれいでうまいぜ」
しばし指と舌でいじると愛液が出てきた、生理的現象だ。
「そろそろ行くか」
「いや・・・やめて・・・お願いです」
その懇願も無視して突き入れる、フィリスは絶叫する。
「ああああああああああっ、助けて・・・いやああっ」
「うるせぇ、これでも咥えてろ」
「うぶっ」
フィリスは前と後ろから突きまくられる。
「おい、ケツの穴でいいからやらせろよ、我慢できねぇ」
その言葉に体勢を変える。
「いや、駄目・・・壊れる」
「死にゃしねぇよ、おらっ」
「かはぁっ」
そのきつさに声も出ない、朦朧として突きまくられる。
「行くぞ、のめっ」
口で出され、飲まされる、涙ながらに飲み干す。
「ううっ・・・、げほっ」
「へへっ、腰使ってるぜ」
「淫乱め」
口々にいろいろ言う兵士たち、あのときのように自衛的に腰を使っているフィリス、彼女はあの時の少女に戻っていた。
犯され、泣くだけの少女に。
(戦場ってのは所詮暴力が勝つ世界なんだって事を教えてやるぜ、七光りの騎士様よ!)
あの時の言葉がよぎる、涙があふれていく。
「さて、そろそろ決めるぜ、ガキが出来ないよう祈りな」
「だ、駄目、それだけは・・・、それだけは・・・」
しかし膣にたっぷりと射精された、満足げに痙攣する兵士。
「いやぁーーっ」
その時アナルでも弾けた、二つに初めての射精の感覚を感じて倒れる。
(安心しな、せめて中には出さないでやったからよ。安心して親父さんの言いつける、好きでも何でもない男の元に嫁ぎな)
その時、あの男の捨て台詞がよぎる。
(私は・・・馬鹿だったの?・・・、あのまま家にいたほうが・・・)
だがその答えを考える間もなく次の兵士たちが襲い掛かる、引きずり起こされ、犯される。
「ううっ、もう・・・許してください・・・助けて・・・」

そして明け方まで犯され、開放される。
帝都が落ちてグリューネワルト騎士団の女たちが犯し放題のさらし者になっていると兵士たちが聞いてそっちへ向ったからだ。
運良く、助かったのだ。
よろよろとフィリスの元に向うミランダ、精液と泥にまみれ、太ももと股はあふれた精液が流れ落ちている。
「フィリス・・・」
フィリスも同様になって倒れていた、ミランダを見ると泣きはじめる。
「ううっ・・・」
国が滅び、家族もおそらく死んでいる、そして自分は無残に犯された。
色々な感情が渦巻いていた。
ミランダも泣きたかった、でも・・・。
「元気出して・・・」
「ミランダ・・・?」
「運が良かったよ、あたしたち。さ、行こう」
そして精一杯の作り笑顔をした。
フィリスはミランダの気持ちにさらに涙した、そして二人は落ち延びていった。

後にマジェスティック・アサルトにてよく似た二人がブリュンヒルデの近衛として戦う姿が見られたが本人かは定かでない。